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秋田 雄三 院長の独自取材記事

秋田医院

(守口市/守口駅)

最終更新日:2023/07/04

秋田雄三院長 秋田医院 main

地域密着型の姿勢を貫き、近隣住民の健康に50年以上貢献してきた「秋田医院」。前院長の秋田光彦先生の思いは息子である秋田雄三院長に受け継がれ、同院は引き続き患者の身近なかかりつけとして、内科・循環器内科診療や訪問診療に対応している。秋田院長は病院で心臓カテーテル治療の経験を積む傍ら、勤務医ではフォローしきれない部分を自覚し、地域の開業医との連携も重視してきた。そして自らも開業医の立場となった今「お元気な方はリハビリテーションに来てほしいですし、歩けなくなったら私が自宅に行きます」と、患者がどこにいても最期まで診ようという気概を見せる。地域とのつながり大切にし、情熱を持って日々診療にあたる院長に、同院の現在の状況や強みなどを聞いた。

(取材日2023年4月11日)

地域密着型の医院として外来・訪問診療を長年実施

最初に、クリニックの歴史や特徴を伺います。

秋田雄三院長 秋田医院1

当院は父が50年以上前に開院したクリニックです。もともと地域密着型で、ご高齢の方を中心に、近隣住民のかかりつけとして長年診療を行っています。私は大阪府済生会泉尾病院などに勤務する傍ら、週に3回こちらでも診療する生活を20年以上続けてきました。そして父も年を重ねたため、私が2022年7月に正式に院長職を継承し、現在父は金曜に半日診療を手伝ってくれています。昔から顔見知りの患者さんにとっては、院長が変わってもあまり変わった印象はないかもしれませんね。父が循環器内科と消化器内科、私が循環器内科の専門ということもあり、患者さんは高血圧といった生活習慣病を患う70~80代の方が大半です。加えて最近は、心不全や胸痛、動悸、息苦しさを訴える方も増えています。

継承によって変わったこと、変わらずに大事にしていることはありますか?

医院を広くする目的で建て替えを行い、駐車場も新たに設けました。院内は患者さんの動線を改善した造りにし、超音波装置を入れられるように診察室を2室、そして心臓リハビリテーションのためにリハビリテーション室も用意しました。ちなみに検査については、私が心臓超音波検査を担当しているほか、週に1回専門の検査技師をお呼びして腹部超音波検査も実施可能です。また頻度が落ちていた訪問診療も、私が院長になってから件数を増やしています。同じ区画内にある訪問看護ステーションと連携し、ご高齢の方や通院が難しくなった方のもとへほぼ毎日お邪魔している状況です。ステーションの管理者はとてもしっかりした人で、訪問看護スタッフも父の代からの人が多く、何かあれば気軽に連絡を取り合えるので助かりますね。

院長となり、日々どのような思いで診療にあたっていますか?

秋田雄三院長 秋田医院2

当院をかかりつけとしてくださる方が安心して頼れる医院をめざしています。できることはこちらですべて行い、自身だけではわからない場合は専門の先生にご紹介いたします。得意分野は医療機関ごとに異なり、最近は患者さんもインターネットで情報を得ているケースもあります。そのため、紹介先はご希望を伺った上でこちらからも必要に応じて提案し、最も望ましいかたちで地域と連携していますね。訪問診療においては、定期的な診察はもちろん、ご自宅で最期を迎えたい方も私と訪問看護スタッフが親身にサポートします。この地で診療し始めたのは医師となって4年目からです。今後も地域の内科医師として、可能な限り皆さんからのご相談に応えていきたいです。

高血圧の診療や心臓リハビリテーションに尽力

力を入れている治療は何ですか?

