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中嶋 洋 理事長の独自取材記事

なかじま整形外科

(高槻市/富田駅)

最終更新日:2019/08/28

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阪急京都本線富田駅。急行停車駅である一駅隣の高槻市駅とは異なり、小さな商店や昔からの住宅に囲まれた駅は静かなたたずまいだ。線路づたいに歩くこと5分弱、モダンな外観の「なかじま整形外科」が見えてくる。1997年の開業からおよそ20年、理事長である中嶋洋(なかしま・ひろし)先生は地元のかかりつけ医として地域住民の健康を支えてきた。「患者さんの人格に触れることによって私自身も学ばせてもらった」と話す中嶋先生は、クリニックを訪れるさまざまな世代の患者の声に真摯に耳を傾ける。広々とした院内に併設された機能訓練室には理学療法士が常駐し、近年では訪問リハビリテーションにも力を入れている。言葉一つ一つを丁寧に選びながら語る中嶋先生に、日々の診療への思いを聞いた。
(取材日2017年12月19日)

地域住民との信頼関係を何よりも大切にしたい

この地域の印象はいかがですか?

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高齢の方が多いですが、関西大学や大阪薬科大学も近くにあり学生さんもよく見かけます。近隣には小学校や中学校も多いので、お子さんも結構いらっしゃいますね。クリニックにもいろいろな年代の方が来られます。高槻市は下町的な雰囲気のある地域もあり、また山手のほうへ行けば都会的で洗練された地域もありますので、一概にこうとは言えません。私は開業当時、隣の茨木市に住んでいましたので、自宅から通うことを考えて現在のこの場所を選びました。その頃は、住宅地の中のこんな静かな場所で人が来るだろうか、と不安でしたが、おかげさまで今では大勢の患者さんにお待ちいただくまでになりました。忙しいのでクリニックの2階が平日の私の住居スペースになっています。

どのような患者さんが来院されるのですか?

午前中はご年配の方が多いですね。変形性関節症と呼ばれる加齢に伴って起こる腰や膝の痛みが主な症状です。この病気は完治できないので、いかに痛みと付き合っていくか、が大切です。午後は会社帰りの方や学生さんが多く、その症状は腰痛や首の痛み、肩こりです。そういった方は「何か変な病気になったんじゃないか」と心配していることが多いので、エックス線写真を撮るなどして悪い病気ではないことを確認し、患者さんの不安を取り除いた上で、投薬、電気を当てる、腹筋や背筋を鍛えるなどの処置をします。学生さんの場合、捻挫や骨折、スポーツでのケガで来院されます。手術が必要な場合には連携している病院を紹介するなど、どんな症例にも即対応できるようにしています。

診療の際、心がけておられることは何でしょうか。

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患者さんとの信頼関係を築くことですね。患者さんの話をよく聞いて根気よく付き合っていくこと、それ自体が治療のひとつだと言えます。例えば、ご年配の方が膝や腰の痛みを訴えて来院されたとき、年を取っているから仕方がないと言って突き放してしまうのではなく、最後までじっくりと話に耳を傾ける、それによって患者さんも癒やされると思うのです。特に町のクリニックでは、大きな病院に比べて地域住民の方との信頼関係が重要になってきます。地域に寄り添う気持ちがあれば患者さんも頼って来てくれる、常にそれを思い、患者さんと真摯に向き合うよう心がけています。また、整形外科だけにこだわらず、全般的に網羅できるよう内科的知識なども合わせて診療にあたっています。

整形外科をベースに、さまざまな症例に対応

先生は日本リウマチ学会認定のリウマチ専門医でもいらっしゃるんですね。

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はい。大阪大学大学院で博士号を取得した後、香川医科大学(現・香川大学医学部)へ勤務医として赴きました。当時香川医科大学病院は創設されたばかりで、全領域を網羅すべく、私がリウマチを専門とすることになったのです。リウマチは体全体の関節に腫れや痛みを起こし、関節を破壊する病気です。再建術としての関節外科が必要となるため、整形外科とは切り離せません。今のところ原因は解明されていませんが、体の中の一連の炎症の流れを止めることが治療になります。こちらのクリニックにもリウマチで通院される患者さんは少なくありません。長期にわたって通院される方も多いです。今はよい治療法がありますので、早い段階なら完治させられる場合もあります。

