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木村 弘子 院長、木村 綾 副院長の独自取材記事

きむらクリニック小児科 乳腺科

(吹田市/江坂駅)

最終更新日:2019/08/28

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「きむらクリニック小児科 乳腺科」ロゴマークにある子どものイラストは、江坂で約30年、小児科診療に力を注いできた木村弘子院長が描いたもの。乳がん検診を推進する「ピンクリボン」のデザインに込められているのは、「乳がんから多くの女性を守りたい」という乳腺外科を専門とする木村綾副院長の気持ちである。母娘で力を合わせ、地域の健康を守り続ける2人を取材したのは1階の待合室。大人でも思わず入ってみたくなる「森の隠れ家」のようなキッズスペースがある空間で、小児科診療にかける思いや、乳がん検診の重要性について話を聞いた。
(取材日2017年11月1日)

乳幼児健診に力を入れ、子どもたちの健全な発育に貢献

まずは、クリニックの特徴を教えてください。

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【木村院長】2017年5月に移転リニューアルし、「きむらクリニック小児科 乳腺科」として新たにスタートしました。1階の小児科診療では院長の私のほかに、混み合う土曜日は病院で勤務医をしている息子が手伝いに来ています。2階は乳腺外科医師である娘が、乳がん検診や乳腺外科診療を行っており、小児科と乳腺外科が併設されている点が大きな特徴です。また、一般の健康診断をはじめ大腸がん、前立腺がん、骨粗しょう症などの各種検診が随時受けることができることで、当院には生後1週間の新生児から90代のお年寄りまで、幅広い年齢層の患者さんが来られています。

院長先生が小児科診療で力を入れていることは何ですか?

【木村院長】気管支喘息やアレルギー疾患をはじめ、小児科全般を診ていますが、とくに乳幼児健診は一人ひとり時間をかけて丁寧に行っています。「3~4ヵ月健診」では、外気浴の大切さ、予防接種のスケジュール、初期離乳食の開始時期と内容、テレビにおもりをさせないで、転落事故の防止の5点について話しています。「9~10ヵ月健診」では、離乳食、断乳の時期、その後の食事、事故について話しており、健全な発育に大切な栄養指導にも力を入れています。

お母さんたちにどのようなアドバイスをされることが多いですか?

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【木村院長】子どもの熱が高いと、ついつい心配し過ぎてしまいますが、顔色が良くて、おっぱいをしっかり飲んで、おしっこがよく出ていれば、救急を受診する必要はありません。熱性けいれんが起きていたら別ですが、ほとんどの場合は一過性の発熱です。救急を受診しても座薬を処方されるだけのことが多いので、慌てず対処してもらえたらと思います。逆に微熱でも、呼吸状態が悪く、顔色が悪く、哺乳力が低下して、尿の量が少ない場合は、重篤な病気が疑われるケースがあるので、すぐに受診してください。子どもの病気は「いつもと違う」と感じとることが大事。そのためにも、お子さんの普段の様子をしっかり観察しておきましょう。

吹田市にて病児保育の立ち上げにも尽力されたのですね。

【木村院長】10年ほど前に、吹田医師会の女医の集まりで、「自分たちも子育てしながら働いていたこともあり、子育てしながら働いてるお母さんたちに、医師として支援できることがあればしたい」ということになりました。吹田市では病児保育施設が少なく、私たちの力で、病児保育施設を立ち上げようということになりました。それから、私を中心とした吹田医師会女医数名で、病児保育を立ち上げのために、会合を開いたり、吹田市との協議を重ねてきました。ですが、思ったよりすぐに話が進まず、なかなか実現にいたりませんでした。その後、吹田医師会の会合時に、吹田市市長が同席することがあり、直談判もしましたね。それでもなかなか実現できず10年越しに、2015年9月に大和病院の中に病児保育・江坂キッズを立ち上げることができました。その時は本当にうれしかったですね。

親子が一緒に健康であること。それが何よりの幸せ

子育てをしながら診療されてこられて、苦労もあったかと思いますが。

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【木村院長】長時間、子どもを預かってくれる保育所を探すのが大変でした。それと、小児科医師をやっている以上、自分の子どもを健康に育てられないようでは失格です。少しくらい部屋は散らかっていてもいいから、とにかく食事だけは栄養バランスを考えて、手作りを食べさせていましたね。仕事で忙しく、子どもたちには寂しい思いをさせたこともありましたが、同じ医学の道に進み、今は親子で力を合わせて地域医療に取り組んでいることをうれしく感じています。

副院長が、医師の仕事を選ばれたのはなぜですか?

