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塘 義明 院長の独自取材記事

ツツミ内科循環器科

(大阪市天王寺区/谷町九丁目駅)

最終更新日:2022/04/20

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大阪市のほぼ中心にある天王寺区。大阪市営地下鉄谷町線・谷町九丁目駅の3番出口から南に進むと、前方に「ツツミ内科循環器科」の青い看板が見える。ビル2階の入り口から中に入れば、受付前の大きな振子時計が患者を出迎える。同院は1981年の開業以来、患者の相談に親身に乗ってくれるクリニックとして地域の人たちに親しまれてきた。30年以上通っている高齢の患者もいる。繁華街に近く交通の便が良いこともあり、遠方から訪れる患者もいるという。クリニックは2013年に、先代院長から現在の塘義明(つつみ・よしあき)院長に引き継がれた。「私が今こうしてやっていけるのも、父がここで30年以上頑張ってきてくれたおかげです」と語る塘院長に、クリニックでの仕事について話を聞いた。

(取材日2017年6月16日/再取材日2021年9月29日)

父の開業したクリニックの2代目院長に就任

このクリニックの成り立ちについて教えてください。

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大学病院に勤務していた父が退職し、1981年に開業した診療所です。私が院長を引き継いだのは、2013年1月からになります。この場所を選んだのは父ですが、自分が院長になってみて、地下鉄谷町線と千日前線が交差する谷町九丁目は多くの患者さんにとって通院しやすいところだと思いました。父の代から30年以上通院していただいている方も数多くいらっしゃいますが、最近ではお体の不調や健康診断で異常を指摘されたことをきっかけに当院のホームページをご覧になり受診される方が圧倒的に多くなっています。当院に通院していただいている方からの紹介で来院される場合も多いです。

先生ご自身が循環器内科を専門にしようと思った理由は何ですか?

父が循環器を専門としていたことや、私自身も循環器の仕事が大変ですがやりがいのある分野だと感じたからです。大学卒業後に研修医として内科全般の勉強を終えた後は、ずっと循環器系の現場を回ってきました。循環器内科は狭心症・心筋梗塞などの虚血性心疾患、心臓弁膜症、心筋疾患、不整脈、大動脈瘤などの大血管疾患や末梢血管病、高血圧や動脈硬化の原因となる糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病まで幅広く取り扱います。「生活習慣病」や「メタボリック症候群」という言葉が世に出だしたのが20年ほど前からですが、動脈硬化の予防にはそれらをトータルに診る多角的視点が必要になります。日本社会全体の高齢化もあって、循環器内科の重要性は今後も増すでしょう。最近は介護保険の申請や認知症の患者さんのケア、一人暮らしや夫婦二人きりの高齢者に対する生活指導など、当院のようなクリニックに求められる仕事も変化してきていることを実感します。

先生の子ども時代は、どんなお子さんだったのでしょうか?

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私は大学入学まで大阪の郊外で育ちましたが、幼少期を過ごした昭和40年代は周囲が田んぼだらけで、夏の夜はカエルの合唱がうるさくて寝られないような場所でした。そこで毎日、日が暮れるまで近所の子どもたちと野球したり、森で遊んだりという子ども時代でした。子どもの頃の将来の夢はパイロットでしたが、高校生になり父の背中を見て医師を志しました。

たっぷり時間をかけた問診が治療のスタート

クリニックに来る患者さんはどんな理由で来ることが多いですか?

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ご自身で症状がなく会社の健康診断や人間ドックで血圧やコレステロール、血糖値などの異常を指摘された方、胸痛や動悸などの自覚症状がある方、胸痛や高血圧管理などで近隣のクリニックの先生からご相談をお受けする場合もございます。最近は当院のウェブページをご覧になって受診される患者さんも増えてきました。循環器の病気というのは自覚症状がまったくないまま、最初の発作で命を落とすこともあります。ですから、症状のない段階で生活習慣の見直しや病気予防の重要性をしっかりご説明することが大切だと思っています。当院のホームページは私が院長になってからつくり直したんですが、今後もインターネットで発信する内容を充実させていこうと思っています。

患者さんに接するときに心がけていることは何でしょう?

当たり前のことかもしれませんが、患者さんの訴えをじっくり聞く、常に全身を診察することです。例えば初診の方は問診票に書かれた内容だけでなく、当院受診に至った経緯を可能な限り掘り下げて聞くことを心がけています。既往歴、家族歴、職歴やその人の生活習慣、食生活など、とにかく患者さんの生活についてすべて聞き出すつもりで問診します。また、再診の方も心肺腹部などの聴診や触診をきっちり実施することを心がけています。総合病院では診療科が細かく分かれており、患者さんの訴えの原因は何かを究明するというよりは、自分の診療科の疾患か否かに主眼を置かれがちです。当院では電子カルテの画面だけを見る診療ではなく、患者さんと会話し診察し、患者さんが納得できる説明をすることを心がけています。

問診が治療や指導に重要なヒントをくれることもあるんでしょうね。

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そうですね。当院にいらっしゃる患者さんの多くが高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病を基礎疾患に持たれた方です。「生活習慣」の病気ですので、嗜好品、食事内容、1日の生活パターンなどを聞くのですが、不眠の原因が睡眠時無呼吸症候群だったり、塩分や糖質に対する誤った思い込みがあったりと丁寧に問診することで多くの情報を得ることができます。あと大事なことですが、問診の最後に「何か質問はないですか。言い足りないことはないですか?」と言い添えることも欠かせません。そうすると「先生実は」とか「そういえば」という患者さんが結構いて、そこに重要な問題が隠れていることもあります。

患者の生活に寄り添う医師でありたい

ホームページで紹介されている足の動脈硬化について少し詳しく教えてください。

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足の血管が動脈硬化により細くなって血流が悪くなることで足の筋肉が酸欠状態になる病気を閉塞性動脈硬化症と呼んでいます。症状は一定の距離を歩くとふくらはぎなどが痛くなり立ち止まってしまうが暫くするとまた歩けるようになる間欠性跛行といわれるものです。足がだるくなったり痛みが出ると、多くの方が整形外科を受診されますが、足の動脈硬化も疑ってみてください。足の動脈硬化で命を落とすことは少ないですが、足に動脈硬化がある方は、心臓や脳血管など他の部分でも症状が進み命を落とすことが多いといわれています。特に糖尿病の方や高齢の方は、足の痛みに要注意です。

診療後や休日などプライベートでの過ごし方や、趣味があれば教えてください。

休日は子どもが小さいのでほとんど家族と過ごしています。わが家は妻も歯科医師で共働きなので、家族で過ごす休日は貴重なんです。今は家族と過ごすのが、仕事のいいストレス解消になっているのかもしれません。

最後になりますが、医師として今後の展望などはありますか?

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検査や診断のためのテクノロジーは進歩していくと思いますが、病気を見つけて治療するという医者の仕事は変わらないでしょう。特に生活習慣病については、診察して薬を出せば終わりというものではありません。「生活習慣」の病ですから、生活を改善しないと治らないわけです。でも何十年も意識せず続けて来た習慣を改めるのが、患者さんにとっては一番難しい。医者は患者にかけ声をかけて走らせるのではなく、自分も伴走者として励まし続けることが大事だと思います。患者さんや家族の話を丁寧に聞き取って、その人が置かれている環境を知って、その人にあった指導を、その人と一緒になって考える……。これからの医者はそういう患者さんたちの治療のパートナーにならなければと思っています。

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