全国のドクター9,097人の想いを取材
クリニック・病院 161,402件の情報を掲載(2020年3月29日現在)

  1. TOP
  2. 大阪府
  3. 吹田市
  4. 江坂駅
  5. 医療法人修孝会 林内科
  6. 林 孝和 院長

林 孝和 院長の独自取材記事

林内科

(吹田市/江坂駅)

最終更新日:2019/11/28

74101 %e5%8c%bb%e7%99%82%e6%b3%95%e4%ba%ba%e4%bf%ae%e5%ad%9d%e4%bc%9a %e6%9e%97%e5%86%85%e7%a7%91

大阪メトロ御堂筋線江坂駅の南改札口から歩道橋で大阪内環状線沿いへ、歩いて1分ほどのビル3階にあるのが「医療法人修孝会 林内科」だ。目立つ看板を掲げずホームページもない同クリニックだが、1987年の開業から今日まで、多くの患者は紹介やクチコミで訪れるのだという。同院の特徴は、林孝和院長が徹底的に考え抜く診療。「本当に具合の悪い人をできるだけ早く治す、それが医師の仕事でしょう」と語る林院長は、カルテや検査結果の検証に日々膨大な時間をあて、病気や服薬法をわかりやすい言葉で説明。同時に「医師では治すことができない、症状の背景にある真の原因を探り、患者さん自らが治そうという気持ちをもってほしい」とも。医療に対する林院長の考え方や診療のこだわりについてじっくり聞いた。
(取材日2019年10月30日)

長引く症状に悩む患者がクチコミで訪れるクリニック

クリニックの歴史をご紹介ください。

1

私は広島大学を卒業後、大学病院や関連病院、創立間もない国立循環器病センター研究所(現:国立循環器病研究センター)、さらに東京の榊原記念病院などに勤務し、外科・内科、横断的な救急診療、また循環器内科の臨床経験を積みました。ただ、もともと京都の出身でもあったため、こちらに戻り兄弟3人で開業することを決意。都会的で洗練された雰囲気があり、交通の便も良い江坂を選び、専門的な医療が受けられるクリニックを1986年に立ち上げました。33年目となる現在は、これまでの経験を生かした総合的な診療を行っています。どのような症状の患者さんも受け入れ、可能なものはすぐに治療しますし、そうでなければ「何科をどのタイミングで受診すべきか」など、今後の対応について具体的にアドバイスします。

3階のフロア全体に広がる、シックな色調のクリニックですね。

開業前には、間取りや検査機器はもちろんですが、ベッドや椅子、壁やじゅうたんの素材に至るまで、すべて自分の目で確かめながら院内を整えていきました。国内外の品質にこだわった製品を導入していますので、患者さんは心地良く過ごせると思いますし、飽きることなく使い続けています。また患者さんのプライバシーと効率的な動線配置のために独特の工夫もしたので、「忍者屋敷みたいですね」と言われることもありますよ。プライバシー保護に関しては他にも、院内だけでなく院外へ委託しているすべての検査を個人名ではなく患者IDで表記し、匿名化しています。院外に持ち出すエックス線画像袋や携帯用のピルケースなども、私がプライバシー保護と使い勝手の良さを考えてデザインしたものがありますよ。

どのような患者さんが受診していますか。

2

ご覧のとおり当クリニックは、この複合ビルの入り口に小さな表記があるだけ。ホームページもありません。ですから、近くに住んでいてもここを知らない人は多いんです。患者さんは、急患を除けば大半は紹介やクチコミがきっかけです。知り合いの先生や一度受診された方が、当クリニックのことを広めてくれているんですね。そして患者さんが訴える症状は、内科や循環器に限らず多岐にわたります。特に、「他の医療機関で治療を続けてきたが治らない、長い間症状に悩まされている」という方が目立ちます。年齢的には会社員や経営者など、現役の働き盛りの方が中心で、下は小学校高学年ぐらいから診ています。逆に、点滴や投薬のみで継続的に通う方やご高齢の患者さんはほとんどいないですね。最近は急な症状で受診される方が増えていますが、予約優先ですので診察時間がとれず、お断りしなければならないこともあります。