リハビリテーションのための広々とした機能訓練室を併設されていますね。

クリニックには現在2人の理学療法士が常駐し、座る、立ち上がる、歩くなど、患者さんの日常生活に必要な運動能力を高め、障害の悪化の予防を目的とした筋力アップや関節可動域の獲得練習を支援しています。運動療法のほかには、電気、温熱、光線などを使った物理療法を用いて、自立した日常生活が送れるようにバックアップします。こちらのクリニックにも術後のリハビリテーションを必要とする方や骨折後に関節が硬くなってしまった方、外傷ではなくても歩きづらい症状のある方などが通ってこられます。ご高齢の患者さんには薬療法のほか、けん引なども行っています。理学療法士とは密にコミュニケーションを取り、カルテの確認をしながら都度患者さんの容体を把握するようにしています。

在宅ケアを希望される患者さんも多いと聞きました。

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訪問リハビリテーションを始めたのは、理学療法士を2人体制にした6年前です。訪問リハビリテーションの良いところは、時間に余裕を持ってできることです。外来ではどうしても時間が限られてしまいますが、在宅ケアなら家の中での生活に直接関わる動作を集中してトレーニングできます。そういう意味では、訪問リハビリテーションのほうが患者さんにとっては実用的で役立つでしょうね。患者さんの状態に応じて訪問頻度や時間を決め、理学療法士が直接ご家庭を訪問します。在宅ケアを希望する患者さんは年々増えてきており、今後ますます訪問リハビリテーションの需要は広がっていくと思います。

体を守るのは患者自身。そのためのサポートをしたい

整形外科の医師になられた理由は何ですか?

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学生の頃は特に医師をめざしていたわけではないんです。理系には進もうと思っていました。最初は工学部に進もうかとも思いましたが、人との関わり合いを大切にしたいと思い医学部を選んだわけです。私は出身が山口県で、都会への憧れというんでしょうか、そういったものがあって大阪大学医学部を受験し、進学しました。専攻を整形外科にしたのは、バイオメカニクスに興味があったからです。バイオメカニクスというのは、生物の構造や運動を力学的に探求したり、その結果を応用することを目的とした学問のことで、生体力学ともいいます。もともと手先を使うことが好きで、なんとなくフィーリングが合った、ということもありますが。

開業されて20年、振り返っていかがですか?

開業の理由は2つです。1つは、一生雇われの身の勤務医では世の中を知らずに終わってしまうんじゃないか、と思ったこと。もう1つは、自分の食いぶちは自分で稼ごう、と思ったこと。大きな病院に勤めていれば病院がいろいろなことから守ってくれますが、開業医となるとそうはいきません。責任はすべて自分にありますから。ですから、私は健康管理にも気を付けています。毎日30分のウォーキングは欠かしませんし、深酒もしません。バランスの良い食事も大切ですので、自分でも料理したりします。先日は魚を買ってきて刺身にしたんですよ。今は料理でもなんでもインターネットで調べることができるので便利ですね。便利な世の中だからこそ、その中でいかに自分が取捨選択し健康的な生活を送るかが大切だと思います。

整形外科医師の立場から、読者に健康を維持するためのアドバイスをお願いします。

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今から自分の体を長持ちさせることを考えながら生活することですね。例えば、スポーツをする方であれば正しい関節の使い方をする、ご年配の方であれば腰や膝に負担をかけない生活習慣を意識し、心がけるなどです。私自身、膝が痛むこともありますが、体の使い方を正しくすることで、それ以上ひどくせずに済ませることができます。自分自身で判断することが難しいようであれば、いつでも気軽に相談に来てください。痛みのない生き生きとした生活が送れるよう、また健康に不安のない毎日をすごせるよう、これからも地域の方をサポートしていきたいと思っています。患者さんにとって、整形外科の医師であると同時に身近なホームドクターであることが私の理想ですから。

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