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林 一 院長の独自取材記事

林眼科医院

(神戸市中央区/三ノ宮駅)

最終更新日:2024/08/16

林一院長 林眼科医院 main

JR神戸線・三ノ宮駅・阪急神戸本線・神戸三宮駅から北へ約10分。薬局のあるビルの2階に「林眼科医院」はある。院長である林一先生の父親が神戸で開業したのが1974年。以来、50年以上にわたり、親子2代で地域の人々に寄り添い診療を行ってきた。2024年7月にはクリニックを移転。以前のクリニックの雰囲気をあえて残したという院内は、すっきりとして清潔感があり、誰もが心地良く過ごせる空間だ。林院長はとにかく柔和で優しく、患者一人ひとりに気遣い、声をかける姿が見られた。同院で週に月・火・木・土曜に診療を行うだけでなく、眼科医が少ないとされる丹波市内の病院で週に3日通って診療を行うなど、診療姿勢にもその人柄がうかがえる。そんな林院長に、同院の移転の経緯や日頃の診療について聞いた。

(取材日2024年7月22日)

神戸で診療を続けて50年以上の眼科医院

長年診療を続けて来られたエリアから、この度移転されたそうですね。

林一院長 林眼科医院1

そうなんです。2024年7月からクリニックを二宮町エリアに移して診療を始めています。以前のクリニックは北野エリアにあって、父が1974年に開業して以来、50年以上にわたって診療を続けてきた、私にとってもなじみ深い場所でした。ですが、建物の老朽化や耐震性の問題で引っ越しせざるを得なくなり、あまり離れていないこの場所を見つけて移ってきたというわけです。新しいクリニックは、三ノ宮駅、神戸三宮駅から近いだけでなく、新神戸駅からも近く、大きな道路に面していてバス停も目の前というアクセスの良いところにあります。とはいえ、以前のクリニックの立地からも500メートルほどの距離ですので、移転後も引き続き通ってくださる患さんも多く、感謝しております。

この場所に決めた理由は何ですか?

患者さんにとって通いやすいことが大切だと思っていたので、一つにはアクセスの良いところで検討しました。以前のクリニックがあった場所からは、大きな道路をはさみますが、最近になって陸橋がなくなり移動が楽になったことも決め手でした。また当院はビルの2階ですが、ご高齢の方も安心なエレベーターが備わっていることもポイントでしたね。1階には薬局がありますし、患者さんにとって便利になるだろうと考えました。そもそも、この場所には眼科クリニックが入っていたそうです。周辺の住民の方にオープン前から「いつ移転して来ますか?」とお問い合わせいただいたり、「また眼科ができて良かった」と声をかけられたり、温かく迎え入れていただけたのはうれしかったですね。

新しいクリニックの内装は、スッキリとして清潔感があります。

林一院長 林眼科医院2

以前の眼科が閉まった後は、しばらくダンススクールだったそうです。とてもしっかりとした立派なフローリングだったので、床はそのまま生かさせていただきました。また壁はグリーンに統一しています。目に優しい色といえば、グリーンでしょう。以前のクリニックもグリーンで、父も私も好きな色だったので、そこは引き継いだんですよ。広さは以前とほとんど変らないのですが、美しい木目の床に、グリーンの壁がすっきりとして見えるせいか、「広くなった? 」と言われます。これまでは診察から受付、薬の処方まで私一人で行うこともありましたが、新しいクリニックでは診察室と受付は別々になっていることもあり、スタッフも増員しています。会計などで患者さんをお待たせすることも少なくなるかと思います。

過疎地と医院を行き来し、寄り添う診療で患者を支える

どのような患者さんが多くお越しですか?

