選定療養の対象となる
多焦点眼内レンズを用いた日帰り白内障手術
岡本眼科
(東大阪市/八戸ノ里駅)
最終更新日:2024/10/15


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光がまぶしく感じる、視界がかすむ、ものが二重に見えるなど、見えにくさの原因となる白内障。主な原因は加齢で、40代頃からかかる人が増え始め80代頃にはほとんどの人が悩まされるといわれており、視力を回復するためには手術が必要となる。東大阪市にある「岡本眼科」の岡本仁史院長は「手術と聞くと大変なことになったと不安になる方も多いと思いますが、痛みもほとんどなく日帰りで行える手術。保険・選定療養の対象なので費用の負担も心配するほどではないでしょう」と笑顔で話す。これまで多くの手術を担当してきた岡本院長は、自身も白内障手術を受けており、手術で挿入する眼内レンズの選定の難しさや使用感も体感済みだ。そこで今回は、選定療養の対象となる多焦点眼内レンズを用いた手術について詳しく話を聞かせてもらった。
(取材日2024年8月29日)
目次
選定療養の対象となる多焦点眼内レンズ。眼鏡の使用頻度を減らしたい場合には検討を
- Q白内障手術について教えてください。
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A
▲白内障の日帰り手術も行っており、目の悩みに幅広く対応
白内障は、目の中でカメラのレンズのような役割を担う水晶体が加齢に伴って白く濁り、視力が低下する病気です。ピントの調節がうまくできなくなるためこの濁りの影響で、ものがぼやけて見える、景色がかすむ、光がまぶしく感じるなどの症状が現れるようになります。現在の医療では濁った白濁した水晶体を透明に戻すことができる治療薬は発見されておらず、進行を抑制する目的の点眼薬や内服薬はあるものの、症状や視力の改善のためには濁った水晶体を取り除き代わりに人工の眼内レンズを挿入する手術が必要です。手術と聞くと大変な治療だと思うかもしれませんが、医療技術や機器の進歩に伴って短時間での日帰り手術が可能となっています。
- Q眼内レンズにはどんな種類があるのですか?
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A
▲各患者の目線に合わせたわかりやすい説明を行う
眼内レンズを大きく分けると、ある一点の距離に焦点を合わせることを前提とした「単焦点レンズ」と複数の距離に焦点を合わせることを前提とした「多焦点レンズ」があります。水晶体のように形を変え、すべての距離にピントを合わせることはできないので、ライフスタイルに合わせて選ぶことが大切。例えば単焦点眼内レンズは、ピントの位置を遠・中・近のどれかしか選べません。適した距離ではクリアな視界を得ることが望めますが、それ以外の距離では眼鏡が必要です。一方で多焦点眼内レンズは手もと〜遠くにピントが合うように作られているため、眼鏡の使用頻度を下げることは望める一方、視界の鮮明度はやや落ちるように感じることがあります。
- Q多焦点眼内レンズはどのような方に適していますか?
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A
▲自身の希望とレンズの特徴をきちんと把握し、選択することが重要
多焦点眼内レンズは、見え方の質に対してあまり神経質にならず、それよりも眼鏡の使用頻度を減らしたい人にお勧めです。スポーツを楽しんでいる、日中に車を運転することが多いなど、アクティブに暮らしたい人はメリットが期待できるでしょう。ただし、夜間には車のライトなどの光がにじんで広がり光のリングや放射状の光が見えるハロー・グレアが起こることも。時間の経過につれて徐々に軽減されることが多いものの、ストレスに感じるかもしれません。最近ではハロー・グレアが出にくい多焦点眼内レンズも登場しており、保険適用の単焦点眼内レンズに比べると高額ではあるものの、選定療養対象となったことで費用負担の軽減が図られました。
- Q選定療養で白内障手術が受けられるのですね。
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A
▲安心・安全を大切にし、より精度の高い検査・手術をめざす
これまで単焦点眼内レンズを使用した白内障手術は保険適用だったものの、多焦点眼内レンズを希望された場合には保険対象外となり、レンズの費用に加え手術前後の診療や薬代、手術費用などすべてが自己負担となっていました。しかし、現在では多焦点眼内レンズを使用した白内障手術が選定療養の対象となり、保険診療と保険適用外の診療を合わせて受けることができるようになりました。これによって、レンズ代の差額分を自己負担すれば多焦点眼内レンズを選択しても、それまでより費用負担を抑えられるようになりました。当院では各種の多焦点レンズを採用しており、それぞれの患者さんに応じた多焦点レンズを選択することができます。
- Qこちらで受けられる白内障手術の特徴について教えてください。
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A
▲手術前の詳細な説明、気軽に相談ができるのも当院の特徴
患者さんやご家族とコミュニケーションを取り、安心して手術を受けられるようスタッフ一同でサポートします。眼内レンズの選択にも十分な時間を設け、メリット・デメリットを詳しく説明するのでご安心ください。また手術室においても普段から顔を合わせる看護師が立ち会います。手術を迎える患者さんの不安やお体の状態を把握し、不安の軽減に努めます。手術の麻酔は点眼麻酔やテノン嚢下麻酔を行いますが、注射のような麻酔の痛みはほとんどありません。万が一痛いときは、さらに麻酔を追加します。術後の痛みも少ないので、痛み止めの服用もほとんど必要ないかと思います。なんでも気軽に相談できることが、当院の手術の一番の特徴です。
自由診療費用の目安
自由診療とは多焦点眼内レンズを用いた白内障手術(選定療養)/20万円~35万円