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低用量ピルを正しく理解し
月経に関わる症状の軽減を

金丸産婦人科

(津市/津駅)

最終更新日:2021/10/12

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  • 保険診療
  • 自由診療

一般的には避妊薬として認識されている低用量ピルだが、女性ホルモンのコントロールに役立つことから、月経に関するさまざまな症状の改善に有用な治療薬として近年、注目が高まっている。ただ、避妊薬のイメージが定着しているために、ティーンエイジャーのうちから服用することに抵抗を感じる人や、「将来は妊娠・出産したいけれど飲み続けて大丈夫?」といった不安を持つ人もいる。また、健康状態によっては服用できないケースもあり、医師の診断を受けた上で体に合うものを選ぶことが大切だ。低用量ピルの働きや服用の注意点について「金丸産婦人科」の金丸恵子院長に話を聞いた。

(取材日2021年4月8日)

働きと副作用を理解し、正しい知識を持って活用することが望ましい低用量ピル

Q低用量ピルはどんな働きをする薬ですか?
A
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▲ピルに対する誤解はまだまだ多いと話してくれる金丸院長

順調な生理のためには女性ホルモンが適度な分泌で平均的に作用するのが理想ですが、ストレスなどが原因で分泌に波があると不調を来すことがあります。女性ホルモンが少な過ぎても多過ぎても、不快な症状が起きるのです。低用量ピルには、この女性ホルモンをちょうどいい量に調節する働きが期待できます。以前は中用量のピルが避妊薬として主に使われていたのですが、吐き気をもよおしたり、食欲が増して太るなどの副作用が出ることがありました。20年ほど前に副作用の少ない低用量のピルが開発され、今はさらに少ないとされる超低用量ピルがあります。これらを避妊目的だけでなく、生理に伴うつらい症状に処方できるようになりました。

Q低用量ピルは避妊以外にどんな目的で使用されるものなのですか?
A
2

▲意外と知られていないピルの働き

避妊以外だと月経困難症の改善目的で使用されます。また、子宮内膜症は経血が腹腔内に流れ込んで子宮以外の場所に子宮内膜が増殖する病気で、月経のたびに強い痛みを起こしますが、低用量ピルは子宮内膜の増殖を抑えて経血を減少させていく働きがあり、月経痛など、つらい症状の緩和をめざすことができます。月経に伴う不調がうつ病の始まりになるケースがあるので、そうなる前に救済できればと思います。月経困難症治療などで処方する場合は保険適用となり、一度に3ヵ月分まで処方できます。忙しくてなかなか通院できないという方もいらっしゃるので、その場合は、自費診療であれば、6ヵ月分までの処方が可能ですのでご相談ください。

Q痛みがあってもピルを飲むことに抵抗のある方も多いと思います。
A
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▲正しい知識を持って服用することで病気リスクの減少にも

低用量ピルで排卵を抑制することは卵巣を休ませることにもつながります。卵巣は働かせるほど機能が高まるというものではなく、休ませたほうが病気のリスクの減少や、卵子の温存につながる可能性も考えられます。女性の生き方が多様になり、晩婚・晩産化が進み、出産回数も減少している中、妊娠せずに排卵と月経を繰り返すことが、不調や子宮内膜症などの一因になっているとも考えられるのです。そして子宮内膜症は、受精を妨げ不妊症の要因になることが多いです。「ピルを飲むと将来妊娠しづらくなるのでは」と心配される方がいますが、休薬すれば排卵は再開します。若い皆さんには痛みを我慢せず、ピルのことをもっと知っていただきたいですね。

Q低用量ピルの服用にあたり注意することはありますか?
A
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▲自己判断での服用は危険のため、産婦人科に相談することが大事

ステロイド系の薬を継続的に服用している方が低用量ピルを併用するのは、肝臓への負担が大きいので処方できないことがあります。光が見えるなどの前兆のある片頭痛の患者さんや血圧の高い方にも、ピルは禁忌になっています。そして、ピルを服用する方が気をつけなければならないのは血栓症です。血圧やコレステロール値が高くなる40歳以上の方にはお勧めしていません。また、喫煙は血液の流れを悪くし、血栓を作りやすくするので、たばこを吸う方は注意が必要です。受験勉強や仕事・ゲームに没頭して、あまり動かない生活をしている人も血栓症が起きやすいので、30分に1度は適度に体を動かしこまめに水分補給をすることを心がけてください。

Qピルを服用できない場合はどうするのでしょう。
A
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▲丁寧なカウンセリングで適切な治療を提案

片頭痛や高血圧症のために低用量ピルを使えない方や、血栓症リスクが高まる年代からの月経困難症の治療には黄体ホルモンの飲み薬を処方できます。また、出産経験のある方であればホルモン剤を仕込んだリングを子宮内に入れる治療法があります。このように、低用量ピル以外の手段でも月経に伴う症状の軽減をめざすことが可能です。患者さんそれぞれの症状やライフプランを考慮しながら、低用量ピル以外の方法も提案するようにしています。女性の生き方の幅が広がり、婦人科医師も妊娠・出産だけでなく、役に立てる場面が増えてきました。悩みや不安があれば気楽に相談していただきたいと思います。

ドクターからのメッセージ

金丸 恵子院長

戦前までの女性は若くして出産し、多産でした。このため現代の女性よりも生涯を通して迎える月経の回数が少なかったのです。初経が早まる一方で、今は妊娠・出産の回数は減っています。排卵と月経の回数が増えることで病気のリスクも高まっていると考えられます。学校や仕事に差し支えるほどの生理痛がある人は子宮内膜症の可能性があるので、一度婦人科医師に相談してみてください。低用量ピルでコントロールできれば、月経に振り回されずに済むでしょう。女性アスリートや受験を控えた中学生・高校生にとっても選択肢の一つになると思います。一人ひとりの症状や目的に合った方法を提案しますので、気軽に相談していただきたいです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ピル(自費の場合)/3000円

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