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福森 達郎 院長の独自取材記事

福森医院

(高槻市/高槻市駅)

最終更新日:2020/04/01

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高槻市竹の内町の住宅街の一角にある「福森医院」は、1973年から地域医療に貢献している地域のかかりつけ医。2012年にリニューアルされた院内は明るく、天井が高い待合室は開放感があって居心地が良い。「もともとは昭和の香りがする建物だったので、バリアフリー仕様にして、ゆったりした造りにすることで、子連れや高齢者も来やすい雰囲気になればいいなと思ったんです」と話してくれたのは福森達郎院長。その言葉どおり、表には自転車駐輪場と玄関に続くスロープが設けられている。父である前院長の診療を見ながら、この場所で生まれ育ったという福森院長。学校医としての地域貢献にも精力的だ。愛着のある土地で奮闘している2代目院長に、地域医療にかける思いなど、ゆっくりと話を聞かせてもらった。
(取材日2018年3月7日)

地域性を理解した2代目院長としてスタート

先生は2代目院長だそうですが、継承するまでの経緯を教えてください。

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ここは1973年に父が開院した病院です。ですので、僕は幼稚園から大学に入学するまでこの地域で育ってきました。昭和の時代ですし、小さい頃から医院にも出入りしていたので「医療」というものは常に自分の側にあったように思います。働いている父を見て「僕のお父さんは頼りになるお医者さんなんだ」と感じていたこともあり、自分自身も自然に医師を志していました。医師になってからは、いつかは地域医療に従事するんだろうと考えていたので、大学病院で研修しさまざまな医療に携わらせてもらいました。その最中、大病を患った父の「戻ってくる気はあるのか」という言葉を聞いて、ここからは自分が父の意思を引き継ぎ、地域医療に貢献していくんだと決意し、継承することにしました。

普段はどんな患者さんがいらっしゃるのですか?

主に来院されるのは地域の高齢者の方とお子さんが多いです。生活習慣病の日々の管理だったり、感染症などで来院される方がほとんどです。日々の健康を守るかかりつけ医を想像していただければと思います。子ども時代にお世話になった近隣の方も多くいらしてくださっています。やんちゃして叱られることもあったので(笑)、そんな人々に先生と呼ばれていることが不思議でもあり、やりがいも感じます。顔なじみの方は多いですが、初めて来た患者さんでも不安を感じなくて済むよう、スタッフみんなで声をかけながら診療しているので、気軽に来ていただけたらうれしいです。

クリニックの特徴は何でしょうか?

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僕はかかりつけ医を名乗る以上、地域性を理解していることがとても重要だと思っています。その土地ならではの習慣であったり、人間関係であったり、いろいろなことがその土地、その土地にあると思うんです。そのような意味で、この土地で育ち、基盤をつくってきたからこそ理解できることもあるんじゃないかなと思います。この町はある意味で僕そのものだから、この地域に住む人の健康に、僕は内からも外からもアプローチできるんじゃないかなと考えています。一言で言うとアットホームであるということかもしれません。この地域に住んだことがある人ならば、自分の故郷に対するような安心感を感じてもらえると思います。

等身大の医師として、患者第一の診療を大切に

診療の際に心がけていることはありますか?

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必要以上に自分を飾らないことです。僕は医者と患者には相性があると思っています。話してみてホッとするとか、この人が言うのなら聞いてみようかなと思うのは、やはり相性の部分も大きいと思います。自分の体を守るために患者さんは医師を選ぶ権利があります。もちろん僕を選んでくれたらうれしいけれど、選ばれるために自分を偽っていたら必ずどこかでほころびてしまう。そうしたら信頼してもらうことができません。ですので、僕はなるべく等身大で患者さんと向き合うように心がけています。その上で、他愛のない話の中からも、潜んでいる病を見落とさないように、不安を取り除けるような診療をすることを心がけています。

実際の診療においてはどうですか?

当院のような小さなクリニックでは、できる医療行為が限られています。ですから、背伸びしすぎないことが大切です。患者さんを第一に考えて、不要な行為をできる限り回避し、必要があれば迅速に適切な病院をご紹介するように心がけています。ここを間違うと、病気が進行してしまったり、場合によっては取り返しのつかない事態を引き起こしてしまいます。単なる腹痛だと思っていたら大動脈瘤であったり、数日続く倦怠感が心不全症状であったりということは、割とよく経験します。ですから、このまま自分が診るのか、適切な病院へ早く移ってもらうのか、その部分の見極めをしっかりしなくてはいけないと思います。

地域の校医も数多く務められているそうですね。

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そうですね。自分が育ってきた場所ですから、地域の子どもたちのために何か貢献したいという想いで務めさせていただ
いています。自分が子どもの頃に通っていた学校で校医を務めさせてもらうなんて、何だか不思議な気持ちがする時もあります。こうした縁がつながっていくのは、一つの場所で歴史を積み重ねてきたということでもあるのかなと感じていますし、改めて長年診療させていただいているありがたさも感じます。校医の主な仕事は健診や保健指導などになりますが、さまざまなお子さんや保護者の方、学校関係者の方との出会いもあり、楽しくやらせてもらっていますね。

健康のためのコーディネーターとして地域貢献を

病院を継承して、一番苦労したことはありますか?

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やはり、父のつくってきた「福森医院像」があったことです。最初は、父を慕ってきてくださっていた患者さんがほとんどでしたし、僕の考えややり方に、戸惑われた方も多かったのではないかと思います。「若先生になったら変わってしまった」とか「前の院長先生はそんなこと言ってなかった」なんて言われたこともありました。だから、自分自身と患者の皆さんと、お互いに感じているギャップを埋めていくのに時間がかかりました。時代の移り変わりの中で、医療のスタンスも変化していきますし、患者さんのニーズも変わっていくことを実感しています。僕にもまだまだ不十分な点が多くありますので、模索しながら診療している日々です。

お休みの日は何をされていますか?

学生時代に野球をやっていたので、野球観戦に行くことがあります。実は学生時代に大きな事故に遭い、今は激しいスポーツをすることができないので観るだけです。それから音楽が好きなので、ライブを観に行ったりもします。楽器を触るのも好きです。事故に遭ったことで、命には限りがあるということをすごく実感しましたし、病とは上手に付き合っていくものだと学びました。だから、自分も好きなことは積極的に楽しみたいと思っていますし、自分の患者さんにも病気と喧嘩しない生き方をしてほしい。どんなふうに人生を楽しみながら生きていくのか、一緒に探していけたらいいなと思っています。

最後に、今後の目標を教えてください。

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医師になってから、消化器内科で研修を受けたり、血液内科で研究に参加させてもらったりもしましたが、自分は「これが専門です」と言えるかというと、はばかりもあります。医師になった時から、いずれはこの場所に帰ってきて、かかりつけ医として幅広い病気に対処していくという気持ちがあったこともあり、やはり自分は地域のホームドクターとしてやっていくことが一番向いているんじゃないかと考えています。ではホームドクターの一番大きな仕事は何かと言うと、「患者さんの体をマネージメントするコーディネーター」なのではと思っています。地域の人々の健康のために最適な診断をして最適な判断をすること。そうして地域貢献していけることを願っています。

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