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交通事故は、ケガの有無関係なく
まずは整形外科を受診して検査を

木佐貫整形外科

(大阪市生野区/今里駅)

最終更新日:2024/05/27

木佐貫整形外科 交通事故は、ケガの有無関係なく まずは整形外科を受診して検査を 木佐貫整形外科 交通事故は、ケガの有無関係なく まずは整形外科を受診して検査を
  • 保険診療

「交通事故に遭った時にまず行わなければいけないことは体の状態の確認です」と語るのは、大阪市生野区の「木佐貫整形外科」の木佐貫修(きさぬき・おさむ)院長。軽症や無傷でも、まずは速やかに病院に行って診てもらうことが重要なのだという。特に傷の場合は、接骨院に行く人も多いかもしれないが、適切な診断やエックス線検査、診断書の作成など医師にしかできないことも多いため、医療機関にかかる必要があるのだという。木佐貫院長は、多くの交通事故の治療にあたってきた経験から、治療やリハビリテーションだけでなく、保険などの手続きについても精通。事故に遭って強いストレスを感じている患者に寄り添いながら診療する木佐貫院長に、交通事故に遭ったときの対応や医療機関のかかり方、治療の流れなど、詳しく聞いた。

(取材日2024年4月4日)

後遺症が残る可能性がある交通事故。定期的に整形外科に通院して、なんでも医師に相談することが大切

Q交通事故に遭った場合どのような対応をすべきですか?
A
木佐貫整形外科 自己判断でなく、交通事故に遭ったらまずは受診を

▲自己判断でなく、交通事故に遭ったらまずは受診を

まず体の状態を確認して、ケガの程度によっては救急車を呼びます。そして、必ず警察に届けて「交通事故証明書」の交付を受けてください。また、相手と連絡先を交換する際も、免許証やナンバープレートなど、スマホなどで記録に残しておいたほうがいいですし、目撃者がいる場合は、その人の連絡先も聞いておきましょう。医療機関を受診したら診断書を発行してもらってください。保険会社への連絡も必要です。交通事故や喧嘩によるケガについては、原則、健康保険が使えませんが、被害者が「第三者行為による傷病届」を提出すれば適用対象になります。ただし、健康保険の範囲内での治療は、治療法や薬に制限があり、後遺症診断書は書けません。

Q整形外科と接骨院、どちらにかかるべきなのでしょうか?
A
木佐貫整形外科 詳しく検査を受けられる整形外科に受診することが大切

▲詳しく検査を受けられる整形外科に受診することが大切

診断は医師にしかできないため、まずは整形外科を受診してください。エックス線撮影などの詳しい検査をして、骨折や後遺症につながるような症状の有無を確認し、診断書をもらってください。その上で、その後どのように治療するかを決めましょう。時々あるのが、整形外科を1回受診した後は接骨院に行き、数ヵ月後に後遺症が残ったので「後遺障害診断書」が欲しいというケースです。医師としては、少なくとも月に一度は診ていないと経過がわからないため、交通事故が原因の後遺症かどうかを判断できず、証明が困難です。後遺障害診断書がなければ補償を受けられないことがありますので、整形外科にも定期的に通院しておくことが大事です。

Q治療費はどのようなかたちの支払いになるのでしょうか?
A
木佐貫整形外科 木佐貫院長は保険などの手続きについても精通している

▲木佐貫院長は保険などの手続きについても精通している

相手の任意保険会社から病院へ速やかに連絡を入れてもらい、支払いをしてもらえるようにしましょう。第三者行為による傷病届を保険組合に提出して健康保険を使用する場合は、受診の都度、患者が病院に治療費を支払い、その領収書で保険会社へ請求するかたちになります。自動車やバイクを購入する際に加入する強制自賠責保険があり、1人につき最高120万円まで補償され、それを超えた場合は任意保険が補償するかたちになります。仕事中や通勤中の交通事故の場合、労災保険の使用が可能で、過失割合に関係なく適用され、4日目以降から休業補償と休業特別支給金が支給されます。自動車保険のように打ち切りを強制されることも基本ありません。

Q治療の流れについて教えてください。
A
木佐貫整形外科 触診やエックス線検査からより精密に症状を確認し治療を行う

▲触診やエックス線検査からより精密に症状を確認し治療を行う

問診で事故の状況などをお聞きしてから、外観上の腫れや皮下出血の有無などを確認し、触診で関節の動き具合や神経損傷の有無などをチェックしていきます。その後、エックス線検査に進みますが、筋肉や腱の断裂がありそうな場合はエコーを使って診察します。頸椎や腰椎の神経障害が疑われるときは、連携病院に紹介してMRI検査を受けていただきます。診断が確定したら、消炎鎮痛のため、各種機器を用いたりマッサージなどを行ったりするリハビリや、鎮痛剤や湿布外用剤の処方が行われます。薬やリハビリだけでは痛みが取れにくい場合はブロック注射という選択肢もあります。

Q患者さんからよく寄せられる相談事などありますか?
A
木佐貫整形外科 患者の痛みや不安に寄り添いながら診療する木佐貫院長

▲患者の痛みや不安に寄り添いながら診療する木佐貫院長

通院頻度について聞かれることが多いのですが、痛みなどの症状があるときは、できるだけ頻繁に通院してください。最初に痛みがなくても1週間以内に出てくることもあるので、痛みを感じたらすぐに受診しましょう。日が空くと事故との関連性が認められない可能性があり、自賠責保険は前回受診から1ヵ月空くと適用不可となるので注意が必要です。「相手が応じてくれない」場合は交通事故相談センターなどに相談することをお勧めしています。保険会社から打ち切りを迫られる場合は、症状の確認を行いますので、まずは医師にご相談ください。「しびれや動かないなどの強い症状が残っている」場合は、医師が後遺症診断を行い、診断書を作成します。

ドクターからのメッセージ

木佐貫 修院長

交通事故に遭ったら、すぐに警察署に届け出をすること、速やかに病院に行くことが大切です。他のことは多少遅くなっても何とかなりますが、この2つがなされていないと、難しい状況になることがあります。保険や治療について、知識を持って行動していただければと思います。私は開業前に救急の外来対応をする病院に勤務し、交通事故で入院して手術する患者さんを数多く診てきました。保険会社への対応も多く経験したことが大いに役立っています。当院では、診断や治療について、できる限りわかりやすく説明しています。交通事故によって強いストレスを感じている方の心に寄り添いながら診療していますので、なんでもご相談ください。

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