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林 与志子 副院長の独自取材記事

勝田クリニック

(茨木市/茨木市駅)

最終更新日:2020/04/08

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内科、外科、胃腸科、耳鼻咽喉科と幅広く診療に対応し、多くの地域住民に親しまれている「勝田クリニック」。広々とした院内スペースを有効的に活用して、診察室のほかに処置室、感染症隔離室、理学療法室などを設置し、快適に診療が受けられるように環境づくりが工夫されている。耳鼻咽喉科の専門医師として、乳幼児から高齢者まで幅広い世代を診療する副院長の林与志子先生は、親しみやすい雰囲気の女性ドクターだ。林先生は、日本東洋医学会の漢方専門医資格を持ち、患者の抱えるさまざまな悩みに対して西洋薬と漢方薬、両方からのアプローチで対応している。外科・内科・胃腸科を診療する父の勝田隆院長とともに、地域に根づいた医療を提供し続ける林先生に話を聞いた。
(取材日2020年3月25日)

ウイルスに負けない体づくりは鼻呼吸から

こちらのクリニックの特徴を教えてください。

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当院は1979年に父が開業し、外科、内科、胃腸科の診療を長年行ってきました。以前は入院を伴う手術にも対応していましたが、現在は外来のみで、古くから通われている地元の患者さんを中心に、生活習慣病の治療や提携病院への紹介、その後のフォローアップなどを行っています。私が耳鼻咽喉科診療を始めたのは2005年からです。市立ひらかた病院などでの勤務を経て、耳鼻咽喉科診療の経験を一通り積んだ後に、当クリニックの副院長に就任しました。もともと入院施設だった広い院内スペースを生かして、現在は1階で胃腸科、2階で耳鼻咽喉科を診療しているほか、以前病室だった部屋を感染症の隔離室や処置室などとして使っています。

耳鼻咽喉科ではどのような治療に力を入れていますか?

乳幼児から高齢者まで、耳鼻咽喉科の疾患全般を診療しています。診療を通じて感じているのは、鼻呼吸の重要性です。鼻の粘膜にはウィルスの侵入を防御する働きがあり、口で息をするよりも鼻呼吸をするほうが感染症にかかりにくいといわれています。副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎の方は口呼吸をしている人が多く、いびきや口臭の原因になるとも考えられています。また私の実感として、咳が止まらなくなる「咳喘息」を発症する人も、口呼吸をしている傾向があると感じています。感染症にかかりにくい体にしていくためにも、鼻呼吸ができる環境にすることが大切です。鼻が詰まっていたらそのままにせず、耳鼻科で鼻吸引とネブライザーを行うなどして鼻の通りを良くし、普段の生活で鼻呼吸を心がけてほしいと思います。

貴院が行っている舌下免疫療法とはどのような治療ですか?

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舌下免疫療法はアレルギーの原因物質を少しずつ摂取して免疫をつけていくもので、現在はスギ花粉症とダニアレルギーの治療が認可されています。1日1回、口の中に薬を含んで飲み込むだけなので、治療自体は簡単なのですが、3年間、毎日行うのは大変という方もおられます。ただ、最近はご自宅でエアコンをつけている期間が長くなり、常にダニなどのアレルギー物質にさらされている状態で、1年中お薬を飲んでいるという人もいます。また、小さいうちにアレルギー性鼻炎や花粉症になってしまうと、この先何十年もアレルギーと付き合い、薬を飲み続けなければなりません。それなら舌下免疫療法を3年間続けることを、検討してみてはどうでしょうかと、患者さんにはお伝えしています。

子どもが寝ている時は、母親も一緒に休んでほしい

小児耳鼻咽喉科の診療では、どのようなことを心がけていますか?

