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直原 廣明 院長の独自取材記事

直原ウィメンズクリニック

(豊中市/桃山台駅)

最終更新日:2023/05/02

直原廣明院長 直原ウィメンズクリニック main

新千里南町にある「直原ウィメンズクリニック」は、リラックスできる環境のもと、一人ひとりに合った優しい自然分娩をめざすクリニックだ。分娩以外に婦人科や不妊症治療なども行っており、幅広い世代の女性の健康をトータルにサポートしている。安産のために最も大切なことは「自分が赤ちゃんを産むぞ!」という気持ちを強く持つことだと話すのは、院長の直原廣明先生。「心身の健康を整え、産む力を引き出すことで、自然と安産につながっていくもの」と、出産に対して不安を抱く女性たちを優しく勇気づける。直原院長が考える「産む力」を引き出す安産とは何か話を聞いた。

(取材日2023年3月2日)

あまりいきまず、陣痛の力を使った出産を

開業前はどのような分野に力を入れておられたのですか?

直原廣明院長 直原ウィメンズクリニック1

産婦人科の医師だった父からクリニックを引き継ぎ、2004年に診療を始めました。それまでは大学の付属病院や市民病院で勤務し、お産、不妊症治療、婦人科腫瘍、女性医学など、さまざまな分野の臨床に携わってきました。高度な周産期医療を行う周産期母子医療センターでは、異常妊娠や胎児異常の症例に関わり、現在の診療ではハイリスク妊娠は診ていませんが、早い段階で周産期の異常に気づくための知識を身につけることができたと思っています。3年間ほどアメリカに留学し、妊娠により子宮内膜が肥大増殖したものである脱落膜の研究を通じて生殖内分泌学を専門的に学んだ時期もあり、これまで経験を積ませてもらったことがすべて、現在の診療に生かされていると思っています。

クリニックのコンセプトを教えてください。

産科や婦人科だからといって子宮や卵巣だけに注意を払うのではなく「全人的に診ること」を大事にしています。体の不調や痛みには必ず原因があります。さらに、例えば更年期障害の症状の出現に差があるのは、女性ホルモンの減少という直接的な要因に加え、その人自身が本来持つ“治す力”も関係していると考えます。その“治す力”が低い場合は、より症状が出やすいといえるでしょう。“治す力”が低い場合には、その原因を探り、自然治癒力を高め、根本からの改善をめざすことが大切。そこで同院では、栄養指導を行ったり、漢方薬を取り入れながら体内の余分なものを排出し、免疫力を高めるためのアプローチをすることで、人間が本来持つ力の回復や、体全体の健康管理に役立てています。

出産スタイルについてお聞かせください。

直原廣明院長 直原ウィメンズクリニック2

出産は人それぞれ異なり、何が起こるかわからない命がけの大仕事です。そのためクリニックでは一人ひとりを大切に診るお産をモットーに診療にあたっています。基本的にフリースタイルですが、ソフロロジー法を取り入れた自然分娩で、おなかの中にいる赤ちゃんとの絆を深めながら、母子に優しい出産をめざしています。陣痛の力を使ってあまりいきまずに、妊婦さんの産みやすい体勢でお産に臨んでもらえるようサポートします。

出産を迎える妊婦さんは、入院後どのように過ごされるのでしょうか?

入院したら基本的に助産師がつき、出産に備えてサポートしていきます。そして、出産前はできるだけ眠ってもらうようにします。緊張で胸がドキドキ、興奮して目がギンギンの状態だと「お母さんスイッチ」が入るまで時間がかかってしまうからです。お母さんスイッチが入るというのは、陣痛がどんどん強くなって、とにかく頭の中が論理的に考えられない状態になることです。ほかのことをすべて忘れて、本能のまま赤ちゃんを産むことだけに意識が集中する状態です。自然にそうなればいいのですが、お産に対して不安があり、緊張や興奮が強いと、なかなかお母さんスイッチが入りません。また、経産婦さんは上のお子さんがいると、お産に没頭する精神状態になかなかなりにくいです。お母さんではありますが、それは赤ちゃんを産むときのお母さんスイッチとは違うのですね。出産前は眠って、お産に向けて心も体もリラックスしてもらいます。

