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中村 嘉宏 院長の独自取材記事

なかむらレディースクリニック

(吹田市/江坂駅)

最終更新日:2021/01/22

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江坂駅から徒歩3分にある「なかむらレディースクリニック」は、「心と体に優しい生殖医療」をモットーに、体外受精を中心とした不妊治療を行うクリニックだ。院長の中村嘉宏先生は、日本生殖医学会生殖医療専門医であり、採卵から培養、移植と生殖医療に経験と見識を持つ生殖医療のスペシャリスト。新しい検査や治療を積極的に取り入れ、時間を無駄にしない効率的な不妊治療で妊娠を望む多くの女性をサポートしている。特筆すべきは培養技術への徹底したこだわり。同院では院内独自の難しい試験をパスし、技術力が認められた培養士のみが業務に携わることができるという。「不妊治療は特別な医療ではない」と力強く話す中村院長に、治療やクリニックの特徴などを詳しく聞いた。
(取材日2020年7月21日)

心と体の負担を最小限に、自然周期の体外受精を

まずはクリニックの特徴を教えてください。

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当院の特徴は、自然周期での体外受精を中心とした治療を行っているという点です。「心と体に優しい生殖医療」をモットーに、治療による心身の負担や痛みをできるだけ少なくしようと、強い排卵誘発などは極力使わないようにしており、採卵時には極細の採卵針を使って、麻酔のいらない採卵を行っています。不妊治療において、患者さんが一番うれしいのは結果が出ることです。ですから、必要に応じて刺激周期を行うこともありますし、その方に合わせて自然周期以外の治療方法を提案することもあります。体外受精でなくてはいけないというわけでなく、ご夫婦の考え方や人生観も尊重しつつ、さまざまな選択肢を提案しています。

卵管鏡下卵管形成術のダブルスコープ法とは?

卵管の通過障害を改善させるための卵管鏡下卵管形成術では、ダブルスコープ法という方法を採用しているのが当院の特徴です。これは体外受精ではなく、通過性が前提となるタイミング療法など、自然妊娠や人工授精を希望している方に適した手術法です。この手術で一番難しいのは、卵管口を探すことです。通常は卵管鏡のみを使って手術を行うのですが、卵管鏡は直径が0.6mmと極端に細いため良好な画像が得られず、卵管鏡だけでは卵管口が探せないことがあります。また卵管にカテーテルが入っているつもりでも、子宮の中にしか入っていない場合があるため、安全、確実に卵管口を見つけ出せるようにするため、卵管鏡と子宮鏡を併用した「ダブルスコープ法」を実施しています。これは主に大学病院などで行われる手法で、同院では卵管鏡担当医師、子宮鏡担当医師、麻酔担当医師の3人体制で行っています。

培養士の技術レベルの高さには自信があるそうですね。

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自然周期で採卵できる卵子は数も少なく貴重で、中でも40代の方の卵子というのは非常に繊細です。素早く、正しい手順ですべての作業を行えることが結果にもつながっていきます。ですから、培養士の技術レベルがそこに達してない場合は、患者さんの大切な卵子と精子を託すわけにはいきません。在籍している8人の培養士は全員、院内で養成された生え抜きのメンバーで、当院独自の技術試験をクリアしないと、卵子に触ることはできません。この技術試験は非常に厳しく、すべての技術においてチェック項目があり、そのチェックに合格しないと次の段階には進めないというとても厳しいもので、顕微授精をはじめすべての技術を任せられる培養士になるまでに3~5年はかかります。

女性内科の外来を設置。働く女性の通いやすさも重視

先進の設備もこちらのクリニックの特徴ではないでしょうか?

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院内には大学病院さながらの先端の生殖医療設備を整えています。2019年には臨床検査部門を新たに設け、検査機器を一新しました。より正確なホルモン数値が短時間で得られることで、適切な採卵のタイミングが把握しやすくなり、検査効率はさらに良くなりました。当院では先進の検査法を積極的に取り入れており、胚移植しても着床しない反復着床不全に対しても、その原因が子宮にあるのか胚にあるのか、もしくはほかの原因が関わっているのかを徹底的に解明して、治療法を選択していくようにしています。年齢が高くなればなるほど時間は貴重になりますから、採卵から妊娠までの時間的ロスをできるだけ減らしたいと考えています。これまで診てきた症例はすべてデータ化し、20数年以上蓄積されています。その膨大なデータをもとに培養液の選択や卵子を活性化させる技術開発を進め、培養技術の向上に役立てています。

