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冨吉 泰夫 院長の独自取材記事

冨吉医院

(大阪市阿倍野区/阿倍野駅)

最終更新日:2019/10/10

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阿倍野の地で50年以上にわたって、地域住民の健康を支える「冨吉医院」。0歳から100歳までの幅広い世代が訪れる同院は、健康に関する悩みを気軽に相談できる総合窓口のような存在だ。そんな同院の2代目院長を務める冨吉泰夫先生は、小児の専門家としてさまざまな子どもを診てきた。その経験を生かし、子どもの風邪には必要最少限の薬しか処方しないという方針を貫いているが、一方で「経験は豊富かもしれませんが、それに甘えず学び続けたいと思っています」と、穏やかな口調ながら自分に厳しい一面も見せる。そこで今回は、冨吉先生に同院の特徴や先生のこだわり、患者への思いなどについて話を聞いた。
(取材日2019年8月16日)

小児科で学んだことを内科診療にも生かして

開業から56年の歴史あるクリニックなのですね。

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1963年に父が開業して以来、「かかりつけのお医者さん」として地域密着型の医療を提供してきました。小さい頃から、近所の人に「お医者さんになるのよね?」と言われ続けてきたこともあって(笑)、自然と医療の道に進み、いつかは父の後を継ごうという気持ちになっていましたね。父が体調を崩したのをきっかけに、父が引退するまでの約10年間、二人三脚でやってきました。2006年に院長職を継ぎ、その数年後にクリニックをリニューアルしてからは、ちょうど10年になります。リニューアル前は待合室が狭いのが悩みで、患者さんに御負担をかけていたので、スペースを広くして椅子を倍に増やしました。あと、出入り口をバリアフリーにしたり、キッズスペースを造ったり、毎月院長自らが仕入れに行って雑誌の入れ替えをしたりと、患者さんが通いやすく快適に過ごせる空間づくりを心がけています。

どんな患者さんが多いのでしょうか?

やはり父の代から通ってくださっている方が多いですね。さらにその方のお子さんやお孫さんと、3世代にわたって診ている患者さんも大勢いるので、患者層は幅広いですよ。実際、0歳の乳児から100歳の御年配の方までいらっしゃいます。ホームページを作ってからは、遠方から来られる方も増えた印象がありますね。当院に来られる患者さんに共通するのは、優しい方が多いこと。どうしても待ち時間が長くなりがちなのですが、嫌な顔をせずにお待ちくださり、本当に助かっています。だからこそ、診療でその気持ちに応えないといけないと思っています。

内科と小児科を標榜されていますが、先生のご専門は小児科だそうですね。

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医師になって研修を始めたのが小児科だったこともあり、そこから研鑽を積んで日本小児科学会小児科専門医の資格も取得しました。もともと子ども好きというわけではなかったんですが、今思うと小児科を最初に学べたことは医師としての財産になっている気がします。というのも、子どもの体ってすごく細かく診ないといけないんですよ。だから、子どもを見慣れていると大人の診療にも応用できる。つまり、より細やかに診ることができるんですね。父の後を継ぐことを見据えて、勤務医時代は内科全般についても学びましたが、小児科が入り口だったことは、今の診療にも生かせていると思います。

来院目的を引き出し、適切な診断・治療につなげる

お話ししていると、優しい笑顔が印象的です。お子さんも安心できそうですね。

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そう言っていただけるとうれしいです。子どもってこちらが考える以上に、よく見ているんですよ。だから、相手が赤ちゃんでもきちんと目を見て笑顔で話しかけるようにしています。そういう積み重ねが、患者さんとの信頼関係につながるのではないでしょうか。もちろん、自然と笑顔になる場面もたくさんあります。例えば口を「あーん」と開けられなかったお子さんが、開けることができるようになるのを近くで見られるわけです。そういう日々のお子さんの成長を親御さんと共有できるのは、小児科医の醍醐味だと思いますね。あと最近は、笑顔とともに褒めることも大切にしています。それは親御さんに対しても同じです。子どもが病気のときは親御さんもつらい思いをされているわけですから、まずは「大変でしたね」と声をかけて、親御さんの頑張りをねぎらうようにしています。

担当した患者さんで印象に残っている方はいますか?