女性が本来持つ「産む力」を引き出す

患者さんと接する中で、感じていることがあるそうですね。

直原廣明院長 直原ウィメンズクリニック3

クリニックを始め、一人ひとりに丁寧に接する中で、徐々に「何かが違う」と思うようになりました。自分が産婦人科を学び始めた頃に比べると、女性の「産む力」が弱くなっていると感じるのです。出産年齢が上がったこともあり、近年は無痛分娩を希望する方や帝王切開の方が増えています。それ自体が悪いわけではありませんし、欧米諸国では麻酔を使った無痛分娩がメインです。しかし、欧米諸国と日本では無痛に対する考え方に大きな違いがあります。欧米諸国では、楽をするために無痛分娩を選ぶのではなく、陣痛の痛みをやわらげる1つの手段と考えます。無痛分娩でも、自分でいきんで産む気持ちはしっかり持っていますが、日本の場合、無痛に頼る傾向があり「自分で産む」という気持ちが薄れているように感じます。

また妊娠や出産に「不安」を感じている方も多いそうですね。

日本人で無痛分娩を選ぶ方というのは、ほとんどが出産に対する不安からだと思います。インターネットで手軽に情報が得られるようになり、出産時の痛み、また胎児の発育や異常などについて偏った情報を信じて必要以上に心配する人が増えました。しかし、安産を望むなら「産む力」を高めることが1番だと思っています。女性は生物学的には赤ちゃんを産める体にできています。そのために必要な力も備わっていると考えられます。安産を望むなら、不安なことに意識を集中するよりも「自分が産むんだ」という強い気持ちを持つこと。そして、おなかの赤ちゃんを元気に出す「産む力」を高めるために、何をしたらいいのかに意識を向けてほしいと思います。

「産む力」を高めるために必要なことはなんですか?

直原廣明院長 直原ウィメンズクリニック4

人間の体には、自分の意思とは関係なく全身をコントロールする「自律神経」があります。陣痛を自分で起こそうと思ってもできないのは、出産は自律神経が司っているからです。「産む力」を強くするには、自分の体を健康にして、自律神経のバランスを整えなければいけません。早寝早起きをして食事に気をつけ、健康的な生活を送ることが大切。ホルモンは夜中に作られるため、夜遅くまでスマートフォンを触って電磁波を浴びていては、自律神経に影響を与えかねません。同院では生活習慣の改善や、栄養の大切さなどを妊娠初期から伝え、少しずつ妊婦自身に“どういうことをすべきなのか”という「気づき」と「自覚」が芽生えるよう促していきます。健康は1日にしてならずです。難しいことをする必要はなく、毎日の生活習慣や食生活を見直すことが出産には大切なのです。

未来につなぐ産婦人科医療をめざす

クリニックではさまざまな教室・イベントを開催しているそうですね。

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はい。子どもの月齢や年齢に合わせてクラスを分けて、発達・成長や病気などに関する疑問や心配事などを、気軽に助産師や保育士に相談できる「子育てサポート」や、普段の料理に役立つ「時短術」などの豆知識を、同院の管理栄養士がレクチャーするクッキング教室などがあります。また筋力アップのためパーソナルトレーナーとコラボレーションしたエクササイズ教室なども開催しています。また隣接する場所に小児科を設立したのは、家族のライフスタイル全体を考えたため。妊婦さんだけをサポートするのではなく、生後すぐ、新生児から受診できる小児科が隣接されれば、妊婦さんの安心にもつながるのではないかと考えたのです。今後も、産婦人科のみならず、未来につなぐ医療とサービスを提供していきたいですね。

同院にはスタッフさんが多くいらっしゃるのですね。

院長である私のほか、複数の医師、助産師や看護師、看護助手、管理栄養士、出産の前後で大きく変化する骨盤のケアなどを行う理学療法士、妊婦や産後の方のメンタルをサポートする臨床心理士など約40人にも及ぶスタッフが在籍しています。「女性の生涯の健康を守りたい」と考えて、自然と集まってきた心強いメンバーです。

最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

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お産だけではなく不妊症治療、婦人科一般、検診、更年期障害の治療なども行っています。また思春期の外来では、学校生活の困り事など心身の悩みを相談できる場所として、女性医師がスタンバイしています。「産婦人科へ行ったことがなくて不安」という若い世代でも利用しやすい環境にも配慮していますので、何か体の悩み事がありましたら、ご自身の健康を守るためにも気軽に受診していただければと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

乳がん検診/3300円
精液検査/5500円
※詳細はクリニックへお問い合わせください。

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