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良原 久雄 院長の独自取材記事

良原診療所

(大阪市鶴見区/放出駅)

最終更新日:2022/02/18

良原久雄院長 良原診療所 main

大阪市鶴見区、JR学研都市線の放出駅から徒歩7分、工場などが多く立つ下町の一角に「良原診療所」はある。この地で開院して28年、院長の良原久雄先生が地域の人々と密接に関わりながら続けてきた診療所だ。広い待合室とゆったりとしたスペースで余裕を持った空間づくりで患者も落ち着いて診療を受けられることだろう。「患者さんには最短で最適な医療サービスを提供したい」と語る良原院長。長い経験に裏打ちされた診察眼で患者の本当に必要な治療を素早く見つけ出し、ケアすること。外来はもちろん、訪問診療も行い、必要があれば連携している医療機関へと紹介してくれる。良原院長に地域クリニックの役割、そして変わりゆく現代医療について話を聞いた。

(取材日2018年11月12日)

かかりつけ医、かかりつけ病院をもつことの大切さ

まずは、開業までの経歴を教えてください。

良原久雄院長 良原診療所1

私は大阪市内の東部、現在のクリニックに程近い場所で生まれました。神戸大学卒業後、同じ大学病院の外科に入局。消化器外科、心臓外科などで働きました。つまり、おなかの内側や胸の内側、どちらも勤務医時代に勉強させてもらいました。この頃に自分の手で患者さんを触診し、さまざまな症状の方と向き合ったことが今も大きな財産となっています。医師として手術で患者さんを治すというよりも、地域の人々と会話をしながら、医療と患者さんの隙間を埋めるという役割が自分の生き方と合っているように思いました。そこで、なじみの地域でもあるここ放出で開業することにしたんです。

診療中、または医療を提供するにあたり大事にしていることはありますか?

まず、1つ目は診療中に「患者家族にも想いを馳せながら診療すること」。特に、往診の患者さんの場合はご家族など周囲の理解が大事であり、症状の変化に気づいてあげ、早くに対処することが大切です。また2つ目は「かかりつけ医とかかりつけ病院をもっておくこと」。なぜなら、高齢患者さんは心臓の病気などを抱えているケースが多く、緊急時には病院に対応してもらわないといけないこともあります。必然と事前に患者さんが、病院との関係構築をする必要があります。かといって、とりあえずなんでもそろっている大規模病院に初めに行きがちになることとは違います。病院は病院で、クリニックはクリニックで役割があってきちんとそれぞれ正しい使い分けをしながら、患者さんにはいい医療を受けてほしいと思っています。

来院患者の主訴や年齢層を教えていただけますか?

良原久雄院長 良原診療所2

28年間この地で開業医として診療してきました。以前はこの放出のあたりは中小企業も多かったのですが、町も変わり同時に患者層も変化しました。今来院されている患者さんは、地域柄高齢者の方が7~8割程ですね。ごく一般的な症状で、腹痛から発熱などさまざまな体調不良を訴え来院されます。

放出の町に、恩返しをしていきたい

往診にも対応していらっしゃるようですが、気を付けていることはありますか?

良原久雄院長 良原診療所3

平日午後の14時から17時30分までは往診にあてています。在宅医療において、ご家族の想いや願いが強く、不安を抱きやすいこともあります。安心して貰うために、より一層丁寧に話を聞いたり説明することを心がけています。特に在宅では今後も今診ている方々を中心に、放出の町で最期を迎えたい方とそのご家族のお手伝いをすることが、この町への恩返しだと思って取り組んでいます。これから当院に往診をお願いしたいという患者さんやそのご家族の方ももちろん歓迎していますよ。何かあればぜひご相談ください。

消化器外科や心臓外科など専門的なことも学んでこられたのですね。

勤務医時代には、すべての臓器をいろいろな専門的な目線から経験してきました。それにより、それぞれその分野の医師の見解が理解できますので、その分、患者さんにあった治療の選択の幅は広く提供できると思います。患者さんが望む治療をすることも当然大事なのですが、患者さんにとって必要である治療とは現実的に少し違うこともあります。学んだことを生かし、患者さんにとって良い治療となるよう努めています。

自身の経験で、今の診療に生きていると感じることはありますか?

良原久雄院長 良原診療所4

以前、10年間悩んでいた腰部脊柱管狭窄症を、3年前に千葉県の病院にて内視鏡手術を受けました。おかげで今のところ体は健康そのものです。もっとも目の病気などにはかかったことがあります。たまに病気になると、病気になった人の気持ちがわかる。その気持ちを今度は来院された患者さんに重ねることで、親身に接することもできるようになりますね。ただ、医療側の目線でいえば患者さんの希望する治療と患者さんが本来受けたほうがいい治療の選択にしても、はざまがあると感じています。どちらの気持ちもわかるので気持ちをくんだ上で丁寧に必要な治療の説明をし、患者さんにとって最良の医療を提供することを心がけています。

今後はクリニックすべてを息子へ継承

息子さんに引き継がれるようですが、院長としてやり残したことは?

良原久雄院長 良原診療所5

実は今後、あと10年ぐらいのうちに息子へ継承を考えています。息子は現在、大阪大学医学部附属病院に内科医師として勤務しており、月に1、2度当クリニックにも来てもらい診療をしています。今、私が診察している80代の患者さんは、私の責任で最後まで健康のお手伝いをしたいと思っています。その後、息子の世代になれば医療にも今とは違う価値観が現れるでしょうから、それに合わせてクリニックをどんどん変えていってもらってかまいません。また、それまではきっちりと患者さんを最短距離で良い医療を提供し、専門性のある疾患を抱える患者さんには連携している医療機関の信頼できる医師に引き渡すという仕事を全うします。患者さんを紹介状を書いて送った病院には手紙だけではなく、必ず会いに行って言葉で確認し合う。そういう医師同士の横のつながりを大切にすることも重要だと思っています。

休日はどのようにお過ごしでしょうか?

主に体を使うことばかりしていますね。休日はロードバイクに乗っていることが多いでしょうか。木津川から京都の嵐山に続く自転車道を、嵐山まで走るんです。往復で100キロぐらいかな。山側の坂道を走ることもありますね。あとは、犬の散歩です。今は小型犬を2匹飼っていて、たまに遠くに連れていくこともあって癒やされています。

今後の展望はありますか?

良原久雄院長 良原診療所6

今後は、子どもの診療を受けやすくなるような環境を整えていきたいです。私自身、中学校の校医を約20年程しており、このくらいの年頃の子たちには慣れてはいますが、具体的には、子育ての経験のある女性の小児科医師に来てもらい、小児の診療を充実させたいです。スタッフの充実は必須となるでしょうが、それにあわせ、予防接種等の受け入れ体制も構築して働きながら子育てをするママさんの応援ができるようにスムーズに受診できるよう取り組んでいきたいです。また、既存の患者さんには、より幸せに過ごせるよう在宅医療なども対応できますので、末永くお付き合いができればと思います。

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