今でもよく思い出すのは、研修医時代に担当した患者さん。特に新生児室に勤務していた頃、950グラムで生まれた男の子のことはよく覚えています。お母さんとは産後数年間、年賀状のやり取りをしていたので、その子の成長も見られて感慨深いものがありました。それからもう一人、ギラン・バレー症候群という病気で一時は呼吸するのも困難な状態だった患者さんがおられて、主治医として関わった経験は印象に残っています。やっと退院できた時は、本当にうれしかったですね。勤務医時代は体力的には本当にきつかったですが、たくさんのいい思い出があります。どんなにつらくても、小児科はやればやるほど楽しい。それは今でも変わらないですね。

診察時に心がけていることがあれば教えてください。

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医者は患者さんの苦痛を取り除くのが第一の仕事ですが、患者さんによって何がおつらいのかはまちまちで、とりあえず相談したい方、検査を受けたい方、とにかく早く治してほしい方と来院理由はさまざまですので、話しやすい雰囲気の中でご自分の言葉で話せるような問診を行い、来院された目的を探っていきます。来院された目的に合った診療を行うことが、患者さんの満足感につながるのではないかと常々考えています。医師になって30年以上たち、一般的には「経験豊富」と言えるのかもしませんが、経験があるがゆえに、自分の公式どおりに治療を進めてしまいかねません。だからこそ自分を過信せず、年を重ねても学ぶ気持ちを忘れないようにしたいと思っています。

必要性を見極めて薬を処方することが大切

診療におけるこだわりはありますか?

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子どもの感染症のほとんどはウイルス性なので、溶連菌感染症等を除いて、当院ではほとんど抗菌薬を処方していません。また、咳止めや鼻水止めの薬も基本的には処方しないようにしています。子どもの咳は抗菌薬を必要とする一部の病気以外は、咳止めを飲まなくても改善が見込めますし、鼻水止めは本来は鼻炎の治療薬なので、鼻の奥にたまった鼻水には効果が期待できないんです。それに、咳や鼻水を止めてしまうと、本来体の外に出さないといけないものがうまく排泄できなくなる場合もありますからね。当院では、子どもの風邪の鼻水の治療には鼻水を吸引することがどんな薬よりも効果的と考えていますので、医療用の電動鼻水吸引器を使って、ゆっくりと優しく鼻水を吸っています。子どもの感染症の治療は対症療法がほとんどですので、個々の患者さんの必要性を見極めて薬を処方することが大切と考えています。

先代のお父さまから影響を受けた点があれば教えてください。

父とは10年くらい一緒に働きましたが、実はあまり診療について相談をしたことがなかったんです。もちろん毎日一緒でしたから、父の仕事ぶりは見ていましたし、そこから学ぶことも多かったですが、今考えるともっとたくさんディスカッションして、治療のことや患者さんについていろいろと話したかったなあと思います。父から何か言われたこともほとんどないんですよ。唯一覚えているのは、「患者さんに怒ってはいけない」という言葉です。100%実践できているとは言えないかもしれませんが、今も肝に銘じて日々の診療に取り組んでいます。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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病気の治療はもちろん、健康づくりのためにもぜひ当院をご活用ください。予防接種や乳児健診に力を入れているのもその一環で、感染面に配慮して通常の診療時間とは別に予約枠を設けています。また、平日に来院されるのが難しい方のために、「月いち日曜日」として、毎月第4日曜日の午前に予防接種や乳児健診を行っています。麻しん風しん混合ワクチンをはじめ、成人の方への予防接種にも対応していますので、お子さんの予防接種のついでに受けていただくこともできます。当院には私だけでなく頼れるスタッフもおりますので、どんな小さなことでも気軽にご相談ください。そして、どうしたら問題が解決できるかを一緒に考えていきましょう。もし当院で解決できそうにない場合は、早急に別の医療機関をご紹介させていただきますので、まずは窓口として当院をご利用いただけたらうれしいです。

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