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森 裕展 院長の独自取材記事

森整形外科リハビリクリニック

(守口市/土居駅)

最終更新日:2023/08/07

森裕展院長 森整形外科リハビリクリニック main

1996年の開院以来、リハビリテーションを通じて患者の生活の向上に取り組んできた「森整形外科リハビリクリニック」。朗らかで話好きな森裕展院長は、患者の思いに耳を傾け、症状に合わせたリハビリテーションに力を注ぐ。そんな院長とタッグを組むのは、豊富な知識と経験を持つ理学療法士・作業療法士13人。それぞれが専門性を生かし、首・腰・膝の故障や痛み、脳梗塞の後遺症など、さまざまな悩みの解決をめざす。また、2014年からは同施設内でリハビリテーションに特化した介護保険サービスも開始。高齢者の交流の場づくりにも熱心に取り組み、オリジナルの転倒・認知症予防のオリジナル体操も考案。「今だからできることがある」と語る森院長に、リハビリテーションに対する思いや地域貢献について話を聞いた。

(取材日2019年2月12日)

徹底してリハビリにこだわり「人生の質」の向上を

まずは、先生が整形外科の医師をめざしたきっかけから教えてください。

森裕展院長 森整形外科リハビリクリニック1

父が整形外科の医師だったので、その影響はあるかもしれません。ただ、一番の理由はスポーツが好きだったからです。学生時代にラグビーをやっていて、僕自身が整形外科で治療を受けたこともあったんです。そうした経験から、自然と「整形外科としてスポーツ選手を支えたい」と思うようになり、愛媛大学医学部へと進みました。その後、京都でスポーツ選手を専門に診療していた先生のもとに入局しました。今思えば、現在のリハビリテーションに重点を置いた治療は、そこが出発点ですね。

勤務医時代は、スポーツ選手のリハビリテーションに尽力されてきました。

そうなんです。当時は一般の整形外科でなく、スポーツ選手をメインに診療することが念頭にありました。そのためスポーツ選手を診療して手術を行い、リハビリテーションに力を入れていました。なぜリハビリかというと、スポーツ選手を復活させるには手術だけでは駄目だからです。リハビリテーションをしっかり行うことによって、復帰を早め、その人のパフォーマンスを上げることが期待できる。そして、そのときに必要となってくるのが、理学療法士との協力関係なんです。具体的には、医師が診断をして適切な方向性を示し、理学療法士がスポーツ選手と二人三脚でリハビリを行っていく。そうした経験もあり僕自身、リハビリテーションをとても大切にするようになりました。現在、当院には13人の理学療法士が在籍していますが、それはこうした理由からです。

1996年にこちらの医院を開業されました。開業を決めた理由を教えてください。

森裕展院長 森整形外科リハビリクリニック2

開業することによってスポーツ選手だけでなく、より多くの人の治療にリハビリテーションを生かせるのではないかと考えたからです。実際、こうしてクリニックで診療を行っていて、あることに気がつきました。それは、手術では「その方のその後の人生」がとても大切だということ。例えば、人工膝関節の手術ですが、勤務医だった時はきれいに手術をしてよくすることだけを考えていました。ただ現実はそうではない。退院をして家に帰ると、痛みが少し残っていたり、病院と違って段差があったり、障害物があったりと、たくさんの問題が出てきます。開業医になり患者さんの本音を聞いたことで、「手術後の生活の質を上げたい」「できないことや不便に思うことを取り除きたい」と思うようになり、リハビリテーションに対する考え方が変わりました。

経験豊富な理学療法士・作業療法士13人が在籍

こちらではどのような治療が受けられますか? 患者層についても教えてください。

森裕展院長 森整形外科リハビリクリニック3

骨折・捻挫・骨粗しょう症・スポーツ外傷・交通事故などの整形外科疾患の治療に加え、国家資格である理学療法士・作業療法士の専門性を生かしたリハビリテーションを行っています。また、2014年からは同じ施設内において、リハビリテーションに特化した介護保険サービスを提供しています。そのため、いらっしゃる患者さんの年齢層は幅広いですね。当院には、私たちがリハビリテーションにとりわけ力を入れていることもあり、「手術はなるべく受けたくない」という方や、首・腰・膝の痛みが「なかなか治らない」という方も多くいらっしゃいます。

