戎野 和之 院長、戎野 朋子 副院長の独自取材記事
医療法人戎野内科医院
(泉大津市/北助松駅)
最終更新日:2026/09/08
南海本線・北助松駅から線路沿いに2分ほど歩くと、煙突が立つれんが造りの建物が現れる。ここ「戎野内科医院」は、現院長の父である戎野昌二理事長が1994年に開院。内科・循環器内科を中心に、30年以上にわたり地域住民の健康を支えてきた。2025年には、同じく循環器内科を専門とする息子の戎野和之先生が院長に、その妻で糖尿病を専門とする戎野朋子先生が副院長に就任。互いの専門性を生かし、一般内科から生活習慣病、循環器疾患まで、夫婦で連携しながら診療を行っている。「いくつもの病院へ行かなくて済むよう検査体制も充実させていますし、必要に応じて近隣の病院とも連携しています」と語る和之先生と朋子先生に、同院で受けられる診療や検査の内容、地域の人々の健康を守るために大切にしていることについて話を聞いた。
(取材日2026年8月26日)
30年以上地域の健康を支えてきた医院を、夫婦で継承
医院を継承された経緯を教えてください。

【和之先生】医師になったときから、いずれは父の医院を継承すると決めていました。大学卒業後は近隣の府中病院循環器内科に在籍していたため、循環器内科医である父とはよく連絡を取り合っていました。父が60歳を過ぎた頃から本格的に継承を考えるようになり、2024年から当院に常勤、2025年に院長を引き継ぎました。地元であるこの地で父が開院して30年以上がたち、患者さんも3世代にわたりご家族・ご親戚ぐるみで通ってくださっているのはありがたい限りです。
【朋子先生】私も結婚当初から、夫と一緒に医院を引き継ぐことは考えていました。私が専門とする糖尿病と、夫が専門とする循環器疾患は患者さんが重なることも多く、両方を一つの医院で診療することには大きな意義があると感じていました。大学卒業後は大阪医科大学や府中病院などで研鑽を積み、2025年に副院長に就任しました。
糖尿病と循環器疾患の両方を診療する意義とは?
【和之先生】高血圧や糖尿病などの生活習慣病は、循環器疾患につながる大きな要因です。ですから、循環器疾患の予防もしくは悪化を防ぐ意味で、生活習慣病をしっかり診てコントロールすることは非常に意義のあることです。そして、循環器疾患を発症してしまった場合も、当院では引き続き専門的な治療を受けていただけます。予防から治療まで一貫してサポートできることが、当院の大きな強みです。
【朋子先生】患者さんの中には、糖尿病と循環器それぞれの病院にかかっている方もいらっしゃいます。当院では糖尿病の治療を行いながら心臓も合わせて診ることができるので、患者さんにとっても1ヵ所で済むというメリットがあります。
お二人の診療は、どのように分担されているのですか。

【和之先生】基本的には2人ともすべての患者さんを診られるよう、日頃からお互いの知見を共有しながら知識・技術を磨いています。例えば、副院長がいない日は糖尿病の患者さんはお断りする、ということはありません。私もこれまで糖尿病患者さんを診てきましたし、妻は不整脈の患者さんなどにも対応しています。ただ、より専門的な診察や治療が必要な患者さんに対しては、担当を決めることもあります。ほとんどの診療時間を2人で対応しているので、その時々に合わせた柔軟な対応が可能になっています。
循環器と糖尿病を軸に幅広い疾患に対応
それぞれの専門分野で注力している診療について教えてください。