【綾先生】やはり、母が診療する姿を子どもの頃から見て、育ったことが大きいですね。乳腺外科に進んだのは、女性として自分にできることが多い分野ではないかと思ったからです。勤務医時代は多くの乳がん患者さんの治療や手術に関わり、数々の乳腺診断を行ってきました。マンモグラフィ検査やエコー(超音波検診)の画像診断は私の得意とするところです。画像診断で乳がんが疑われる場合は、針生検といって、乳腺のしこり(組織)の一部を採取して、大学時代にお世話になった川崎医科大学・病理学の教授に病理診断をお願いしています。乳腺病理の先駆け的存在であり、私が絶大な信頼をおいている先生ですので、私も自信をもって診断確定ができます。

乳がん検診はどのようなタイミングで受けるのがよいのでしょうか?

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【綾先生】日本において、対策型の市区町村が行う検診は、40歳以上は2年に1回の乳がん検診が行われていますが、より罹患リスクを下げるために、できれば40歳ではなく「30代後半」から、2年に1回ではなく「1年に1回」任意でも検診を受けることを勧めています。乳がん検診で異常が見つからなかったら、次の検診まで大丈夫ということではありません。検診と検診の間は自己検診が重要になります。お風呂で体を洗う時に、石鹸が付いた状態で自分のおっぱいを触ってみてください。セルフチェックする習慣をつけることが大切です。「いつもと違う」と感じたら自己判断せずに乳腺外科の外来で診察を受けてください。

自分のために、家族のためにも、乳がん検診を

小児科と乳腺外科が同じクリニックで受診できることで、どのようなメリットがありますか?

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【綾先生】お母さんになると、子どもや家族の健康には気を配っても、自分のことは後回しになりがちです。仕事をしていた時は職場で健康診断を受けていたけど、出産を機に退職し、検診から遠ざかっている方も多いです。小児科は子どもとお母さんが多い場所なので、お子さんの診察で来られた際に、「乳がん検診を受けなきゃ」と思うきっかけを与えられることがメリットですね。残念ながらお子さまがまだ小学生、中学生の世代で乳がんが見つかる方も少なくないです。自分のため、家族のためにも後回しにしないで、いつでも相談に来てください。私も子どもを持つ母として、「自分が病気になって、子どもに悲しい思いをさせたくない」という気持ちは同じですので、少しでも力になりたいと思っています。

綾先生から、読者に向けてメッセージをお願いします。

【綾先生】今まで乳がん検診を受けたことがない人に、受けてもらいたいですね。マンモグラフィ検査は、検査後の感想を聞くとほとんどの方が「思っていたほどは痛くなかった」と言いますので、とにかく1度検査を受けてみてください。マンモグラフィによる乳がん検診は、40歳以降の女性において「乳がんを早期発見することで、乳がんによる死亡率を減らす」ことが科学的に確認されています。早期発見して、適切な治療を受ければ、約9割の方が完治をめざすことができますし、手術や薬による、体への負担も軽くて済む場合が多いです。「いつか受けなきゃ」とモヤモヤしているのであれば、他人事と思わず今すぐ乳がん検診を受けましょう。検査を受けて「異常なし」と診断されたら安心しますよ。

最後に、院長の今後の展望をお聞かせください。

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【木村院長】聴診器を当てれば、体の中で起こっているさまざまな異変を察知することができます。レントゲンは極力使わなくても、子どもの様態をしっかり観察することで、考えられる可能性から病気を特定することができます。「自分が診た患者さんは必ず自分で治す」という信念で、何十年も診察してきて、今もなお小児科に熱意を燃やすことができるのは、やはりこの仕事が好きだからでしょうね。ですが、目と耳が悪くなったら、その時は小児科を辞めるべきだと考えています。それまでは、地域の子どもたちがいい医療を受けて幸せになるように、これまでの経験を生かして、しっかり頑張っていきたいと思います。

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