内分泌疾患とはどんな病気?
ホルモン異常が招く全身の不調
きむら内科 内分泌・糖尿病クリニック
(稲沢市/国府宮駅)
最終更新日:2026/01/08
- 保険診療
「なんとなく体がだるい」、「むくみが取れない」、「急に体重が増減した」。日常で感じる原因のはっきりしない不調は、全身の機能を調整する「ホルモン」のバランスが崩れているサインかもしれない。ホルモン分泌のバランスが崩れると、甲状腺疾患や糖尿病をはじめとする「内分泌疾患」が引き起こされる。では、どのようなきっかけで受診すれば良いのだろうか。ホルモンや内分泌とは何か。その疑問に答える「きむら内科 内分泌・糖尿病クリニック」の木村了介院長は、内分泌疾患・糖尿病治療のエキスパートとして専門性の高い治療に努めるとともに、気軽な健康相談から病気の予防、先進の医療情報の提供まで力を入れている。内分泌疾患と糖尿病について、検査・治療方法、受診のタイミングなどについて話を聞いた。
(取材日2025年12月11日)
目次
ありふれた症状から見つかることもある内分泌疾患。健康診断での指摘や些細な体調変化が受診のタイミング
- Q内分泌疾患とは、どのような病気なのでしょうか?
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A
▲患者の声に耳を傾ける丁寧な診療を心がける
私たちの体には、甲状腺や下垂体、副腎といった「ホルモン」を分泌する臓器がいくつもあります。ある臓器からある臓器へ情報を伝える役割をするのがホルモンです。そのホルモンの分泌が多かったり少なかったりすることなどで、心身にさまざまな不調や変化が現れるのが内分泌疾患です。例えば、バセドウ病に代表される甲状腺機能亢進症、橋本病をはじめとする甲状腺機能低下症、糖尿病などはホルモンが関わっています。内分泌疾患はホルモンによる情報伝達のネットワークの異常を見なければなりませんので、全身の症状や所見に目を向けます。高血圧症や脂質異常症、高尿酸血症、肥満症、骨粗しょう症など成人の慢性疾患も関係することがあります。
- Q内分泌疾患の症状と受診のタイミングを教えてください。
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A
▲違和感を放置せず、まずは受診し相談することが大事
内分泌疾患では、些細な体調や体型の変化が病気の前兆であるケースも少なくありません。例えば、体のだるさ、動悸、むくみ、体重の変化、顔貌など体型の変化、気分の落ち込みという体調や体型の変化には、内分泌疾患が隠れているかもしれません。また、健康診断での診察や検査値の異常、他の疾患を調べるために実施した超音波検査やCT検査などで、偶然に見つかった病変から内分泌疾患が見つかることもあります。自分から見て、また他人から指摘されて、普段と比べて体調や体型の変化があった時や、健康診断で異常を指摘された時が、受診のきっかけになります。
- Qどのように検査や治療を行うのでしょうか。
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A
▲臨機応変に対応し、患者にとって必要な医療を届ける
関連するホルモンの状態を、血液検査や尿検査で評価します。内分泌疾患の診断には、あるホルモンを加えて、その情報を受けた臓器のホルモン分泌の変化を評価する「ホルモン負荷試験」が重要ですが、必要な場合は専門の基幹病院へご紹介します。また、甲状腺に腫れやしこりがある場合は超音波検査を行います。しこりで悪性が疑われる場合は、しこりに針を刺して細胞を採取して良悪性を判定します。治療法はそれぞれの内分泌疾患により異なりますが、薬物療法、手術療法、放射線療法があります。当院では薬物療法を行い、手術や放射線治療が必要な場合は、専門の基幹病院へご紹介します。診断・治療においては、最新の指針に沿って行っています。
- Qこちらで行っている糖尿病治療について教えてください。
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A
▲適切な検査とフォロー体制で安心の対応
すい臓から分泌されるインスリンの分泌の程度を評価して、患者さま一人ひとりに適した治療法をご提案しています。そのために、糖尿病に詳しい看護師による問診やウェブ問診を通して、症状や病歴、生活習慣から家族背景まで細かく聞き取り、治療法の選択に役立てています。管理栄養士によるきめ細かな栄養指導や、糖尿病に精通する看護師などによる「ミニ糖尿病教室」も行い、生活習慣の改善につなげます。最近の糖尿病管理・治療の進歩は目覚ましく、インスリンを24時間持続的に注入する「持続皮下インスリン注入療法(CSII)」や、血糖値を24時間評価する「持続血糖モニター(CGM)」といった専門性の高い医療機器も活用しています。
- Q妊娠時の糖尿病や甲状腺疾患にも対応されているそうですね。
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A
▲地域の医院と連携し、患者の健康を守る
はい。母体や胎児、新生児の合併症の出現を予防するために、妊娠前から良好な血糖管理や合併症管理を行い、妊娠中も維持できるよう治療を行っています。管理栄養士による栄養指導を軸に、必要な場合はインスリン療法を行います。妊娠中に血糖の異常を指摘された「妊娠糖尿病」であった方は、出産後に2型糖尿病を発症する確率が一般より高いため、出産後も継続的なフォローアップを行っています。また、バセドウ病や橋本病などの甲状腺疾患の方や不妊治療中の方は、妊娠前から甲状腺機能を良好に保ち、妊娠中も変化に応じた治療を行うことが重要です。それぞれ地域の産科施設と密接に連携して、治療に取り組んでいます。

