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墨 卓哉 院長の独自取材記事

墨医院

(一宮市/玉ノ井駅)

最終更新日:2026/07/17

墨卓哉院長 墨医院 main

名鉄尾西線・玉ノ井駅から徒歩約5分。近くには大型スーパーマーケットやホームセンターもあり、通勤通学や買い物の前後にも立ち寄りやすい場所にある「墨医院」。1953年に院長の墨卓哉先生の祖父が開業して以来、木曽川町を中心に地域住民の健康を支えてきた。墨院長は総合病院や市民病院で心臓カテーテル治療などの研鑽を積み、2020年5月に同院を継承。日本循環器学会循環器専門医、日本内科学会総合内科専門医として、循環器疾患や生活習慣病を中心に内科全般を診療している。現在、同院では全面的なリニューアルを進め、新たなリハビリテーション機器や検査機器を導入している。地域の患者の健康寿命を延ばしたいという思いで整えている診療体制について、墨院長に話を聞いた。

(取材日2026年6月22日)

3代続く医院をリニューアルし、地域の患者を支える

先生で3代目となる、地域に根差した内科医院だそうですね。

墨卓哉院長 墨医院1

1953年に祖父が開業し、2020年5月に父の後を継ぎました。祖父も父も内科の医師で、地域の皆さんの健康を長く見守ってきました。診療時間は開業当初から変わっておらず、朝8時からの診療で、最終の受付時間は19時半です。仕事をしている人でも受診しやすいようにという祖父のポリシーを、いまも受け継いでいるからです。加えて、当院では往診や訪問診療も行っています。長く通っている患者さんの中には、病気や体力の低下などで通院が困難になる方もいらっしゃいます。たとえ通院が難しくなっても、かかりつけ医としてできる限り診療が継続できる体制をめざしています。

今回、医院を全面的にリニューアルされるとか。

はい。診療を止めずに工事を進めるため、段階的に建て替えを行っているところです。工事中は駐車場などで患者さんにご不便をおかけしている部分もありますが、リニューアル後はよりスムーズに診療できる環境になるよう準備を進めています。例えば、患者さんの待ち時間が少しでも軽減できるよう、院内の動線を見直し、診察や検査、リハビリテーションへの流れを整えています。単に建物を新しくするだけではなく、病気の早期発見・早期治療をめざし、より幅広くサポートができる体制をめざしています。そのため、少しずつ新しい検査機器などの導入も始めているところです。

新しく導入する検査機器について教えてください。

墨卓哉院長 墨医院2

大きなものとしては、CTを導入する予定です。これまでは診察で異常が見つかっても、CTを撮るためだけに病院へ紹介しなければならないことがありました。患者さんにとっては、別の医療機関を受診する手間がかかります。院内で確認できることが増えれば、必要な対応をより早く判断しやすくなると考えています。また、感染症のPCR検査機器も導入しました。ウイルスや細菌の遺伝子を検出する検査機器で、少量の検体から、発熱や咳、鼻水といった風邪症状の原因となっている病原体を調べられます。全員に行うものではありませんが、乳幼児や高齢の方、基礎疾患がある方など、重症化リスクを考える必要がある場合には、原因を見極めるための選択肢になります。

循環器内科の視点から、血圧・食事・運動を管理する

循環器内科の専門性は、生活習慣病の診療にどう生かされていますか。

墨卓哉院長 墨医院3

生活習慣病の患者さんの場合、血糖値を気にされる方は多い一方で、日々の血圧にはあまり意識が向かない方も多くいらっしゃいます。私は循環器内科の医師として、生活習慣病が進行した結果、心臓を悪くした患者さんを多く診てきたので、心臓を守るためには、血圧の管理が重要だと考えています。加えて、食事と運動の管理も大切です。一人ひとりの背景やライフスタイルを丁寧に伺い、無理なく続けられる方法を一緒に考えます。血圧、食事、運動を合わせて管理していくことが、心臓を守り、健康寿命を延ばすことにつながります。そのため当院では、運動をサポートするリハビリテーションにも注力しています。

リハビリテーションでは、どのようなことをするのでしょうか?

当院のリハビリは、マッサージや電気治療を中心としたものというより、スポーツジムをイメージしたほうが近いかもしれません。ウォーキングができる機器など、運動をサポートする機器を取りそろえています。高齢になると一般的に動く機会が減り、下半身の筋力や歩く力が少しずつ落ちていくことがあります。今回のリニューアルに合わせて、新たに下半身を鍛えるための機器を複数導入しました。空気の圧力を使う機器で、体への負担に配慮しながら運動できる点が特徴です。転倒を防ぐためには、筋力だけでなく、とっさに体を支える力も大切です。生活習慣病や心疾患の管理でも適度な運動は必要ですので、患者さんの状態に合わせて、無理のない範囲で体を動かすことをサポートしていきたいですね。

24時間血圧計や長期間ホルター心電図も導入予定だそうですね。

墨卓哉院長 墨医院4

はい。24時間血圧計は、診察室で測る血圧だけではわからない日中や夜間の血圧変動を見るためのものです。血圧は時間帯や生活の状況によって変わりますので、より細かく状態を把握したい場合に役立ちます。また、ホルター心電図についても、従来の24時間ホルター心電図に加えて、最大1週間装着できる長期間ホルター心電図も導入予定です。不整脈は、24時間の検査では見つからないケースもあります。長く記録できれば、不整脈を確認できる可能性が高まりますので、不整脈の状態をより詳しく調べたい方に実施します。もちろん、長期間装着することは患者さんの負担にもなりますので、必要性を見極めながら使っていきます。

いつまでも歩ける足をめざしてフットケアを提供

フットケアにも力を入れているそうですね。

墨卓哉院長 墨医院5

はい。フットケアに詳しい看護師と連携し、たこやイボ、巻き爪などに対応するフットケアの外来を始めています。足にトラブルがあると、痛みで歩きにくくなることがあります。特に高齢の方や糖尿病のある方では、足の状態を整えることが生活の質にも関わります。インソールの相談に応じる外来もあり、一人ひとりの足の形に合わせたインソールを作り、歩き方をサポートします。足元を整えるために対処することで、歩きやすさにつながる場合もありますし、膝や腰の負担を考える上でも大切な視点だと思います。

インソールの相談は、どのような方が多いですか?

お子さんの相談が多いです。例えば、足が痛い、歩きにくい、よく転ぶといった相談があります。子どもは足の成長段階にありますので、歩き方や足の形を見ながら、必要に応じてインソールを使うことがあります。当院は2世代、3世代で受診される方も多いので、その中でお子さんの足の相談につながることもあります。循環器内科で足を診るというと、不思議に思う方もいるかもしれません。循環器内科は、心臓だけではなく全身の血管を診ることも専門としています。足の血管も診る立場だからこそ、フットケアやインソールの相談にも対応する必要性を感じています。

最後に、地域の患者さんへメッセージをお願いします。

墨卓哉院長 墨医院6

地域の皆さんを長く診ていきたいという思いは、祖父の代から変わっていません。当院は在宅医療も行っていますが、特に大切にしたいのは、在宅医療が必要になる前の健康寿命を延ばすことだと考えています。できるだけ自分で歩き、外出できる状態を維持できるように、リハビリテーションや足のケアを含めてサポートしていきたいですね。病気を診るだけでなく、その方ができるだけ自分らしく生活を続けられるように支えることが、これからのクリニックに求められる役割だと感じています。心臓や血圧のこと、生活習慣病のこと、足のトラブルや歩きにくさなど、何か気になることがあれば、早い段階で相談していただければと思います。