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高御堂 祥一郎 院長の独自取材記事

高御堂内科

(一宮市/今伊勢駅)

最終更新日:2021/10/12

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「高御堂内科」は、名鉄名古屋本線今伊勢駅から徒歩約15分の住宅地にある。1977年に先代が内科医院として開業。2009年に現在の院長である高御堂祥一郎先生が継承した。地域のかかりつけ医として近隣住民に頼りにされてきたこのクリニックは、内科に加えて院長の専門である消化器内科も標榜している。「標榜にとらわれず、腰痛や湿疹などの患者さんの訴えにも応じるようにしています」と話す高御堂先生は、患者の負担を減らすため、専門外であっても勉強して初期対応に努めているという。患者の話を聞くことに重点を置いている高御堂先生に「先生は気が長いんですか」という質問をすると、笑って「めったに怒ることはないですね」と答えてくれた。そんな開業医としての日頃の診療についてじっくり話を聞いた。

(取材日2017年11月7日)

40年にわたり地域の人々に親しまれてきた内科

先生は2代目ということですが、開院から現在までの流れを教えてください。

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高御堂内科は、私の父が1977年にこの場所に開業しました。当時は1階が診察室で2階が入院患者の病室、3階が住居になっており、私も毎日、父が働く姿を見て育ちました。朝、開院前から患者さんが玄関前のベンチで待っている様子や父が患者さんに親身になって対応していた様子を今も覚えています。当時は高齢者の医療負担がなかったので、患者さんも父に相談したりご近所の方々とここで会って話ができるということで積極的にクリニックに足が向いていたのかもしれません。現在は、1階が診療室で2階は感染症の患者さんのための待合スペースになっています。2009年に私が院長に就任してからは、内外装をリフォームしました。

昭和の建物ですが、古さを感じませんね。リフォームの際にこだわった点はありますか?

私の個人的な好みですが、自然で温かみのある雰囲気にしたかったので、木材や珪藻土の素材を使いました。入口にも樹木を植え、木造の自転車置き場を造り、自然に溶け込むような雰囲気にしています。建物は鉄筋コンクリートなので、壁も冷たい印象でしたが、壁や天井を珪藻土に塗り替えることで調湿効果が生まれ、科学物質も使われていないのでアレルギーの患者さんにも快適に過ごしていただけるようになりました。それと、全面バリアフリーに改良したので、トイレも広々としてスムーズに使用していただけています。

来院される患者さんの年齢層、症状について教えてください。

ここは古くからの住宅地ですので、近隣の方が中心ですね。駐車場もクリニック前のほかに隣の調剤薬局の駐車場も使用できるので、通院の方も安心して通っていただけます。父の代から引き続き来てくださる方が多く、そのお子さんやお孫さんなど3世代にわたって来てくださる方もいらっしゃいます。最近は新しい住宅も建っているので、若いご家族もいらっしゃいますね。一番多い症状は糖尿病や高血圧などの生活習慣病なので、高齢者の方は多いですよ。

高齢の患者さんに医学的な説明をする際は、どんな配慮をしていますか?

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できるだけわかりやすい説明を心がけています。ただ、診察中にたくさん説明を受けても、帰宅して家族から「どうだった?」と聞かれるとうまく説明できないかと思います。これまでと薬が変わったとか次に検査の予定があるというときには、紙に説明を書いて渡すようにしています。一人ひとりの患者さんにできるだけ時間をかけたいですが、待ち時間も減らしたい。この矛盾を解消するためには、診察のスキルも上げていかなければいけません。雑談の中から大事なことを発見できることもありますからね。限られた時間の中で患者さんと会話し、診断に必要な情報を引き出しています。

医師になって最初に学んだのは、誠意ある診療姿勢

患者さんとの接し方で気を付けていることは何ですか?

