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福田 俊夫 院長の独自取材記事

ふくだ内科・小児科

(吹田市/桃山台駅)

最終更新日:2020/04/01

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北大阪急行南北線・桃山台駅から徒歩2分。1階にスーパーなども入る駅前ビルの3階に「医療法人俊和会ふくだ内科・小児科」はある。「0歳から100歳まで診られる、総合的な診療所にしたかった」と語る福田俊夫院長。開業から20年が過ぎ、当初の思いどおり、小児から高齢者まで幅広い患者層から絶大なる信頼を得ている。福田院長の優しい語り口とやわらかな言葉遣いで、子どもはもちろん大人も肩の力を抜き、安心して診療を受けられることだろう。日々クリニックを訪れる大勢の患者を診療する傍ら、空いた時間には訪問診療にも力を入れている。今後はさらに在宅で受けられる医療サービスの向上に努めていく方針だという。福田院長に「町のお医者さん」としての心構えやこれからの地域医療について、詳しく話を聞いた。
(取材日2018年3月1日)

0歳から100歳までが通える診療所に

まずは医師をめざされたきっかけを教えてください。

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父が大阪の淀川区で内科・小児科をしておりました。自宅開業でしたので、地域の患者さんとふれあい、信頼されている父の後ろ姿を見るうちに、自分も社会に還元できる仕事がしたいと医師をめざすようになったんです。大学に入った当初より、ゆくゆくは診療所を構え、地域医療に従事したいと思っていましたので内科を選びました。最も幅広く、大勢の患者さんを診られる科だからです。卒業後は、大阪大学の老年内科や地域医療に熱心な複数の病院に勤務し、1997年にここ「桃山台」で開業しました。一時期、吹田に住んでいたこともあったので、北摂地域はなじみの深い場所。また、開業した当時は近くに小児科の診療所がほとんどなく、多くの人の力になれるのではと思いました。

どのようなクリニックにしたいと思って、開業されたのですか?

「0歳から100歳まで診られる診療所」ということを意識しておりました。この辺りには専門性の高いクリニックはあったのですが、あらゆる病気を総合的に診られるクリニック、とりわけ小児科の診療所がほとんどなかったんです。開業するにあたり、地域の方々からも「ぜひ小児科を表明してほしい」と言われましたので、クリニック名に「小児科」の文字を入れました。今でこそ割合は減りましたが、当初は7割ぐらいの患者さんが小児でしたね。一番多いのはやはり感染症。お子さんを診る際にはできるだけ怖がらせないよう配慮しています。いきなり診察せず、目線をちょっと落としたかたちにして、状況を落ち着かせた後に診ていくようにしています。

最近増えている小児の病気には、どんなものがあるでしょう。

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20年診療しておりますが、ワクチンの接種率が高まっていることもあり、感染症はやや減っている感じがしますね。そんな中、増えているのがストレスからくる心身症に近い症状。この地域には教育熱心な家庭も多く、小学生から受験勉強に追われている子もいます。そういった背景からか、他にもチック症、自家中毒症など心理面を原因とする病気が若干増えているように思います。多くは当院で対応しますが、手に負えないときは小児心理を専門に扱う病院を紹介することもあります。当院が「町のかかりつけ医」としてそれらの窓口になり、少しでも早く患者さんの容態が快方に向かうことを願っています。

通院困難な高齢者のため、訪問診療にも対応

小児に対しての治療方針はどのようなものでしょう?

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薬剤を適材適所に処方し、少ない量で快方に向かうよう心がけています。昔は「熱が出ているから抗生剤をください」と、処方薬を指定してくるような親御さんもおられましたが、今は病状に合わせた最小限度の投薬にとどめることが基本です。そのあたりをわかってもらうため、お子さんだけでなく、保護者の方とのコミュニケーションが大切だと思っています。また、「この後、急に熱が上がることもあるかもしれませんが心配はいりません」など、今後の予測を言ってあげることも重要。ちゃんと情報を提示し、親御さんの不安な気持ちを和らげてあげることで、不要なのに深夜に救急病院に駆け込んでしまうといった事態も減らせます。

一方、成人の患者さんに多く見られる症状は?

