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森口 誠 理事長の独自取材記事

森口耳鼻咽喉科

(枚方市/光善寺駅)

最終更新日:2022/05/13

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京阪本線・光善寺駅から線路沿いに北へ徒歩1分。白い3階建ての「森口耳鼻咽喉科」は1995年の開業以来、地域に根差しながら専門性の高い診療を提供してきた。理事長の森口誠先生は、大阪市立大学医学部で手術を中心に研鑽を重ね、現在も同大学の非常勤講師として後進の指導にあたっている。正確な診断に基づいた「ゴールの見える治療」を提供するため、院内にはCTをはじめとする新しい検査機器や、高画質の4Kモニターなどの医療機器が充実。内視鏡を使った日帰り手術など、全国的に見ても対応できる医療機関が少ないとされる先進的な治療にも積極的に取り組んでいる。今回の取材では、森口理事長にクリニックの診療姿勢や同院が力を入れている日帰り手術などについて詳しく話を聞いた。

(取材日2022年4月8日)

負担の少ない日帰り内視鏡手術を実践

どのような患者さんが来られますか?

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開業してから今年で27年になります。「地域のかかりつけ耳鼻咽喉科」を基本姿勢にしているので、患者さんとは長いお付き合いになることも多いですね。子ども時代に診療した方々の中には、ご自身が親になられてからも引き続き受診してくださる方もいらっしゃいます。 診療方針については、正確な診断に基づいた治療の提供を第一にしており、CTをはじめとする検査機器を充実させています。日帰り手術にも対応しているので、手術に使う内視鏡などの機器は新型のものを用意し、アップデートを欠かさないようにしています。

早くから日帰り手術を取り入れておられますね。

治療については、できる限り苦痛がなく、時間や手間を抑えて、患者さんの負担を軽減できるように考えています。日帰り手術を始めたのも、当院で治療を完結させる、ダラダラと治療を長引かせない、という目標があったからです。開院以来大切にしている「ゴールの見える治療」の実践でもあります。当初は、耳後切開で行う通常の方式で日帰り手術を行っていたのです。ところが、耳の後ろ側を切開した後は、傷口のチェックが必要。そうすると、手術の翌日に通院していただく手間があり、2日連続の通院が患者さん負担になるのではと考えるようになりました。そこで、顕微鏡から内視鏡を使って耳の穴から手術を行う方式に切り替えたのです。

内視鏡を使うメリットを教えてください。

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当院が内視鏡を取り入れたのは、ちょうど国内で内視鏡手術が始まった数年後です。私自身、耳の手術を指導する立場にあるので、勤務する大学病院で内視鏡手術を取り入れ、若い先生と一緒になって学んできました。内視鏡のメリットは視界が良いことです。顕微鏡の場合、手術する部位を立体的に見ることができますが、部位から離れれば離れるほど視野角度が狭くなります。ちょうど小さな穴からものを見ているような状態です。これに対して、内視鏡は視野角度が広く取れて見やすいのです。そして何より、良い視界のもと耳の穴から手術を行うことで、患者さんの負担軽減にもつながります。手術の主な適用疾患は、大人の慢性中耳炎や比較的早期の真珠腫など、いわゆる鼓室形成術の対象です。耳の掃除中に鼓膜や耳小骨を傷つけてしまったという場合にも有用です。

まだ取り入れているところは少ないと聞きます。

近年になって病院での内視鏡手術自体は普及してきましたが、基本的に全身麻酔下で行うため入院が必要になります。一方で、クリニックで内視鏡を使って日帰りで手術を行っているところはほとんどないと思います。そのため、遠方から内視鏡手術のために当院へ来られる方も少なくありません。手術は局所麻酔下で行いますが、痛みを感じることはほぼなく、手術自体はほとんどが60〜90分程度で終わります。耳の外に傷痕が残る心配もありません。手術後は2階のリカバリー室で1~2時間ほど安静にしていただいた後、普通に帰っていただけます。

