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別役 聡士 院長の独自取材記事

ベッチャククリニック

(茨木市/総持寺駅)

最終更新日:2023/07/04

別役聡士院長 ベッチャククリニック main

阪急京都本線の総持寺駅より徒歩2分の場所にある「ベッチャククリニック」。1996年に開業して以来、内科とペインクリニックをメインに、地域の患者たちを支えるクリニックだ。生活習慣病や一般内科の疾患はもちろん、痛みに関する相談も多い同院。「どこに行ってもなかなか良くならない方の終着駅になる場所にしたい」と穏やかな口調で話してくれたのは院長の別役聡士(べっちゃく・さとし)先生だ。つらい痛みを抱える患者に対して、神経ブロック療法を中心としたさまざまな治療を行い、痛みの改善を図っている。ただし、無理に自身の治療を押しつけないというのも別役院長のモットーだ。取材では、診療方針や同院で行っている在宅医療のことも含め、幅広い話を聞いた。

(取材日2023年6月2日)

「ペインクリニック」を痛みに悩む人たちの終着駅に

こちらを開業するまでのお話をお伺いできますでしょうか。

別役聡士院長 ベッチャククリニック1

大学を卒業後は、大阪市立大学医学部附属病院の麻酔集中治療医学教室に入局しました。その後は大阪鉄道病院や和泉市民病院にて勤務。救急対応や集中治療室(ICU)にも在籍して研鑽を積み、開業後もしばらくは週に1回、淀川キリスト教病院のICUで当直勤務もしていました。開業のきっかけとしましては、父がこの場所で婦人科を開業していたのですが、病気で倒れてしまい、いったん休止することになったんです。その時に父の介護も含めて私がこちらに戻って来ることになり、内科の部分だけ引き継ぎ、新たにペインクリニックにも対応。今のクリニックを開業することになりました。

クリニックにはどういった患者さんが多くいらっしゃいますか?

内科については、糖尿病や脂質異常、高血圧といった生活習慣病のご相談が多いですね。一般的な疾患を幅広く診ておりますのでいろんな患者さんがいらっしゃいます。ペインクリニックの患者さんは主に、腰、膝、肩の痛み、頸椎症といったつらい痛みに関するご相談が多いです。ペインクリニックといえば痛みを取るための治療が中心なのですが、痛みを取るだけでなく、ストレスに強い体をつくるために自律神経のバランスを整え、原因疾患の改善もめざしていきます。当院には、自律神経失調症や更年期障害に悩んでいる方も多くいらっしゃっています。

どのような悩みを抱えている方に来てほしいですか?

別役聡士院長 ベッチャククリニック2

近年はペインクリニックという言葉がだいぶ知られるようにはなりましたが、まだまだなじみがない方もいらっしゃるかもしれません。私は、ペインクリニックは、さまざまな疾患の終着駅になる場所だと思っています。例えば、膝に変形があり、なかなか改善しない痛みと長く付き合っていかなくてはいけない場合や、線維筋痛症のような原因不明だけれど痛みがある病気などについては、一度ご相談いただけると良いでしょう。整形外科で改善されなかった痛みも、麻酔科の視点からなら、痛みを緩和させるための方法が見つかるかもしれません。ぜひ一度お越しください。

寝たきり状態や末期がん患者の痛みに寄り添う在宅医療

ペインクリニックでの具体的な治療法について伺えますか?