秋田雄三院長 秋田医院3

私の専門の一つであり、患者さんの割合としても非常に高い高血圧の診療に注力しています。近年は良い薬の誕生によって処方の調整がしやすくなり、「塩分の接種は控えるべき」「ウォーキングが好ましい」といった知識もある程度一般に普及しました。しかし当院ではもう一歩踏み込み、高血圧の方にお勧めの食事内容を指導したり「有酸素運動にはこんなものもあるんだよ」とお話ししたりとアドバイスをさせていただいています。患者さんの状態や性格によって、薬の要・不要や適切なアプローチは違ってくるんです。また数値のコントロールにおいては、血圧を下げなければいけない理由を明確に把握していない方もいるため、治療の際はイラストやわかりやすい言葉を使ってご説明しています。

心臓リハビリテーションについても詳しく教えてください。

心臓リハビリテーションの目的は、筋肉を鍛えて維持する、心肺機能を上げる、気分を高めてQOLを向上させる、自律神経の働きを活発にするなど多岐にわたります。体だけでなく心の健康も含め、患者さんに多くのメリットをご提供できるという考えから、当院では運動を厳しく制限すべき方以外には積極的に心臓リハビリテーションを実施します。対象となるのは狭心症の方や心臓の手術を受けた後の方、足の血管の状態が悪い方とさまざまで、最近多いのは心不全の患者さんです。院長に就任後は、病院からのご紹介でいらっしゃる方も増えていますね。とはいえ初めから心臓リハビリテーションのために受診するというよりは、診療時に循環器の観点から必要と判断した場合にこちらからご提案し、リハビリテーションがスタートするという流れです。

リハビリテーションメニューはどのようなものになりますか?

秋田雄三院長 秋田医院4

まずはストレッチをして、座った状態のままこげるリハビリテーション用の自転車で運動し、最後にレジスタンス運動として筋力トレーニングという流れが一般的です。メニューの大半が自らの体重をかけて行う自重運動で、患者さんごとにどの程度の負荷をかけるかはトレーナーが判断しています。トレーナーは院内でのトレーニングのほか、自宅でできる運動の指導にも取り組んでもらっており、さらにカンファレンスでも自主的に情報を共有してくれるので心強い存在です。クリニックという身近な場所だからこそ通院を継続でき、再入院のリスクが軽減にもつながると思っています。毎回遠くの病院までリハビリテーションを受けに行くのは、高齢の患者さんにとっては大変ですからね。

今後も地域のかかりつけとしてきめ細かく対応したい

現在につながる勤務医時代の経験などもお聞かせください。

秋田雄三院長 秋田医院5

私は大学を卒業後、循環器内科の道へ進みました。病院で主に手がけたのは狭心症や心筋梗塞に対する心臓カテーテル治療で、得意分野の一つにもなっています。しかし病院勤務医は、患者さんの詳細なご希望など、かかりつけ医が向き合うような細かな部分まではフォローできませんでした。現在とは真逆の立場でしたので、地域の開業医との連携は大切にしてきましたね。父の始めた訪問診療は、まさに開業医にしかできない医療。施設に入れない方も多くいらっしゃる中、通院できない患者さんを放置することがあってはいけませんので、できる限り診に行きたいという思いのもと訪問診療に出向いています。また、話しやすい環境がないと患者さんも訴えなどを口に出せないと思いますが、そこは雰囲気づくりが上手な父を見習っています。

海外留学された時のお話も気になります。

米コネチカット大学に留学した時は、狭心症などの虚血性心疾患と運動との関係性についての動物実験を行っていました。当時は「心臓が悪い人は運動してはいけない」といわれていましたが、私は実験を通して運動の有用性を見ていましたので、時代が変わって世の認識が逆になった時は「人間でもそうなんだな」と思いましたね(笑)。まったく運動しなくなったら、いずれ寝たきりになってしまいます。それなら心臓の悪さをカバーするために運動し、筋肉を維持したまま生活したほうが、健康寿命の延伸が期待できます。総合的に考えると、やはり運動はしたほうがいいと思いますね。

今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

秋田雄三院長 秋田医院6

最近心臓リハビリテーションの予約が混み合ってきましたので、誰もが来たいときに来れるようリハビリテーション室を拡張いたしました。あとは病院との連携を強め、高血圧や循環器疾患の治療に一層取り組むのも目標です。近年増えている心不全は足のむくみから発見できるケースもありますので、些細な変化であっても見せに来ていただければと思います。また、生活習慣病は自覚症状がないからこそ、健診で数値を指摘されたら一度当院へお越しください。まずは受診いただけたら、お困り事やご相談に全力で対応いたします。今まで行ってきたことは継続しつつ、今後も地域密着型の医院として皆さんの健康を守りたいと考えていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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