働く女性に優しい不妊治療を実践されていますね。

近年は女性の社会進出が進んで、働きながら不妊治療に励む女性が増えています。ですが、仕事と不妊治療の両立は通院時間の確保が難しいことも多く、体力的・精神的な負担が大きいといえます。仕事を中途半端にしたくないといった理由で、仕事を断念する人もおられますが、キャリアのある女性が不妊治療に専念するために退職するというのは、患者さんにとってつらい選択ですし、社会にとっても大きな損失です。当院では出勤・退勤の時間を有効活用して通院できるよう、午前は朝8時から、午後は夜19時まで診療時間を設けており、適切な治療のタイミングを逃さないために土日祝日も診療しています。また、仕事の都合やパートナーの不在といった社会的な要因や、がんの治療で今すぐの妊娠を選択しない女性が、将来の妊娠に備えて若いうちに健康な未受精卵子を採取し、保存しておく卵子凍結にも対応しています。

女性内科の外来とはどのようなものですか?

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持病がある場合、病気によっては妊娠する力が低下したり、流産を繰り返す不育症の原因になったりすることもあります。当院では妊娠を希望する女性や不育症の人を対象に、妊娠と内科治療の両立を図る診療を行っており、担当の女性内科医師が産婦人科医師と連携して、不妊や不育症につながりやすい甲状腺疾患や自己免疫疾患などの病気のコントロール、妊娠中の適切な薬の管理、産後のケアなどに応じています。また、泌尿器科・生殖医療を専門としている医師による男性不妊のための外来診療も行っています。

高度生殖医療と先進の検査で不妊治療を効率的に

先生が生殖医療を専門に選んだ理由はなんですか?

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きっかけは、私自身メカニカルなものが好きで、機械を用いる顕微授精や生殖医療で重要な役割を果たす腹腔鏡手術をやってみたいと思ったことです。大学では体外受精のチーフもしていて採卵だけでなく実際に顕微授精も培養も凍結もすべて自分でやっていたんです。また腹腔鏡も多数の症例を経験しました。実験テーマも卵子の活性化因子に関したものでした。そうした環境の中で「生殖医療こそ自分の一生をかける仕事だ」と思えたのです。その時代に学んだことは多いですし、そのすべての経験がクリニックの培養室のクオリティー、培養士のレベルの保持に役立っています。

生殖医療を受けようと考えている方にアドバイスはありますか?

体外受精でしか妊娠できないとなると、「自分は劣っているんじゃないか?」と感じる方がいらっしゃるんですが、人間の能力と妊娠のしやすさは関係ありません。妊娠は確率の問題という部分もあり、妊娠するための方法はどんな方法でもいいと私は思います。体外受精は妊娠するための方法の一つにすぎず、その力を借りることは決して悪いことではないはずです。今や不妊治療は特別な治療ではありません。また不妊治療を始めたからといって、頑張り過ぎる必要もないんです。体質改善のためにと好きなコーヒーを我慢して、食事も完全に菜食にして、飲み会もすべて断って、旦那さんにも飲み会に行かないでとなってしまうと、かえってストレスになり、どんどん疲れていってしまいます。そこまで禁欲的になる必要はなく、少し力を抜いて通院していただければと思います。

最後にこれからの目標を聞かせてください。

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まずは、年齢が高めの方であるとか卵巣機能が落ちた方をレスキューするための技術を磨いて、結果を出していくことです。ちょっとしたことでうまくいくんじゃないかと感じる部分はあるので、その部分を突き詰めていき、妊娠につなげていくことが一つ。それから、院内に研究室がありますので、技術開発をしながら、将来につながるデータを出していきたいと思います。生殖医療を専門にしていて、一番の喜びは、自分たちが何かすることで妊娠を助けることができることです。その結果、新しい命が誕生してくることに尽きます。今後もその部分を追求して、一人でも多くの方のお手伝いをしていきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

●体外受精/【採卵~新鮮胚移植の一例】26万円~
※全額自費診療
※採卵までの診察代+薬代(+土日祝・夜間早朝加算 等)は別途必要です。

●顕微授精/【実施卵数1~2個の場合】3万円

※お体の状態や卵子の数・授精方法などにより金額が異なるため上記の限りではありません。

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