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木村 了介 院長の独自取材記事

きむら内科 内分泌・糖尿病クリニック

(稲沢市/国府宮駅)

最終更新日:2019/08/28

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名鉄名古屋本線国府宮駅から車で7分、近くにショッピングセンターや小学校などがあり、多くの人が行き交うエリアに立地する「きむら内科 内分泌・糖尿病クリニック」。この地域で育った木村了介院長は、大学病院などでの勤務を経て、名古屋市立西部医療センターでは内分泌・糖尿病内科部長を務めた経験もある内分泌疾患治療のエキスパート。専門的な研鑽を多く積んだ後、先代院長である父の後を継ぎ、今年の5月に同院を開業した。「父の志を大切に受け継ぐと同時に、これまで同様、先端の知識を吸収し、地域の方々の治療に還元したい」と話す木村院長。相手にまっすぐに向き合い、丁寧に言葉を選びながらわかりやすく説明してくれる語り口からも、患者に寄り添う気持ちが伝わってくる取材となった。
(取材日2018年6月7日)

父親が築いた地域医療のバトンを受け継ぐ

医師をめざしたきっかけ、開院の経緯を教えてください。

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私は内科の医師の父のもとに生まれ、母方も古くから地元で医院を営む医師の家系に生まれました。幼い頃はよく祖父の医院に遊びに行っては、かつて軍医だった曾祖父の話も聞くこともありました。総合病院に勤務していた父が、この場所に医院を開業したのは、私が小学校6年生だった1986年のことです。親類にも医師が多く、医師という職業を身近に感じていたので、自然と医師を志すようになりました。大学卒業後は、複数の総合病院、大学病院での勤務、大学院での研究生活を経て、名古屋市立西部医療センターでは内分泌・糖尿病内科部長を務めました。父の後を継ぐかどうか考えていましたが、2年前に父が療養のためやむなく長期休業することとなり、30年にわたりこの地域で診療を続けてきた父の志を継ごうと継承しました。

内分泌・糖尿病を専門に選んだ理由はどうしてですか?

父の姿を見ていたことで、総合的な思考力を必要とする場面の多い内科に親しみがありました。そのため、医師を志した当初より内科の医師を志していました。中でも、内分泌・糖尿病の分野を専門としたのは、最初の研修先だったからというのもありますが、内分泌疾患の診断・治療に、面白さを感じたからです。ホルモン動態を系統立てて考えながら、気付かれにくい症状・所見を拾い上げて進めていく必要があります。その点に、面白さと奥深さを感じました。また糖尿病は、その病態把握に加えて、網膜症、神経障害を始めとする合併症を全身にわたり目を向ける必要があります。加えて、次々と新たな知見が発信され興味深い点です。生活習慣や社会的背景など患者さん個人を取り巻く要素も病態に大きく影響するため、さまざまなベクトルを総合的にまとめ、その患者さんに最もふさわしい治療法を提供することに非常にやりがいを感じています。

これまでの研鑽を経て、現在のクリニックとしての役割をどのようにお考えですか?

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大学病院や総合病院などに勤務したことで、数多くの症例と向き合い、先進の医療を実践的に学ぶことができたと感じています。また指導する立場として、同じ目標に向かう若い仲間を育成していくことに手ごたえを感じていました。その一方で、「大きな病院にかかる」ということ自体に、“ハードルの高さ”を感じている患者さんも目にしてきました。でも、糖尿病や内分泌疾患は、定期的な通院による経過観察が重要となる病気です。クリニックという患者さんの身近な場所が、そういった患者さんの受け皿となることができたら、より多くの方の健康を支えられるのではないでしょうか。そんな場所として、当院がお役に立てたら、うれしいと考えています。

身近なクリニックだからこそできること

患者さんはどのような方が多いですか?

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高血圧、高脂血症、糖尿病といった生活習慣病治療で来院する患者さんが多く、次いで甲状腺疾患の方が多いです。地元にお住まいの方々のほか、当院の向かいのショッピングセンターに来た際、目に入ってという方も。父の時代にかかりつけにしてくれていた患者さんも戻ってきてくださっています。患者さんから「お父さんにあの時、病気を見つけてもらえて良かった」「私の話をよく聞いてくれた」と言っていただく機会も多いです。「父は患者さんとしっかり信頼関係を築いていたんだな」とうれしく思うと同時に、「そんな父のようにきめ細かな診療が自分にも出来るのだろうか」と身が引き締まる思いもあります。

院内設備などでこだわった点は何ですか?