「早く、安く、痛みなく治療する」ことをめざす

医院の特徴と診療スタンスを併せて教えてください。

20191120 3

患者さんが医療に望むことは、何といっても早く、安く、そして痛みなく治療することでしょう。それが医師に課された最大の仕事であるはずだと思うのです。実際に私は、花粉症、上下気道炎、不整脈、高血圧、腹痛などは検査、診察ののちに即座に診察室で治療や服薬を行って、受診中から改善に向かうように心がけています。だからこそ、時間がない多忙な現役世代の患者さんがわざわざ来るのでしょうね。逆に、口から薬が飲めるのに点滴をしたがったり、薬の処方だけを望んだり、それほど重症でないのに時間があるからと受診するいわゆる“コンビニ受診”の患者さんには、時に厳しく対応することも。本当に治したいと思っている方、症状に困っている方を優先して治療したいのです。

お薬を、診察室で使い始めるのですね。

「なかなか良くならない」のには、いくつかの理由があると考えます。例えば患者さんの訴えと症状の原因が違う場合、あるいは治療方法や薬の使い方が適切でない場合、さらに、患者さんが本気で治そうとしていないこともあります。花粉症などでは薬を正しく使えていない患者さんが非常に多いので、病気の仕組みや薬の使い方を具体的にまとめたオリジナルのリーフレットで説明し、点鼻薬などは、診察室で実際に使用してもらいながらコツをお伝えします。内服薬も診察室で飲んでもらうのは、できるだけ早く改善に向かってほしいから。このため、基本的には院内処方を行っています。

診療の際に大事にしていることをお聞かせください。

4

先ほど挙げた「なかなか良くならない原因」を突き止め、適切な治療を行うために、カルテの予習・復習を徹底します。診察時間よりも、カルテを見返して検討する時間のほうが長いぐらいです。「こう変化したら次はこうしよう」、あるいは「見逃しはないだろうか」と常に考えていますね。また、なるべく患者さんの負担が少ないように治療できるのが良医だと考えています。ですから、まずは生活習慣などへのアドバイスを最優先し、優しく手当てをする、薬を使う、そしてやむを得ない場合のみに注射や手術など侵襲的な処置を検討します。ただし、患者さんが医師のアドバイスを正しく理解して聞き入れるためには、的確な検査やわかり易い説明が欠かせません。医学用語を使わず、見てわかる検査結果なども交えながら、患者さん自身が「生活を改め治療に取り組もう」と思えるような説明に努めています。

本当に治したいと願う患者のために、日々精進

ところで、医師になられたのはなぜですか。

5

父の影響ですね。もともと私の親族には医師が多く、「医師になどなるものか」と思った時期もありました。ですが、父から「手に技術を持ちなさい。普通、職人はお客さんからお金をもらって頭を下げるが、医師は不思議な仕事で、お金を払った患者さんがお礼を言ってくれる」と言われ続けました。医学部に進んでからは「自分が合格したことで、医師を諦めた人がいる。また自分が学ぶために国から多額の費用が出ているのだから、適当なことをしてはいけない」と思うようになり、医師という仕事を天職として打ち込んできました。患者さんとの出会いは巡り合わせですが、私という医師に出会えて良かったと思ってもらえなければ価値がない。しかし、医師がすべての病気を治せるわけではありません。だからこそ、謙虚な気持ちで日々精進しなければならないのです。「因果応報」が座右の銘です。

「医師がすべての病気を治せるわけではない」とは、どういうことでしょうか。

患者さんの体が家だとすると、具合が悪いのはどこかが火事になっている状態です。薬で症状に対処する、つまり消火を試みることはできますが、本当の原因である火元や犯人を突き止めないと、火事は何度でも起こる可能性があります。胃痛や不整脈を繰り返す方は、悩みごとがあったり、厳しい労働環境に置かれていることもあります。そうなると、薬を用いるだけでは本質的な治療にならない。問診を重ねて本当の原因を突き止め、患者さんに自覚してもらわなければなりません。医療ですべてを治そうなどと思わず、医師の役割をよくわきまえ、患者さんにハッと気づいてもらう。これも大切な仕事だと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

6

患者さんの身体、命は、実はご本人だけのものではなく、ご家族や友人にとっても大切なもの。本当に病気を治すためには、ご本人が素直に治りたいと願い、自覚をもってご自身や治療に向き合うことも必要ですよ。私は医療を天職として、自分が考える最良の治療を提供するために、毎日カルテと向き合い、日々勉強して論文を書き続けています。縁あってここに来られた患者さんに早く良くなって喜んでいただけるよう、これからも最善を尽くしていきたい、そう考えています。

Access