妊婦検診でよくある質問
食事や運動、無痛分娩出産など疑問を解消
医療法人 森永産婦人科
(春日井市/春日井駅)
最終更新日:2021/11/15
初めてママになる人が子育てをしていけるか不安に思うのは当たり前。生まれてくる赤ちゃんのために、「できる限りのことをしたい」とインターネットや本であれこれ調べるうちに、結局どうすれば良いのかわからなくなってしまったという人も多いだろう。「母親だからしっかりしないと、と思うかもしれませんが、優等生でなくていいのです。不安を漏らしても、わがままでも大丈夫ですよ」とメッセージを送ってくれる「森永産婦人科」の森永康文院長。この記事では、妊娠・出産で感じる迷いや不安、先輩ママたちが「あの時聞きたかった質問」について、森永康文院長に答えてもらった。日々妊婦の不安解消や産後のサポートに取り組む森永院長の言葉がきっとヒントになるだろう。
(取材日2021年9月16日)
目次
「良い出産」に向けた心構え、情報や医療機関との付き合い方とは
- Q食事や栄養に関する情報が多すぎて、何が正しいかわかりません。
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A
心配なのは、情報に振り回されてストレスになってしまうこと。考えすぎても体に毒なので、生魚、生肉などの生ものなど最低限避けるべきものには気をつけて、好きなものをバランス良く食べましょう。現実にはつわりで口にできるものが限られる場合があるので、当院の患者さんには「好きなものをバランス良くね」とお伝えしています。そこにプラスするなら、赤ちゃんの脳や脊髄のもとになる葉酸や、妊娠中に不足しがちなカルシウム、鉄などの摂取を意識してください。サプリメントの力も借りるのもいいと思います。当院には私が太鼓判を押すスキルのスタッフばかりです。専門性の高い母乳の外来など、なんでも安心して相談してみてください。
- Q妊娠中、特に気をつけるべきことを教えてください。
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A
よく安静にすべきかと聞かれますが、妊娠中は血栓ができやすいので実は適度に動くほうが良いのです。ただ、妊娠周期や体調で個人差がありますから、どこまでOKかどうかは主治医に確認しましょう。あとはつわりがひどいと、吐いて脱水症状からビタミン不足に陥り意識を失う脳症状を引き起こすことがありますので、口にできるものから水分・栄養補給を心がけてください。禁煙するなど最低限守るべきことはありますが、私たちも最初に説明しますし、妊婦さんはみんな勉強熱心ですでにできていることも多いです。なのであまり細かいことを気にせず、ストレスをためないこと。おおらかに過ごして出産・育児に向け気力と体力を温存しましょう。
- Q無痛分娩を検討していますが、誰でも選択できるのでしょうか?
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A
適応可能か診察して判断する必要はありますが、基本的にどなたでも選択可能です。妊娠・出産に伴う痛みに対する恐怖心が大きい方は検討すると良いでしょう。痛みを怖がりすぎると、余計に痛みに敏感になってしまう場合があります。無痛分娩は無痛という言葉がついていますが、痛みをゼロにすることを保証する方法ではありません。しかし「私は無痛分娩だから」と落ち着ける理由にはなり得ますよね。また、当院は日本麻酔科学会麻酔科専門医と常に連携し、ハイリスクな分娩にも対応できるよう備えています。リラックスすることで母体や赤ちゃんの負担が減り、スムーズなお産につながりますから、自分が納得できる方法を選択するのが良いでしょう。
- Qクリニックと病院のどちらで産むか、悩んでいます。
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A
安心して出産を迎えるために、「万が一のときに各所と連携する体制を築けているか」という視点を持って探してみてください。病院なら院内他科との連携はスムーズか、クリニックなら基幹病院や総合周産期母子医療センターなど地域医療機関との関係はどうかを確認。持病がある方は主治医がいる病院で出産するのも選択肢の一つです。当院は緊急時に迅速な対応ができるよう地域連携はもちろん、健康面にも力を入れています。例えば、専属シェフが在籍し、産前・産後の食事管理、1日に33品のオーガニックフードを食事に取り入れ健康面のサポートにも力を入れています。
- Q産後のことや子育てについて相談するママ友が欲しいです。
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A
ベビーマッサージやベビーヨガなど、産婦人科でお母さんと赤ちゃん向けの教室を企画しているところに参加してみるのはいかがでしょうか。運動系の教室は産後の体力回復にもつながります。当院でも、産後だけでなく、妊娠中から親同士の輪が広がって、通院が楽しみになるようなイベントをたくさん企画してきました。教室を通して同じ立場の人と話せたらホッとできることもあるでしょう。楽しみながら妊娠・出産・子育ての喜びを感じてもらえるように、今後もみんなで交流できる場をつくっていきたいです。