先生のリハビリテーションに対するこだわりをお聞かせください。

長く続く痛みは、急性のものとアプローチの質が異なるので、正確な診断と知識のもと、適切に行うことが重要です。また、交通事故の後遺症にお悩みの方も、症状に合わせたリハビリテーションをしっかりと行うことで早期改善を図ることができます。当院のこだわりは、「自宅で実践してもらうセルフケア」です。僕自身が怠け者で「やれ」と言われてもやらない性格なので、「どうすればセルフケアをしっかりしてもらえるか」を常に考え、最近は動画を導入して、楽しんで続けられるリハビリテーションを発信しています。

脳梗塞の後遺症に対応したリハビリテーションを開始したそうですね。

昨年から作業療法士による脳梗塞の方のリハビリテーションを本格的にスタートしました。脳梗塞は中年期に発症する方も多いので、日常生活に不自由を感じ「もっと良くなる方法があるのでは?」と感じている方に対し、機能回復をめざしたリハビリテーションを提供したいと考えています。

クリニックでの診療の傍ら、地域貢献にも力を入れていらっしゃいますね。

森裕展院長 森整形外科リハビリクリニック4

状態が改善し介護サービスが不要となった高齢の方々に、ふれあいの場「通いの場」を提供する活動に取り組んでいます。現在は、地域の体育館や保健センターなどで、体操やレクリエーションを行い、2014年の開始以来、多くの方にご参加いただいています。また「通いの場」では、理学療法士の先生と一緒に考案したオリジナルの体操も行っています。これは、認知症予防や転倒予防を目的とした体操です。これからも「通いの場」を各地に増やし、地域の皆さんが気軽に通って、元気になれるよう取り組んでいきたいですね。そのために現在、私たち医師がいなくても体操ができるようオリジナル体操のDVDを制作中です。僕自身、考えたり作ったりすることが大好きなので、楽しみながら進めています。

患者の思いや希望をくみ取ることを大切に

患者さんとのコミュニケーションで、心がけていることはどのようなことでしょうか?

森裕展院長 森整形外科リハビリクリニック5

その患者さんが「何を求めているか?」「生活のどの部分で悩んでいるか?」は、初診の段階ではわかりにくいことがあります。だからこそ、その方の思いや希望をつかむため、時間をかけ丁寧にお話を聞くようにしています。また、数年前から名古屋の心理学の先生のもとへ通い、心理学を学んでいます。その結果、僕自身が自分を見つめ直すことができたので、最近は当院の理学療法士にも、定期的に通ってもらうようになりました。体の専門家である彼らが心理学を学ぶことで、患者の思いや希望をくみ取ることができるようになれば、患者さんも前向きに治療に取り組めるようになるはずです。もちろん、今すぐに効果が出なくてもいいんです。スタッフには心理学を学ぶことで、今後の人生の中、あるいは患者さんとの関わりの中で、何かに気づいてもらいたいと考えています。

先生には、今後やりたいことがたくさんあるそうですね。

リハビリテーションの質をさらに上げ、よりたくさんの人を治すことができるよう、勉強を続けていきたいですね。そして、患者さんから信頼していただき、リハビリの可能性を広げたいと思っています。現在、ホームページのリニューアルを進めており、それに合わせて体に関するさまざまな知識や、自宅でできるリハビリ動画など、SNSを利用した新たな取り組みも考えています。ここ、守口市で23年間やってきたからこそできることがある。それをこれからも探求していきたいですね。また、地域に対する取り組みとしては、「通いの場」や、認知症予防・転倒予防のオリジナル体操にさらに力を入れ、どんどん広げていきたいと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

森裕展院長 森整形外科リハビリクリニック6

「なかなか治らないが手術はしたくない」「大きな病院では相談しにくい」とお悩みの方は、ぜひ一度ご相談いただければと思います。患者さんの思いや希望を伺い、一緒に考え、治す方法を提供していきます。また、ご家族のことで「状態がなかなか良くならない」「訪問リハビリテーションや認知症リハビリテーションに興味がある」という方も、当院にはリハビリテーションを専門に行う理学療法士・作業療法士がおりますので、気軽にご相談ください。

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