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宇山 孝司 院長の独自取材記事

宇山眼科医院

(神戸市灘区/六甲駅)

最終更新日:2020/04/01

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六甲の地で、長年地域住民の目の健康を担ってきた「宇山眼科医院」。2代目院長を務める宇山孝司先生は「丁寧な説明」をモットーに掲げる。例えば、コンタクトレンズの処方時に正しい知識をしっかり伝えたり、白内障や緑内障などの患者さんには病状や点眼の仕方など基本的事項から説明することもかかさない。「自分の身内に接するように、じっくり診察にあたる」という言葉から、真摯に患者さんのことを考える姿勢が伝わってくる。地元の小学校の眼科校医を担当し、子ども達とのふれあいを大切にしている。また趣味のウォーキングを通じ地域の情報収集をして診療に生かしている。そんな仕事熱心な宇山院長に、日頃の診療にかける想いを聞いた。
(取材日2018年12月3日)

伯父の後を継ぎ、2代目院長に就任

医師になろうと思ったきっかけを教えてください。

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父も眼科医師だったのですが、最初から医師になろうと思っていたわけではなく、興味があったスポーツ分野や鉄道関係の仕事に進みたいとも考えていました。でも、やはり医師になろうと思ったのは高校2年の時です。医師は、直接目の前にいる人を助けられる仕事だというのが一番の理由でした。数ある診療科の中で眼科を選んだのは、目という、デリケートで細かい組織を診ていくのに惹かれたからです。

医院の来歴を教えてください。

もともとは私の伯父が1971年に開院したので、今年で48年目となります。私自身は西宮で生まれ育ち、大学も勤務先も大阪でしたが、伯父の願いを受けて継承しました。当時の私は緑内障が専門で大学病院の専門外来も担当していたので、もっと手術や研究を続けたいという思いがありました。しかし、長年地域医療をやってきた伯父の仕事を引き継ぎたいとも考え、ここに移ってきたのはちょうど40歳の時です。ありがたいことに、この地域の患者さんは病気への関心や理解度が高く、しっかり診察、治療ができています。六甲エリアは幼稚園から大学まで教育機関が多いので、お子さんからご高齢の方まで、幅広い患者さんが来てくださっています。

診療で心がけていることは何ですか?

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患者さんの話をじっくり聞いて、処方している薬の意味、病気についてしっかり説明をする、というのを開業してからのモットーにしています。大規模病院というのは、医師が患者さんに対してゆっくり説明する時間がない場合が多く、患者さんも理解しきれず不安を抱えていらっしゃることをよく耳にします。患者さんにとって身近な存在である、街のかかりつけ医こそ、患者さんの不安に寄り添えますし、寄り添うことがかかりつけ医としての役目だと思っています。

目の健康に必要なものは、正しい知識と定期検査

勤務医時代のご経験の中で今に生かされていることを教えてください。

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私の恩師である大学病院の教授は、とにかくたくさんの患者さんを診て力になりなさい、とよく言っていました。院内にいる時であれば、時間外でも患者さんを診てあげるようにと。ですから今でも昼休みとか夜とか、事務的な仕事のために在院している時に患者さんが来られた場合、時間外でも診療するよう心がけています。また来院することが困難な患者さんに対しては往診を行っています。

目の病気は、自覚症状がなかなか出てこないと聞きました。

もちろん自覚症状がすぐ出る病気もありますが、日本人の失明原因の1位というのは、緑内障なんです。2番目が糖尿病網膜症ですが、この2つはかなり進まないと自覚症状が出ません。ですから、たまたま違う症状で来られて偶然見つかるというケースは多いです。年齢が上がるにつれて発症率があがる病気もあるので、40歳以上の方は眼科の定期検査をお勧めします。特にご両親、兄弟姉妹、祖父母に目の病気がある方は、それだけ眼科疾患が起こるリスクも高まるので、検査を受けていただきたいです。人間は五感を働かせて生きているわけですが、その中でも視覚から入ってくる情報が70~80%と言われるくらい、目は大切な器官です。大事にしてほしいですね。

コンタクトレンズのトラブルも多いそうですね。

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学生が多い土地柄、コンタクトレンズの処方で来院される方は多いですが、当院ではしっかり時間をかけて、正しい使い方を指導しています。安い粗悪品を使っていたり、度が合っていなかったり、あるいは2週間装用のレンズなのに、それよりも長く使ってしまう方も結構いらっしゃいます。コンタクトレンズは医療器具なので、定期検査を受けず、何年もインターネットや眼科医のいない量販店で購入しては危険です。コンタクトレンズの一番の問題点は、装着することで目の表面が酸素不足になること。角膜は大気中の酸素を取り込んで呼吸していますから、眼にマスクをつけているようなものなのです。それで障害が起こったり、自覚症状はないのに角膜の細胞が変形したり、ということもあるため定期的に検査を受けていただくことは大切です。ソフトレンズの場合は、3ヵ月に1回の検査が望ましいですね。

身内に接するような診療を心がける

説明する際に気をつけていることは何ですか?

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病気の説明をする際には、できるだけ専門用語を使わずに分かりやすい言葉でゆっくりお話しをするように心がけています。点眼薬については、その必要性と使い方について細かく伝えます。ご高齢で自身による点眼が難しい方は、ご家族に協力してもらうようお願いしています。適切な点眼薬を処方していても症状がよくならない、あるいは悪化する場合、点眼がきちんと行われていないことが少なくないからです。

点眼の仕方を教えてください。

目薬を入れた後にパチパチまばたきしている方が多いですが、まばたきしてはいけません。1回に1滴ずつ点眼し、入れた瞬間にすぐに閉じて、あふれた液をティッシュで軽く拭き取る。拭き取らなければ眼の縁(ふち)に炎症が起こることがあります。かつ最低1分、できれば2~3分、目を閉じてください。目薬はまぶたの裏側や目自体にゆっくり染み込んでいくので、パチパチまばたきすると、ポンプ作用が働いて、鼻のほうに薬が流されてしまうんですね。鼻に流れていくと、目薬の効果が薄れていくだけでなく、そこから全身に吸収されて、副作用が出ることもあります。目薬は内服薬と違って副作用が少ないように思われがちですが、多いに注意が必要です。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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当院は先述したように往診も行っていますので、今後も来院できない方をできるだけ訪問して診療していきたいと考えています。眼科で往診をしている医院は少ないですし、行きたいけれど来院できないという方のためにも、地域医療に貢献していきたいです。往診の費用は、健康保険の適用ですので安心して受けられます。また、診察の前に医師の前に来ると遠慮して、こんなこと言ったら悪く思われるんじゃないか、と考える方もいるかもしれませんが、どうぞ遠慮なくお気軽に何でも質問してください。私が患者さんと向き合う時に大切にしているのは、小さい子どもには、それが自分の子どもだったらどうしてあげたいか。私と同年代の方だったら、自分はどうしてほしいか。ご高齢の方だったら、自分の親にどうしてあげたいか。そういうことを常に考えて診察しているつもりです。自分の病気についてわからないことがあったらなんでも尋ねてください。

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