検査機器の充実には特にこだわりました。インフルエンザなどの感染症に関する検査機器はもちろん、糖尿病や内分泌疾患の診察において必要と考える検査機器はできる限り導入しています。検査結果はその日のうちに出せるようにしているのも、重要視しているポイントです。検査結果を聞きにクリニックへ足を運ぶことも大変でしょうから、ご負担が軽くできるようにしたいと考えました。また、さまざまな患者さんが足を運ぶことを想定し、エントランスを入ってすぐ、待合室に入る前に「隔離受付」「隔離診察室」を設けました。インフルエンザなどの院内感染を防ぎ、安心して診察を受けられるよう、完全に別室で診察することができますが、これは子育て中である妻のアドバイスによって取り入れたものです。私の良き理解者であり、また違う視点からの意見をもらえて参考になることが多く、ありがたい限りです。

その他、診療において力を入れている点は何ですか?

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常に新しい知識を吸収し、患者さんにしっかりと届けていくこと、でしょうか。加えて、他科との連携にも力を入れています。合併症が多岐にわたる糖尿病ですが、近年、歯周病が深刻な合併症として警告されるようになってきました。口腔内の炎症でよく噛めなくなると血糖コントロールが悪化し、炎症が全身に回ってしまうと動脈硬化などさまざまな疾患につながります。当院でもこのことを患者さんに詳しくご説明し、患者さんの歯科治療を行う歯科医師の意見もうかがいながら、治療にあたっています。また、女性に多い甲状腺疾患においても、患者さんが妊娠した場合も想定して、赤ちゃんと患者さん双方の安全のため、近隣の産婦人科医院とも連携体制を整えています。病気そのもののことだけでなく、関連することも含めて小さなことでも気軽に相談していただけたらうれしいです。

「仲良く上手に」病と付き合うために

患者さんに向けた教室を開いているそうですね。

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6月から、患者さんとご家族を対象に糖尿病教室を開催しています。月3回、受講希望者に集まってもらい、私や糖尿病の専門的な知識をもつ看護師、管理栄養士のレクチャーを受け、病気についての基本的な知識や、日常生活を送るうえで注意すること、行うべきことなどを確認していく勉強会です。知識を深めるだけではなく、同じ病気を持つ人、その人を支える家族が集まって悩みなどを話し合い、「私だけじゃないんだ」と実感することは、食事や運動療法で血糖コントロールに取り組むモチベーションを大きく向上させてくれると期待しています。

患者さんと家族、スタッフの皆さんが一緒になって取り組んでいるのですね。

糖尿病は、「オーダーメードの治療が必要」と言われ、チーム医療が重要です。食事傾向、家族状況、仕事の内容など、患者さんに答えてもらった詳しい問診票を元に、看護師と栄養士、検査技師と私が患者さんについて情報共有し、意思統一しています。もちろん、普段の診察でも患者さんにお話はしているのですが、どうしても時間に限りがあります。教室を通してご家族を含めて交流をしていくことで、私たちスタッフと患者さん、そして患者さん家族と他の患者さん家族が一緒に取り組めるのが良いところと感じています。

今後の展望をお聞かせください。

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研鑽を重ねる姿勢はこれまで同様に持ち続けていきたいです。そして父の頃と同じく、この地域で信頼していただけるクリニックをめざして、背伸びをせず、実直に歩んでいきたいと考えています。また、幼少期からの生活習慣はその後の健康にも大きく影響しますので、お子さんを含めた生活指導の啓発に力を入れていく必要性を感じています。今、治療を受けている患者さんには「自分には病気があるから」と考えるのではなく、病気をよく理解し、適正にコントロールすることで「たとえ病気があっても、病気のある人生を楽しんでほしい」とお伝えしたいです。そのための取り組みをスタッフ一同で支えます。心の垣根を取り払って、気軽に相談に来てもらえるクリニックにしていくのが私たちの目標です。

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