山内 悠司 院長の独自取材記事
ゆうファミリアクリニック
(名古屋市天白区/植田駅)
最終更新日:2025/02/14

植田駅3番出口より徒歩3分。利便性の良い場所に位置する「ゆうファミリアクリニック」。院長を務める山内悠司先生は、10年ほど消化器外科の医師として治療を行ってきたが、生まれ育った地元での医療貢献をめざし、前身である「山内外科」を継承、2021年にリニューアルした。リニューアル後はCTやエコー検査などの新たな機器も取り入れつつ、以前から取り組んでいた訪問診療にも力を入れている。「祖父と父が守ってきた伝統を大切にしながらも、日々進化する医療レベルに即した確かな医療を提供したい」と話す山内院長に、継承の経緯や診療への思いについて詳しく聞いた。
(取材日2024年6月28日)
旧医院の志を継ぎ、先進的な医療を安心安全に
継承・リニューアルの経緯やきっかけを教えてください。

私はもともと愛知県名古屋市や岐阜県高山市の大規模病院で消化器外科医として働いていました。医師になって約11年が経過した頃、当クリニックの前身である山内外科を営む父が体調を崩し、院長職を引き継ぐことになったんです。外科の医師としてのキャリアを築いていく中での急なキャリアの変更に、最初は戸惑いも感じました。ですが、これを良いチャンスと捉え、これまでの専門知識を生かしつつ、地域に密着した医療をめざすことに前向きに取り組むことを決意しました。私は当院の3代目院長ですので、先代の祖父と父が守り続けたこの場所と患者さんを大切にしながらも、令和の時代に即した先進的な医療を安心安全に配慮して提供したいと考えています。
「令和の時代に即した医療」とはどんなものでしょうか?
最近では、医学研究の発展により標準的な治療を示したガイドラインが作られ、日本全国で医療の質が向上しています。つまり、医師の個人的な経験だけに頼る治療の時代は終わりを告げ、全国どこでも一定の水準以上の医療を提供することが求められる時代になったのです。さらに、CTや超音波検査装置といった医療機器も日々進化し、取り入れることが不可欠だと感じています。当クリニックは地域密着型のいわゆる「町のお医者さん」ですが、新鋭のCTや超音波検査装置も備え、質の高い診療を行っています。
CTや超音波検査装置は、日々の診療の中でも使われるのですか?

毎日のように活用していますね。CTは幅広い症状に役立つんです。例えば、おなかが痛くてクリニックを訪れた人の場合、痛みの原因を特定する必要がありますよね。おなかの中には肝臓や腎臓、膵臓、胃など、たくさんの臓器があって、そのいずれかが痛みのもとになっているんです。CTがないと、体の外からの観察だけで痛みの原因を探ることになります。これが経験に基づく医療です。しかし現代の医療では、おなかの中をCTでしっかりチェックして、原因を見つけ出すことがとても重要です。原因がわからなければ、適切な治療はできません。頭痛の場合も、頭の中で出血が起きているかどうかはCTでないとわかりません。骨折や外傷に関しても同じで、小さな骨折もCTなら見落とすことなく発見につなげられるんですよ。
患者をより近く、暮らしの中から支える訪問診療
訪問診療に力を入れていると伺いました。

そうですね、リニューアル前から患者さんのご自宅を訪ねて診察する訪問診療に注力していました。高齢者の人口は増え続けている一方で、自宅での自立した生活が困難になった高齢者に対して、対応ができる病院の数が不足している現状があります。これからは、病院外でのホスピスケアや看取りのニーズも高まるでしょうし、さらに施設でのケアが必要な方が増々増えていくと予想されます。つまり外来診療を受けることが困難な患者さんが増えると考えられるのです。そんな患者さんをサポートするために、当クリニックは訪問診療に取り組んでいます。患者さんの暮らしの中で、在宅での迅速な医療サポートを提供することにより、病院への入院数を減らし、自宅での健康な暮らしを支えることで、地域の期間病院の負担軽減にもつながると考えています。
訪問診療の際、心がけていることはありますか?
患者さんの生活圏内にお邪魔することから、親しみやすい雰囲気で接することも心がけています。また、ご自宅でもクリニックに受診した時と同等の医療を提供したいと思っています。例えば訪問診療でも、持ち運び可能な超音波検査やご自宅での注射や採血などを取り入れています。外来診療ではレントゲン検査、CT検査、超音波検査や血液検査など、さまざまな検査が可能です。一方で従来の訪問診療ではこれらを行うことが難しいのが実情で、聴診器だけを持って患者さんのもとを訪れるのが一般的でした。当院は持ち運び可能な超音波検査装置などの医療機器をそろえ、できる限り外来診療と同じレベルの医療を患者さんおご自宅で提供することで、入院ができない患者さんや、病院への受診が難しい患者さんのニーズに応えることができる体制を整えています。
自宅でも適切な医療を受けられるのですね。

外来診療では、患者さんがクリニックまで足を運んでくださいますが、訪問診療では私たちが直接患者さんのご自宅を訪れます。つまり、訪問診療では、私たち医療者が患者さんの日常生活を間近で見ることができます。それはさまざまなメリットを生み出します。例えば糖尿病の治療において、外来では食事指導をするだけで終わってしまいますが、訪問診療では患者さんが実際に食事指導を守っているか実生活を見ながらのアドバイスが可能です。
今後も地域を支え続けるクリニックでありたい
患者層はいかがでしょうか?

以前の山内外科時代から地域に密着した医療提供を心がけてきました。そのかいあってか、老若男女、幅広い年齢層の方にご来院いただいています。特にリハビリテーションを必要とする高齢の方に多くご利用いただいていますね。リニューアル後から生活習慣病の治療にも注力し、美容医療も取り入れたことで、20~40代の患者さんが増えています。また、近隣に学校があることから、お子さんもお見えになりますね。本当にさまざまな年代の方にお越しいただいています。
リニューアルの際にクリニック名を変更されていますが、由来を教えてください。
前身の山内外科は、医療法人悠山会とともに二人三脚で歩んできました。医療法人悠山会は高齢者向けの医療や、グループホーム、その他の施設運営を手がけ「ファミリア+地名」という名前で事業を展開しており、これらの施設と連携したイメージが患者さんにお伝えできればという思いを込めて「ファミリア」という文字を使いました。個人的にも「ファミリア」という言葉がたいへん気に入っているんです。この言葉には「親しみやすい」という意味の他に「熟練した」という意味も含まれています。そのため「ファミリア」という名前には、親しみを感じていただきながらも、プロフェッショナルとして熟練した高いレベルの医療を提供したいという私たちの思いもありますね。そこに、私の名前である「ゆうじ」の「ゆう」を加えたのです。
内装やデザインに関してこだわった点はありますか?

待合室には大型のテレビが設置されていて、そこでは健康に関する有益な情報を提供しています。皆さんがお待ちの時間にも、健康について考えるきっかけを提供できればと願っています。また、患者さんができるだけ快適かつ、少ない移動で済むような導線を整えました。治療の際に生じるにおいや音が他の患者さんに不安を与えないように、十分配慮した設計になっています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
1964年4月に、天白区で開院して以来、祖父と父が守り続けてきたこの土地と患者さんを引き継がせていただき大規模病院で外科医として培った経験と知識をもとに、さらに質の高い医療サービスをお届けできるよう日々尽力しています。医者のみならず、ホスピタリティーあふれる病院の全スタッフと一丸となって皆さまのご来院を心よりお待ちしております。いつでもお気軽にご相談いただけたらと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはレーザーフェイシャル/2600円(2mm以下)~