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耳や鼻の中を治療する耳鼻科は、大人でも怖がる人がいるぐらいですから、子どもにとっても怖い診療科かもしれません。私としては耳鼻科診療がトラウマになってもらいたくないという気持ちが強くあって、怖がる子には「今日は鼻の中をのぞくだけね」と、あまり無理強いはしないようにしています。それでも少しずつ慣らしていきながら距離を縮めていくと、ある日処置をさせてくれるようになるんですよ。子どもの病気で多いのは、副鼻腔炎と中耳炎です。子どもは保育園などの集団生活ですぐに鼻風邪を引いたり、気温差で鼻水が出やすかったりします。鼻が詰まったまま放置していると、口呼吸になり、ウイルスや細菌に感染し副鼻腔炎や中耳炎にかかりやすくなります。副鼻腔炎は3歳くらいから、中耳炎は乳児でもかかってしまいますから、できるだけ早く鼻詰まりを解消して、小さいうちから鼻呼吸の習慣をつけたいですね。

お母さんに寄り添う診療が、喜ばれているそうですね。

お仕事をされているお母さんにとって、子どもをたびたび耳鼻科に連れて行くのは一苦労です。お鼻の掃除になかなか行けない方には、お薬を長めに処方するなど、それぞれのご家庭の生活のスタイルに合わせた治療を提案するようにしています。私自身も子育てをしながら仕事を続けてきたので、お母さんの大変さはとてもよくわかりますよ。私がよく、お母さんに声をかけるのが、「子どもが寝ている時は、一緒に寝てくださいね」ということです。多くのお母さんは、お子さんが寝ている間に家事や用事を済ませておこうと、ついつい頑張ってしまいます。でも、それで疲れがたまって、お母さんまで寝込んでしまっては大変です。お母さんが元気なら子どもの体調も安定してくることが多いですよ。たまにはご両親等、他人の手を借りながら、ちゃんと休んでほしいと思います。

漢方療法も受けられるのは、必要な人にとっていいかもしれませんね。

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私は日本東洋医学会の漢方専門医資格を取得しており、漢方療法にも力を入れています。ふらつき、耳鳴り、冷え、イライラ、のぼせなど、西洋薬ではコントロールしづらい症状に漢方薬を処方しています。西洋薬との大きな違いは、自然の生薬を使ってアプローチをしていくことです。風邪の引き始めや、不定愁訴と呼ばれる症状に対しては漢方がお勧めのことが多いです。漢方薬は、その人の話し方、脈、表情、舌の所見、おなかの診察などから「証」を見極め、その人に合ったものを処方していきます。しかし、集中的に細菌を減らす必要がある場合は西洋薬である抗菌剤を用いるなど、治療の目的によって使い分けることが大切だと思っています。

丁寧に説明し、患者が納得するように医療を提供したい

診療方針についてお聞かせください。

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耳鼻科の診療は、混み合う時期だと流れ作業的になりやすいのですが、一人ひとりできるだけきちんと時間を取り、「どういう状態で、なぜこういう症状が起こったのか?」を丁寧に説明するようにしています。また、患者さんの話をきちんと聞いて、納得していただける医療を提供したいと考えています。患者さんのニーズに合った診療を行う姿勢は、父から引き継いだスタンスかもしれませんね。1つのクリニックで胃腸科と耳鼻科が受診できることは、患者さんにとっても大きなメリットであり喜ばれています。1つのカルテで患者さんの情報を共有できるので、効率良く診療できますし、漢方療法は耳鼻咽喉科の患者さんだけでなく、胃腸科を受診した方にも対応し、さまざまな症状に対応しています。

居心地の良さが感じられる温かな雰囲気の院内ですね。

建物は古くなりましたが、スタッフの皆さんにずっと大切にされ、お手入れが行き届いた院内には緑もたくさんあり、落ち着く場所だと思います。看護師長が植物を育てるのがすごく上手で、枯れる寸前の観葉植物も、見事に復活させてくれるんですよ。開院当初からのベテランで、予防接種や注射も上手でたいへん器用な人です。当院はスタッフに恵まれており、勤務年数が長く、頑張ってくれる人ばかりです。患者さんとも仲良く接してくださり、院内全体の雰囲気が良いのもスタッフみんなのおかげです。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

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子どもの頃、父が診療している姿を見て育ち、人を助ける医師という仕事に魅力を感じて、医療の道を志しました。その父も高齢になってきましたので、今後は父のサポートをしていきながら、長年かかりつけにされてこられた患者さんのケアができればと考えています。私は茨木で生まれ育ち、子育てもこの地で行いました。ですので、これまでお世話になった地域の方々に医療を通して恩返しをしたいという想いが強くあります。頼りになるスタッフと一緒に、これからも地域に根差した医療を提供していきたいですね。

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