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広石 卓司 院長の独自取材記事

広石耳鼻咽喉科

(大阪市生野区/小路駅)

最終更新日:2023/05/01

広石卓司院長 広石耳鼻咽喉科 main

大阪メトロ千日前線の小路駅から徒歩5分の所にある「広石耳鼻咽喉科」。1978年に開業して以来、乳幼児から高齢者まで、幅広い年代の地域住民の健康を守り続けているクリニックだ。2代目の院長である広石卓司先生は、大学卒業後、大阪公立大学医学部附属病院をはじめとする複数の基幹病院で研鑽を積み、副鼻腔炎や扁桃炎、がんなど、さまざまな疾患の手術を経験してきた。物腰がやわらかく穏やかな雰囲気が印象的で、痛くしない診療をモットーにしている。「突発性難聴など、治療に一刻を争う病気もある。異常を感じたら早めの受診を」と話す広石院長に、診療時に大切にしていることなどを聞いた。

(取材日2022年7月1日)

診療モットーはできるだけ痛くしないこと

40年以上、地域に根差して診療をされているのですね。

広石卓司院長 広石耳鼻咽喉科1

1978年に父が開業し、私が院長に就任してから20年以上がたちました。耳鼻咽喉科の専門医院として、中耳炎や突発性難聴、扁桃炎、アレルギー性鼻炎、顔面神経麻痺など、さまざまな病気を診療しています。風邪も治療していますよ。内科へ行く人が多いと思いますが、鼻水や喉の痛みがひどい風邪は、耳鼻咽喉科の受診もお勧めです。おかげさまで、地域住民を中心に、0歳から90歳以上の幅広い年代の患者さんに通っていただいています。父が診療していた頃から来てくださっている方や、家族3世代で来院されている患者さんもいますね。

どのような症状の患者さんが来られますか?

風邪など、喉の痛みや鼻詰まりを訴える人が多いですね。最近は特に、アレルギー性鼻炎が増えています。実は、アレルギー性鼻炎を発症させる要因は、年中いろんなところにあるんですよ。例えば、ハウスダストやエアコンのカビ。久々にエアコンを稼働させると、カビが舞って鼻詰まりを引き起こすことがあります。それから花粉症は、春以外にも起こり得るんです。夏に公園や河川敷に行くと鼻水やくしゃみが出る人は、イネ科の雑草の花粉が原因かもしれません。誰もが突然、アレルギー性鼻炎になる可能性はありますから、室内やエアコンをこまめに掃除したり、マスクをしたりするなど、なるべく異物を吸い込まないようにすることが大切です。

診療の際に、どのようなことを心がけていますか?

広石卓司院長 広石耳鼻咽喉科2

できるだけ痛くない診療を心がけています。特に、お子さんの鼻や口の中などに器具を入れるときは、慎重にゆっくりと丁寧にしていますね。それでも泣いてしまうお子さんはいますから、ぬいぐるみを置いたり、薬を飲めたらカレンダーに貼れる「投薬応援シール」を渡したりするなど、不安を減らせるよう取り組んでいます。また、患者さんに納得して治療を受けてもらえるように、わかりやすく説明することを大切にしていますね。高齢者に対しては、大きな声でゆっくりと話すのはもちろんのこと、専門用語は使わないようにしたり、エックス線画像や資料を見せながら視覚的に説明したりします。

突発性難聴や顔面神経麻痺などは即治療が必要な場合も

花粉症などアレルギー性鼻炎のレーザー治療に力を入れておられますね。

広石卓司院長 広石耳鼻咽喉科3

はい。花粉症やハウスダストなど、アレルギー性鼻炎全般に対してレーザー治療を行っています。健康保険も適用されますよ。簡単に言うと、レーザーで鼻の粘膜を焼いて、やけどをさせる治療です。やけどをした粘膜は硬くなってアレルギー反応を鈍くさせることが目的で、その結果、鼻詰まりなど症状の軽減につながるというしくみです。治療時間は、全部で30分ほどです。まず、局所麻酔をしてから20分ほど待ち、その後、鼻の粘膜にレーザーを照射します。治療日から2、3日間は鼻詰まりがひどくなりますが、1週間もすればそれも治まるでしょう。ただ、この治療はずっと発症を抑えるための治療ではなく、しばらくすればまたアレルギー症状は出てきます。根本治療ではなく、鼻詰まりを良くするためと考えていただくといいと思います。