【和之先生】私の専門は循環器内科ですので、心不全、狭心症、心筋梗塞、心房細動などの不整脈といった心臓疾患が中心です。そのほか、下肢閉塞性動脈硬化症、大動脈瘤など血管の病気も診ています。病気を悪化させないためには患者さんの理解が何より重要と考え、血圧やコレステロールの目標数値を示しながら、それらが心臓・血管に及ぼすリスクを繰り返し伝えることを意識しています。
【朋子先生】私は糖尿病と内分泌代謝が専門なので、2型糖尿病を中心に、甲状腺機能低下症・亢進症、高血圧、慢性腎不全の診療に注力しています。糖尿病については内服薬だけでなく、インスリン注射の治療にも対応しています。また、適切な頻度で検査を受けることの啓発や、糖尿病の合併症予防、合併症が疑われる場合、適切な科への受診を促すことにも力を入れています。
患者さんと接する際に大切にしていることは何ですか?
【和之先生】医者として接しようという意識は特になく、雑談をしながらその人のことを知っていくのが私のスタイルです。だから、あまり医者っぽくないかもしれません。特に父の代から当院に通ってくださっている方は、私の小さい頃も知っていますからね。初めて来られた方とは話をしながら関係性を深め、その人の仕事や生活背景に沿ったアドバイスを行うようにしています。
【朋子先生】糖尿病は治療を中断すると気づかないうちに合併症を引き起こすことがあるため、とにかく通い続けてもらうことが第一です。生活指導も行うのですが、注意されてばかりだと来るのが嫌になってしまいますよね。ですから、できていることを見つけて褒めるようにしています。食事指導では、意外と血糖値が上がりやすい果物を控えるなど、患者さんと一緒に見直しポイントを探すことを心がけています。
ほかにも対象にしている疾患はありますか?

【和之先生】睡眠時無呼吸症候群の検査と治療も行っています。当院では患者さんにご自宅で行っていただく簡易検査を導入しており、入院による詳しい検査が必要な場合は大きい病院を紹介します。対応している治療はCPAP治療です。最近は循環器疾患と睡眠時無呼吸症候群との関連も注目されているため、家族にいびきを指摘される、日中に強い眠気がある、夜中に何度も目が覚めるといった方には、積極的に検査を勧めます。
【朋子先生】そのほかには風邪やインフルエンザ、胃腸炎などの一般内科、健康診断、インフルエンザや肺炎球菌ワクチンなどにも対応しています。
スピーディーかつ適切な診断で幅広い世代の健康を守る
検査体制も充実しているそうですね。

【和之先生】循環器に関しては24時間心電図や胸部レントゲンに加え、経験豊富な検査技師が常勤して心エコー・血管エコーを行っています。下肢の血管の病気なども、病変の位置まで特定して提携先の病院に紹介することができます。こうした診療体制を整えているのも、地域の方々と病院をつなぐ架け橋として尽力したいという思いからです。
【朋子先生】糖尿病の検査では24時間血糖値を測定できる機器や、HbA1cを即日で測定できる機器を導入し、その時々の状況に合わせてきめ細かい薬の調整ができるようになっています。頸動脈エコーで動脈硬化もいち早く発見できるほか、甲状腺エコーや腹部エコーも行っており、病理検査が必要な場合を除き、甲状腺疾患なども院内で診断が可能です。
病院以外でもお二人で過ごすことが多いのですか?
【和之先生】子どもが2人いるので、休日は家族で遊びに出かけたり、父である理事長家族と一緒にバーベキューをしたりして過ごしています。私たち夫婦は共通の趣味はないのですが、外食にはよく行きます。食べものの好みだけは一致するんですよね。
【朋子先生】そうですね。あとは仕事の話もよくします。お互いの専門分野のことや、院内のことも相談しやすいですし、患者さんの様子について情報交換することもあり、診療に生かしています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

【和之先生】どんな病気でも、早めに手を打つことが大切です。例えば狭心症にかかっても、放置せず早めに見つけて治療すれば、数日の入院とその後の内服治療で元気に過ごすことを望める方はたくさんいます。検査の結果、何もなければ安心にもつながるので、「こんな症状で行ってもいいのかな」と構えず、気になることがあれば早めに受診していただければと思います。
【朋子先生】今後は、高齢の方の希望に沿った医療やケアのご提案にも力を入れていきたいと考えています。一方で、生活習慣病が増えてくる40〜50代の方の健康サポートも積極的に行っていきたいと思っています。当院では1ヵ所でスピーディーにさまざまな検査が行えるので、健診で異常を指摘された際の再検査や、ちょっとした体調の変化も、気軽にご相談ください。