林一院長 林眼科医院3

アレルギー性結膜炎やものもらい、白内障や緑内障による視力障害の方などさまざまな方がお越しです。目がかゆい、目が痛い、見えにくい、目が乾く、目やにが出るなど、患者さんが不安に思う症状に対処できるよう、一般眼科診療を主に行っています。患者さんは、この地域に暮らしている人がほとんどですね。古くから住んでいる人も多く、父の代から通ってくださる患者さんもいます。当院には先端医療機器がそろっているわけではないですが、一般眼科診療に必要な眼圧計・細隙灯顕微鏡・眼底倒像鏡・遠視や近視や乱視の度数を測るオートレフラクトメータなど、基本的な検査機器は一通りあります。それでもここでの治療には限界もあるので、より精密な検査や高度な治療が必要な場合は、神戸には懇意にしている先生も多くいらっしゃるので、神戸海星病院や神戸赤十字病院、神戸市立神戸アイセンター病院・神戸大学医学部附属病院などに紹介しています。

先生のこれまでのご経歴やご継承のきっかけについても教えてください。

大学を卒業してからは、神戸医療センター、兵庫県立淡路医療センター、神戸海星病院を経て、2002年に兵庫県立柏原病院(現・兵庫県立丹波医療センター)に眼科部長として着任し、2006年まで外来診療や白内障や緑内障・網膜硝子体の手術、後進の指導などを行ってきました。「そろそろ代替わりを……」と父から話があって、私が院長を継承したのは父が亡くなる10年ほど前。それからずっと父と2人で診療をしていました。父が亡くなって今年で8年目。あっという間に感じます。

こちらでの診療だけでなく、今でも週3日は丹波まで通って診療をされていると聞きました。

林一院長 林眼科医院4

継承のため退任はしたのですが、実は現在に至るまで、週に3日は兵庫県立丹波医療センターで引き続き外来や手術を行っております。本当はこちらで週6日開院できればいいのですが、丹波には医師や大きい病院がほとんどなく、眼科を診療するクリニックはとても少ないんです。それで少しでもお手伝いができたら、という気持ちで丹波医療センターの診療と、青垣町の山間の診療所での診療を続けています。丹波医療センターでの勤務は2024年でもう22年になります。私も向こうの患者さんの顔を見られなくなるのも淋しいですし、今後も続けていこうと思っています。ですが、今回の移転にあたって、地域の方に少しでもなじんでいただけたらと思いまして、これまで月・木・土曜の週3日だけだったのですが、火曜の午前中もこちらで診療を行うことにいたしました。週4日、うち火・土曜は午前中だけになりますが、目のお悩みがあれば気軽に頼ってほしいですね。

ゆとりある診療で患者の相談に丁寧に対応

診療で大切にしていることは何ですか?

林一院長 林眼科医院5

日々の診療で特別なことは何もしていないのですが、ただ皆さん坂を下りて来られたり上って来られたり、暑い日も寒い日も頑張って来てくださっているので、患者さんのお悩みにしっかりと耳を傾けて、帰られる時には「来て良かったな」と満足して納得して帰っていただける診療をめざしています。症状の改善ももちろんですが、「どうしてこんな症状が?」「今後どうしたらいいの?」など患者さんが抱く不安を取り除き、どんな疑問にもお応えして「今日は話を聞いてもらって、先生と話ができて良かった」と安心してもらえるように……ということを心がけています。

先代のお父さまからは、医師として大きな影響を受けたそうですね。

父はとても努力家で包容力があり、家族に対しても患者さんに対しても面倒見が良く、父として、人間として、医師として本当に尊敬していました。患者さんに対して高圧的な態度を取ることもなく、いつも声をかけて患者さんの目線で寄り添っていました。そういう姿を子どもの頃から見ていたので、私も自然に今のような診療における姿勢が身についたのではないかと思います。今も父が診ていた患者さんが来てくださっていて、「お父さんには良くしていただいた。いい先生でした」とお話しされます。私も父のように患者さんに喜んでいただける診療を、これからもし続けていきたいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

林一院長 林眼科医院6

この度クリニックを移転するにあたり、クリニックが遠くになった方も、近くになった方もいらっしゃると思います。ご不便をおかけいたしますが、皆さまに「ここに来て良かった」と思える安心できる診療をこれからも提供していきたいと思います。週に4日しか開いていないことで、すぐに診てほしい時に対応できないといったこともありますが、幸いにして今のところは患者さんで混み合うことがあまりなく、患者さん1人あたりの診療時間にも余裕があります。当院はのんびりとアットホームな雰囲気のクリニックですので、些細なことでも目に不安を感じて相談したいことがあれば、いつでも遠慮なくご相談ください。私ができる限り、この地域と丹波で、医療で貢献をしていきたいと思います。

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