やはり、生活習慣病といわれる高脂血症、高血圧症、糖尿病、さらにそれらが原因で起こる脳梗塞・心筋梗塞が増えていますね。昔は50代60代の疾患であったのが、今は40代ぐらいからと、年々発症年齢が若くなっているように思います。しっかりと早いうちから生活習慣病に備え、コントロールしていく必要があると思います。あと、ご家族からの相談をもとに認知症を診断するケースも増えています。私の場合、多くの患者さんを20年前から診察し、経過を見ていますので認知症か、加齢による物忘れなのか、判断がつけやすいんです。そういう意味でも、普段から「かかりつけ医」を持っていると、認知症の早期発見にもつながります。当院での治療が難しい場合は、提携病院などを紹介します。早期発見を通じて病院との窓口になることが当院の重要な役割の一つかなと思っています。

通院困難な方のために訪問診療も実施されていると聞きました。

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はい。この近辺は新しいマンションも多く、住人の年齢層は幅広いのですが、少し離れた千里ニュータウンへ行くとぐっと高齢者率が高まります。その中には認知症が進行し、なかなか病院まで連れてくることが難しかったり、がんの末期で動くことすらできない方もおられます。そうした人の助力になりたいと、開業当初から往診と訪問診療を実施していました。高齢者に限らず訪問診療は小児も含め、あらゆる疾患の方が対象です。最近では訪問看護のスタッフや訪問介護のスタッフと連携し、患者の皆さんが住み慣れた環境で、自分らしく生きられるようお手伝いしています。

家族目線で患者を診療することを忘れない

これからの地域医療はどのようになるとお考えですか?

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これからの地域医療を考えた場合、在宅での看護・介護と切っても切れない関係になっていくと思います。病院ではなく、自宅で最期を迎えたいと考える方も増えていくでしょう。そんな方のために定期的に医師や看護師が自宅を訪ね、最終的に在宅で看取る。このようなかたちの地域医療が進むと思います。差し迫った事態として「2025年問題」があります。数年後には「団塊の世代」の方々が高齢化し、患者数が増え過ぎて病院の受け皿からこぼれてしまう人たちが大勢出てくることが予想されるのです。だからこそ、当院でも私だけでなく複数の医師で在宅ケアができるようにと、訪問診療のシステムを強化していきたいと思っています。

休日はどのようにお過ごしでしょうか?

友人とゴルフに行くか、冬場だと時々スキーに行くぐらいでしょうか。旅行に行くのも好きなのですが、多くの訪問診療の患者さんを抱えており、容体が急変される場合に電話で指示を出すこともあるので、携帯電話を手放せません。昔は電波状態の悪い地域に行くときは休みの日でも、わざわざ衛星電話を持って行っていたこともありますね。また、総合的に「なんでも診られる」ジェネラリスト的な医師をめざしていますので、研修や勉強会に参加するのも大切。少しでも勉強を怠ると、すぐに今の医療はついていけなくなってしまいますから、日々勉強は欠かせません。

福田院長がめざす理想の医師とは?

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なんでも相談に乗れる医者になりたいですね。そして、常に家族の目線で「この人を助けてあげたい、救ってあげたい」という気持ちを忘れないようにしたいと思っています。時に、医師は医院を継続させるために採算性と利潤を求めてしまいがちになるのですが、そこだけは軸がぶれないようにやっていきたい。ちなみに、私の父は亡くなる2週間前まで診療をしていました。私は今58歳ですが、父のそういう姿を見ていたので、まだまだ頑張らないといけないという気持ちが湧いてきます。今ご来院される方には少し待っていただくこともしばしばあり心苦しく思っておりますが、一人ひとりの患者さんのお話をしっかり聞いて診察することはぶれずにやっていきたいので、どうかご理解いただきたいと思っています。これからも地域のため、患者さんのため、体が動く限りまい進していきたいと思っています。

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