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和田 映子 院長の独自取材記事

和田クリニック

(春日井市/高蔵寺駅)

最終更新日:2019/08/28

20181122 bana

「和田クリニック」は、小児科を専門とする和田映子先生が院長を務めるクリニック。和田院長はにこやかに患者の言葉に耳を傾ける温かいドクターだ。患者に体を向けて診療するように心がけるなど、女性ならではのこまやかな気遣いも、長年地域に慕われている理由の一つだろう。また、同院のスタッフの多くが、先代が診療していた頃から勤めているというエピソードに、クリニックと和田院長への信頼の大きさをうかがえた。そんな和田院長に医師をめざしたきっかけから今後の展望までたっぷりと話を聞いた。
(取材日2018年6月13日)

病児保育を取り入れた親子に配慮したクリニック

医師をめざしたきっかけは何ですか?

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祖父の代から医師の家系で育ち、開業医の父の姿に影響を受けました。私もいずれ医師になるだろうと思っていたので、ほかの世界も見てみたいと思い、実は初め、弁護士をめざして法学部に半年間通っていたことがあったんです。のちに母からの後押しもあり、法学部に在籍したまま医学部再受験をし、川崎医科大学へ進学しました。

専門はどのように選ばれましたか?

小児科だと15歳未満の患者さんのすべての状況を診られるところに惹かれ、専門に選びました。ちなみに父も小児科の臨床に従事してきたと聞いています。研修医の頃は緊急時に備えてほとんど病院にいる生活をしていました。先輩方の姿を自分の目で見て覚えて実践していくのが当たり前だったので、若いなりに責任感や覚悟を持って診療に臨んでいたのを覚えています。川崎医科大学附属川崎病院では脳波を読み取り、てんかんの診療を行っていました。その後勤務した藤田保健衛生大学病院では、アレルギーの外来を行いながら、引き続きてんかんの患者さんも診ていました。

いつからこちらで診療していますか?

以前はこの近くに流れている川を挟んだところにクリニックがあり、1991年より現在の場所で診療しています。研修を終えて名古屋に戻り、藤田保健衛生大学病院の小児科に在籍しながら、父が体調を崩したのを機に週2回こちらで診療するようになったのもその頃です。ですから移転してから私はずっとこちらで診療しています。その後父が亡くなり、1999年に私が院長に就任しました。うちのスタッフは勤務が長く、現在も母が事務長を務める他、父のいる頃から勤務しているスタッフが多いのも当院の自慢の一つです。

院内づくりでこだわったところはありますか?

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子どもの病気で仕事を休まなければならないお母さんたちの姿を見て、働くお母さんたちの力になりたいと思っていました。そこで、まだ病児保育といった考えが一般的ではなかった頃、病気のお子さんをお預かりできるよう、観察室を設けました。保健所の監査員が来た時、その部屋について紹介したのを覚えています。その数年後、市が病児保育に力を入れるようになりました。当院の観察室では保育士の資格を持ったスタッフがお子さんを診ており、当院の患者さんでしたらどなたでもご利用いただけます。

外来での食物経口負荷試験にも対応

続いて、どのような診療を行っているか教えてください。

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古くから地域にお住まいのご年配の患者さんに加えて、新興住宅地に移り住んできた若いファミリー層もおり、現在患者さんの7割が15歳未満です。小児の一般診療のほか、私の専門であるアレルギーの診療を求めておみえになる患者さんも多いです。また、父の時代から通院されている患者さんを大事にしたいという思いもあり、引き続き父の行っていた内科の一般診療も行っています。私の理想はホームドクターで、実際にご家族で来院される方も多く、お子さんと合わせて診させていただいています。どの診療科へかかったらいいかわからないと言って、まず当院へいらっしゃる患者さんも少なくなく、これからもちょっとした気になることでも聞きに来られる最初の窓口でありたいですね。また、漢方の処方も行っています。西洋医学は一つの症状をピンポイントで治療するのに対して、東洋医学は全体のバランスを整えるので、患者さんの様子を診て、使い分けています。

アレルギーに力を入れて学ばれた理由はありますか?

私が研修をしていた頃、アトピー性皮膚炎や食物アレルギーは現在のようにはあまり周知されておらず、アレルギーというと喘息の治療がメインに行われている時代でした。現在と異なり、喘息で長期入院し、院内学級に通うお子さんがたくさんいたのです。そこで、将来開業する上で、喘息の患者さんをしっかりと診療し、長期入院を余儀なくされ家に帰れない子どもたちを少しでも減らしたいという思いで、アレルギーについて勉強するようになりました。

アレルギー治療の移り変わりをどのようにご覧になっていますか?

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現在は喘息のコントロールが良くなり、長期入院の必要がなくなるケースがほとんどになりました。時代とともに注目されるアレルギーは異なり、昨今注目されているのは食物アレルギーです。また、食べられないものを除去する以前の治療法と異なり、食物経口負荷試験を通して外来でできる範囲で安全に配慮しながら少しでもいろいろなものを食べてもらうというのが現在の治療法となっています。例えば卵1グラムを食べられると、それに対してどのような食品がどれだけ食べられるかがわかるアレルギー早見表と呼ばれる食品の一覧表があります。あくまでも症状の出ないところを見つけて少しずつ食べてもらい、食べられる範囲を決めてあげるのが食物経口負荷試験の目的です。また、私は卵を題材にし、食物アレルギーについて論文を書き、学位を取得しているので、今後も少しでも食物アレルギーでお困りのお子さんの力になれればと思いますね。

地域に根づき慕われるクリニックでありたい

診療する上で心がけていることはありますか?

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当院ではまだ手書きのカルテを使用しているのですが、カルテは患者さんが診療室をお出になられてから書くようにし、診療中は患者さんに体を向けてお話を伺っています。パソコンに向かって入力しながら診療するのとでは、患者さんにとってお話のしやすさが異なると思うんですよね。そして、診療の最後に必ず「ほかに気になることはありませんか?」と尋ねるようにしています。すると、それまで患者さんがおっしゃっていたこととまったく異なるお悩みが出てきたりします。お悩みを持って来院されているのですから、患者さんにはご納得してお帰りいただきたいという思いがありますね。

現在、行っている新たな取り組みがあれば教えてください。

私たちは体を診られても、心を診る訓練を受けてきていません。ですが実際、診療中にお子さんの心のお悩みについての相談を受けることも多く、そのときに少なくとも患者さんの質問に答えられないことのないようにしたいと思いました。そのまま様子を見て大丈夫な容態なのか、それとも医療機関へご紹介すべきなのか、患者さんを適切な方向へ導けるよう、現在子どもの心の相談に乗れるようにそういった分野の勉強もしています。

今後、先生のめざすクリニック像を伺えますか?

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近年の傾向として大学病院でも専門分野が細分化され、クリニックも専門性の高いクリニックがこの先も増えていくと思います。私には医学部の6年生になる娘がいるのですが、彼女が開業医になったときにはまた求められるクリニック像が変わってくると思いますが、少なくとも私がこちらで医師を務めている間は「まずは和田クリニックで相談してみよう」と思っていただけるような、患者さんにとって身近なクリニックでありたいですね。これからも赤ちゃんからご高齢者まで幅広い世代の患者さんに慕っていただけるクリニックであれるよう、努めたいと思います。

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