増加・低年齢化するアレルギーに対応

花粉症などアレルギーで受診される方も多いようですね。

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年ごとの変動はありますが、患者さんの数は徐々に増加していることを実感しています。ダニなどのアレルギーの方の数はさほど変わらないのですが、スギ花粉を含めた花粉症は年々多くなっていますね。また、低年齢化も進んでおり、若い方を中心に舌下免疫療法のご要望も増えています。アレルゲンを含む治療薬を舌の下側に滴下したり錠剤を入れたりして、少量ずつ継続して体内に取り入れることによって、アレルギー反応を起こしにくくすることをめざす治療法です。

長年、毎日続ける必要があると聞いています。

3年以上、可能ならば5年にわたって毎日投薬を続ける必要はありますが、将来、20年、30年と悩まされ続けることを思えば、期待できるメリットのほうが大きい治療法ではないかと思います。当院でも、早いうちに根本的な治療をやっておくべきと考え、適応者のほぼ皆さんにお勧めしています。小学校1年生くらいから始めているケースもあり、当院では幅広い年齢層の患者さんにこの治療法を提供しています。

新しい治療法を積極的に導入しておられますね。

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最近はスギ花粉症に加えてダニアレルギーもあるというお子さんが大勢いらっしゃいます。常に鼻が詰まった状態で、夜になるとグズグズして鼻が通らなくなり、寝つけないなど非常にかわいそうな状態です。従来、アレルギーの治療は医師にとって受け身で、患者さんから求められては薬を出すということの繰り返しでした。しかし、それだけでは患者さんの負担を軽減するためにはやはり不十分で、「こういう治療でやっていきましょう」と、医師のほうからもっと積極的に方向性を示すべきだと考えています。舌下免疫療法はそうして始めた新しい治療法の一つです。

手術も変化しているのですか?

手術のやり方もどんどん進化していますよ。例えば、耳の中の骨を削る場合は、従来の方式では削った骨が視界の邪魔になっていました。しかし、内視鏡を使って耳の中に水を循環させながら削ると、クリアな視界をキープしながら手術が行えます。手術時間が短縮でき、患者さんの負担軽減につながります。以前は局所麻酔でこの方式で手術を行うと、水の温度の関係で患者さんがめまいを起こすおそれがあったのですが、その点も技術の進歩により改善されてきました。

新しい医療を積極的に取り入れる

子どもの中耳炎について教えてください。

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数年前まで、乳幼児、特に保育園へ通う時期のお子さんには、急性中耳炎を繰り返す反復性中耳炎が多く見られました。風邪の際の鼻水などから細菌やウイルスに感染して起こる症状で、反復性と呼ばれるように繰り返し発熱があります。当院でもそれを回避するために、鼓膜に小さな穴を開けてシリコーンチューブを挿入するチュービング(鼓膜チューブ挿入術)という手術に力を入れてきました。しかし、最近は肺炎球菌ワクチンの接種が進んだ影響で、反復性中耳炎や滲出性中耳炎のお子さんも少なくなりました。また、新型コロナウイルス感染症の影響で感染症に対してシビアになったことで、感染そのものが少なくなっていますね。

今後の目標を教えてください。

これからも、より患者さんの負担の少ない治療の普及、提供に努めていきたいと考えています。手術室に4Kのカメラやモニターを導入するなど、より良い機材は惜しむことなく導入しています。4Kだとびっくりするくらい鮮明に見えるんですよ(笑)。もちろん、これからも毎年勉強会に参加し、新しい知識や技術の獲得にも力を入れていきます。

読者にメッセージをお願いします。

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ご自身の症状について、疑問を抱いたまま過ごされている方が結構多いようですが、自己判断は危険です。中にはご自身で花粉症だと思い込んでいて、実は副鼻腔炎だったというケースもあります。治療や改善法の選択肢はいろいろあります。当院では、新しい治療法も積極的に提案させていただきますので、より負担が少なく改善が期待できる方法や適切な治療法が見つかるかもしれません。手術できるかどうかなどもご相談いただけたらと思います。受診が難しい場合は、当院のホームページからメールで問い合わせていただいても結構です。ぜひお気軽にご相談ください。

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