めまいの診療もされているのですね。

めまいは、脳に問題があるのではないかと思われがちですが、メニエール病など、耳が原因のものもあります。耳鼻咽喉科で多く見られるのは、寝返りなどで頭を動かした時に起こる、良性発作性頭位めまい症ですね。治療は、薬を処方することが多いのですが、診察中も症状が続いているときには注射をすることもあります。重度の場合は、入院が必要になるケースもあるので、連携している近隣病院を紹介します。ただ、患者さんの希望も聞いた上で、治療方法を決めるようにしています。症状がひどくて自宅にいるのが不安なので、入院して治療をさせてほしいという人もいますから。

すぐに耳鼻咽喉科を受診したほうがいいというような症状はありますか?

広石卓司院長 広石耳鼻咽喉科4

突然、耳の聞こえが悪くなる突発性難聴や顔面神経麻痺は、受診を急いだほうがいいですね。対処が遅くなると、治療が困難になります。それから、喉の奥が腫れて息苦しくなる急性喉頭蓋炎は、命に関わる可能性がありますから、早急な治療が必要です。疑わしい症状として、耳に違和感がある、目が閉じにくい、顔がひきつる、息苦しさや喉の痛みを感じる、声がかすれてくるなどがあります。何げない症状の中に重大な病気が隠れていることがあるので、少しでも異常を感じたら、すぐに耳鼻咽喉科を受診してほしいと思います。

耳・鼻・喉は、生活を楽しくする大切な器官

医師を志したきっかけや、院長に就任した背景を教えてください。

広石卓司院長 広石耳鼻咽喉科5

当院を開業した父の影響で、医師を志すようになりました。小さい頃に、診療している父の姿を見て「かっこいいな」と思いましたし、子どもから高齢者まで、幅広い年代の地域住民の役に立てる仕事だと感じていました。なんとなく後を継ごうと思っていましたが、強く意識し出したのは高校生になってからですね。ただ、医学の道に進む前に、それ以外にも興味のあったバイオテクノロジーの勉強やサーフィンをしたくて、琉球大学の農学部にまず入学したんです。その後、医学部へ進学し、当院を継ぐという強い意志のもと、耳鼻咽喉科の医師の道を突き進んできました。

患者さんとの印象的なエピソードはありますか?

鼻の中に、異物が入ったお子さんが来られた時のことです。鼻の穴から、何か白い物が見えるんですよ。お子さんが泣きわめく中、素早く引っ張り出してみると、ゲソが出てきたことがありました(笑)。ほかにも、耳の中からエアガンの弾が出てくるなど、お子さんの異物混入は割と多いんです。それから、音が聞こえないという患者さんが来られた時には、耳垢が耳栓のように詰まっていたことがありました。お子さんの場合は、親御さんもとても心配でしょうし、聴覚の異常は先ほどもお話ししたように大きな病気が隠れている場合がありますから、何かあった時にすぐにかかれる耳鼻咽喉科のかかりつけクリニックを持っておくとよいでしょうね。

読者へのメッセージをお願いします。

広石卓司院長 広石耳鼻咽喉科6

美しい音楽を聞く、食べ物の香りをかぐ、人と話すなど、耳・鼻・喉は、私たちが楽しく生活をする上で、とても大切な器官です。なので、少しでも異常を感じたら、すぐに医療機関を受診していただきたいと思います。健康診断で聴力の異常を指摘されたり、学校の検診で鼻炎と判定されたりしても、放置している人は少なくありません。ただの鼻炎だと思ってそのままにしていると副鼻腔炎になることもありますし、一度、発症してしまうと治療に時間がかかります。一刻を争う病気が隠れていることもありますから、少しでも違和感があったら、ぜひ、早めの受診を心がけていただきたいと思います。

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