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開業医は話しやすくないと何も始まらないと思います。最近は電子カルテが導入され、「パソコンのモニターばかり見ていて何も詳しい話をしてもらえなかった」という話もよく耳にします。当院ではそんなことのないようにしたいですね。日頃は、患者さんの話を聞く姿勢を大事にし、相談相手のつもりで診療にあたっています。なので、患者さんの要望があれば、内科の範囲を超えて腰痛や皮膚の疾患なども相談を受けることがあります。患者さんにとって、あちこちの診療科を受診するのは大変なので、一ヵ所で対応して差し上げれば、移動の負担や手間も軽く済みます。湿布を出すだけでいいのか、専門医に診てもらったほうがいいのかなどの初期判断が大切ですね。そのために医師会の勉強会などに参加して専門外の勉強も欠かせません。

話しやすいドクターをめざしていらっしゃるんですね。他に患者さんからはどんな相談を受けますか?

大病院と連携して診ている患者さんも多いので、「今度手術があるから検査の結果をもらったのだけど、よくわからないからもう一回教えて」と、検査結果を持って相談に来られる患者さんもいらっしゃいます。日頃、長く診ているのは私なので、私が一言後押しすることで治療に前向きになられることもあります。私も無責任に発言はできないので、設備としては開業医なので大病院と同じにはできませんが、病院と同じレベルの適切な助言ができるように努力しています。

印象に残っている患者さんとのエピソードはありますか?

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医師となって初めて担当した患者さんですね。心不全で入院された高齢の女性なんですが、研修医が担当で不安だったと思います。何しろ、採血も下手だし質問にもすぐに答えられないような新米医師なんですから(笑)。そんな技術面を補うためにも自分なりに患者さんに尽くしたいと思い、できるだけ病室に会いに行って体調の変化をみたり文献を調べたりしながら治療方針を立て、指導医と相談をしながら治療をしました。そんな誠意が伝わったのか、元気に退院されてからも、私が一人暮らしなのを知って食料を送ってくれたりして、感謝の気持ちを伝えていただきました。患者さんのために努力をすればそれは患者さんに伝わりますし、患者さんから「先生のおかげで元気になったよ」と言われるのは、医師として一番の喜びです。診療に対する誠意ある姿勢が大切だということを、この患者さんから学びました。

医師としてのレベルアップは常にしていきたい

先生は消化器内科がご専門と伺いました。院長に就任するまでの経歴を教えてください。

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院長を引き継ぐまでは、大阪の大学病院で臨床と研究をしていました。消化器内科の胆膵グループに入り、慢性膵炎の研究をした後、消化器内科で胃カメラや大腸カメラ検査、早期がんの腫瘍の内視鏡的切除や胆管、膵管処置の経験を積みました。消化器内科に入局したときから継続して胃カメラを使用しているので、検査には自信があります。病気が見つかれば、定期的に継続して検査をする必要があるので、胃カメラの最初の印象は大切ですね。当院でも先進の経鼻内視鏡を導入し、苦痛の軽減に努めていますが、鼻腔が狭い方や鼻の曲がった方などは口からのカメラをやっています。今年から一宮市では、胃がん検診で、胃カメラかバリウムを選択できるようになったので、ぜひ積極的に検診を受けてほしいと思います。

読者へのメッセージがあれば、お願いします。

近年は、生活習慣病が若年層にも移行しています。糖尿病や心筋梗塞なども30代に増えつつあるので、健康診断などで異常が見つかった場合には、検査を受けて早めに治療してほしいですね。生活習慣を改善するだけでよくなるケースもあるので、無症状であっても健康診断は受けてほしいと思います。健康診断で異常が見つかっても「疲れているだけだろう」と自己判断して放置する方もいらっしゃいますが、検査をして問題なければ安心もできるので、ぜひ相談に来てください。

一宮市医師会の理事もされているとのことですが、医療全体も含めた今後の展望を教えてください。

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一宮市では、大病院と開業医の間でのカルテの連携はしていないのですが、今後近い将来、患者さんを共有していく形になると思います。共同で診療していく上で、大病院のカルテを開業医も閲覧できるようになったとき、開業医であっても大病院の検査とか診療の内容をしっかりと理解していかなくてはいけません。開業医はいつもの薬を出すという診療がメインではありますが、そこに留まるのではなく、知識をアップデートしていきながら医師としてのレベルアップを常にしていきたいと思っています。

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