苦痛の少ない胃の内視鏡検査とピロリ菌検査で
胃がんリスク低減を
尾崎医院
(尼崎市/立花駅)
最終更新日:2025/01/16


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ひと昔前までは苦しくつらい印象の強かった胃の内視鏡検査も医学の進歩とともに、今ではスコープも細くなり、加えて鎮静下で検査を受ける方法も出てきた。消化器内科で多くの研鑽を積んできた「尾崎医院」の院長を務める尾崎元昭先生も、同院にてこうした体の負担の少ない胃の内視鏡検査に努め、胃がん・食道がん・十二指腸潰瘍などをはじめ消化器系疾患の予防や早期発見に注力している。日々の診療で検査の大切さを患者に伝え、「検査を怖がらず、一人でも多くの人に検査を受けてほしい」と語る尾崎院長に、胃の内視鏡検査を受けるメリットや同院で行われている内視鏡検査の流れ、ピロリ菌と胃がんの関係などについて詳しく教えてもらった。※尾崎の「崎」は山へんに立・可が正式な漢字です。
(取材日2023年7月11日)
目次
胃の中を高性能カメラで目視できるからこそ病変を見つけやすく、予防と早期発見が期待できる内視鏡検査
- Q胃の内視鏡検査とバリウム検査の違いについて教えてください。
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A
▲定期的に検査を受けてもらうことが望ましい
バリウム検査というのは造影剤を飲んでエックス線を撮る方法で、消化管内の様子をシルエット的に映し出し、凹凸した病変を見つけることをめざす検査です。一方、胃の内視鏡検査は、消化管内に直接カメラを入れることで肉眼で内部を見ながら検査をし、凹凸がなく平面で粘膜が荒れているだけの病変までも見つけることをめざします。ポリープには胃底腺ポリープといって、ピロリ菌に感染していない胃にできる悪さをしない良性ポリープがあります。ただ、バリウム検査では、ポリープが見つかった場合、それが悪性なのか良性なのかの判別が難しいため、要再検査となります。内視鏡検査ではその区別がつきやすいので、検査を重ねる必要はありません。
- Q胃がんかどうかを知りたい場合は、どちらの検査がいいのですか?
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A
▲消化器系疾患の予防に注力している同院
バリウム検査も凹凸した病変である胃がん・食道がん・十二指腸がん・胃潰瘍・十二指腸潰瘍などの発見には有用ですが、それだけでなく凹凸していない、早期のがん病変や萎縮性胃炎・逆流性食道炎など、より専門性の高い検査で適切な診断につなげるためには内視鏡検査がお勧めです。やはり病変を早期に発見し早期に治療をすることが大切ですからね。当院の内視鏡検査では、高画質の経口内視鏡とより細いカメラを使う経鼻内視鏡の2種類を用意し、ご希望で選択していただけます。また、検査中にほぼ全例で色素を散布しますが、これによりコントラストを強調し胃粘膜の凹凸を明瞭にすることができます。
- Q内視鏡検査はどのような流れで行うのでしょうか?
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A
▲より専門性の高い検査で適切な診断を行う
事前に診察をして検査の説明をし、検査日時を決めます。当日は検査室でまず心臓の動きや血圧・血中酸素飽和度などを見るためのモニターの電極等をつけます。次に胃の中をきれいにするための薬を飲んでいただき、カメラが通りやすいように喉に麻酔薬をスプレーします。その後、横になってもらいマウスピースをくわえていただきます。ご希望の方には鎮静のための薬を注射します。眠ったような状態になっていただけましたら内視鏡検査を開始します。検査が終わった後はリカバリーのために別室のリクライニングソファーへ移動していただき、リラックスした状態で休憩していただきます。
- Q内視鏡検査を受ける際の注意点などについて教えてください。
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A
▲苦痛の少ない検査をめざしている
検査前日の21時以降から検査が終わるまで、水とお茶、スポーツドリンク以外は絶食となります。苦痛の軽減を図るために、ご希望の方には鎮静剤を使用しますが、その場合眠気が残ることがあるので車・バイク・自転車などで来院することはできません。また普段から睡眠導入剤などを服用している方などは、鎮静がかかりにくい場合があります。経鼻内視鏡については、鼻ポリープやアレルギー性鼻炎の方は鼻腔内が狭くなっているため経口内視鏡をお勧めします。その他、血液をサラサラにするための薬を服用している方や薬剤のアレルギーがある方、入れ歯のある方、誤嚥のリスクのある方などは事前にお申し出ください。
- Q内視鏡検査が苦手な方にはどのように対応していますか?
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A
▲さまざまな状況にも対応できるようにしている
年配の方などは昔の内視鏡検査のイメージが強く「苦しいから二度としたくない」と先入観が拭えない方が少なくないのですが、当院でもご希望の方には鎮静剤を使用し、検査がいつ終わったのかわからないほど、眠ったような状態で検査を受けていただくことをめざしています。また内視鏡がどうしても苦手な方でピロリ菌の有無を知りたい方は、採血をしてピロリ菌の抗体検査をすることも可能です。胃がんはピロリ菌の感染症であるといわれるほど、ピロリ菌による胃がんのリスクは高く、除菌することで胃がんのリスクを下げることが期待できます。
自由診療費用の目安
自由診療とはピロリ菌検査/3500円