別役聡士院長 ベッチャククリニック3

初診の場合、これまでの通院履歴を伺うことから始めます。何年前からどういうクリニックに通っていたのかを詳しく伺った後、エックス線写真を撮り、治療法を提示します。その一例が、神経や神経の周辺に局所麻酔薬を注射し、血液循環の改善を図ることで痛みや腫れの抑制をめざす神経ブロック療法です。神経ブロック療法にもいろいろな種類があり、痛みが強く広範囲の場合には、星状神経節ブロックや硬膜外ブロックという方法を選びます。治療では注射の痛みをできるだけ減らせるよう、専用の極細の注射針を使います。痛みの症状が軽い場合は、理学療法による温熱療法、低周波療法、けん引療法など、さまざまなアプローチ方法を提示して患者さんと相談しながら治療を進めていきます。痛み自体がストレスになって症状が悪化したり、精神的につらくなったりしないように、痛みの悪循環を断ち切り、心身ともに健康な状態をめざして治療を行っていきます。

こちらでは訪問診療にも対応されていますね。

はい。開業した当時から、体調が急変した時に伺う往診のようなかたちで対応していたのですが、次第に定期的に伺う訪問診療に切り替わっていきました。基本的には入院での治療が望ましいと思われる方以外で、慢性期疾患を抱える方や寝たきり状態の方、末期がんの方の在宅療養を引き受けています。そのほか病院からも、最後はご自宅に帰りたいとおっしゃっている患者さんを紹介されることがあり、末期がんの患者さんの場合は、在宅での看取りも行っております。開業時よりも訪問診療を希望される方は増えていますね。患者さんの容体が落ち着いている時は週1~2回伺いますが、体調が急変した場合は1日に3~4回伺います。24時間体制で対応し、何かあれば夜中でも駆けつけます。

忙しい状況でも頑張れる原動力はどこから来るのでしょうか。

別役聡士院長 ベッチャククリニック4

特別なことをしているという意識はないですね。在宅医療に関しては、これまでの経験から患者さんの希望に沿ったかたちの医療を提供することを基本方針としていますし、どの医師であっても患者さんをしっかりと診ることは当たり前のことだと思っています。症状が落ち着いている時など、患者さんが穏やかに過ごしている姿を見ると、在宅医療をしてきて良かったなと思います。反対に、なかなか症状が改善しない患者さんに対し、どのような方法がいいだろうかといろんな治療法を考え、提案していく過程も、医師としてやりがいを感じます。

何事も正直に、患者がきちんと納得できる治療を提供

日々の診療で患者さんと向き合う時に気をつけていることはありますか?

別役聡士院長 ベッチャククリニック5

無理に患者さんをとどめておかないということでしょうか。痛みを抱えている方というのは、どうしてもドクターショッピングをしてしまいます。どこへ行ってもなかなか良くならないと、どうせ今回も良くならないだろうというお気持ちでいらっしゃる方も多いですね。そういった方に対してはこれまで試したことがない治療を提案します。そうやって何回か通っていただいてもやはり改善が見込めない場合は、見立てとは異なる別の原因が絡んでいる可能性も視野に入れ、患者さんと相談して連携している近隣の大きな病院などに紹介します。医師というのは、その専門性が高ければ高いほど自身の治療法を過信してしまいがちですが、なかなか良くならない方を無理に引き留めて自分の治療法を押しつけても、患者さんのためになりません。患者さんにとって何が一番良いのかを考えて日々診療をしています。

先生が長年診療する上で大事にされていることを教えてください。

うそをつかないことですね。患者さんには何事も正直に伝えて接するようにしています。安易に「良くなりますよ」というようなことも言いません。継続して通っていただくためには患者さんとの信頼関係の構築が一番大事だと思っています。信じて通っていただける方に対しては、できる限り精いっぱい、自分のできることを惜しみなく対応するようにしています。また、可能な限り患者さん自身が納得できる治療を提供したいと考えています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

別役聡士院長 ベッチャククリニック6

痛みに関することはもちろん、健康相談や普段の生活での疑問といった何か不安を抱えている方は、どんなに些細なことでも結構ですので、お気軽にお越しください。また、ほかの病院で手術を勧められているけれど、どうしたらいいかわからない、こういった治療を提案されているけれども決めきれない、といった方には、セカンドオピニオンにも対応しています。症状がおつらい方、通院が困難な方には、往診や訪問診療にも対応しています。これからも地域の皆さまが安心して暮らせるようサポートしてまいります。

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