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久野 篤 先生の独自取材記事

久野医院

(名古屋市守山区/小幡駅)

最終更新日:2019/08/28

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名鉄瀬戸線・小幡駅から徒歩約6分、住宅街に溶け込む落ち着いた佇まいの「久野医院」が見えてくる。主に眼科を担当する吉村貴子院長と、内科・消化器科・小児科を担当する久野篤先生。内視鏡検査を得意とするこのクリニックでは、経鼻・経口の2つの胃内視鏡検査が可能なほか、大腸ポリープの日帰り内視鏡切除手術も行っている。また、眼科には目の網膜の断層が見られるOCTという先進の検査機器を導入し、緑内障の早期発見、糖尿病網膜症をはじめ黄斑疾患についても精密な検査が期待できるという。春は桜、秋は紅葉が見える診察室は季節感が感じられ、リラックスしてくつろげるのもうれしい。今回は消化器の専門医である久野先生に、クリニックの歴史や診療で心がけていること、内視鏡検査などについて話しを聞いた。
(取材日2016年6月13日)

開業医だった両親の姿を見て医師を志す

クリニックの開業のきっかけを教えてください。

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開業は1971年、私の母がこのクリニックを開業しました。私の両親は2人とも内科の医師で、父は北区の大曽根で早くから開業していたのですが、母は母で、この守山で新規に自分の病院を開いたのです。両親が別々に開業するというのは珍しいケースかもしれませんね。母が他界してから姉が後を引き継いで院長になりました。私は2008年からこのクリニックに入り、それを機に消化器科も併設する形になったのです。当クリニックには内科だけでなく眼科もあるので、糖尿病など両方の科への受診が必要な場合でも一度の受診で済み、患者さんの負担も少なくて楽だと思いますよ。

医師であるご両親の姿を見て育ったことが、ご自身も医師を志す動機になったのでしょうか?

やはり、開業医だった両親の影響が大きかったと思います。病院と住まいが同じ建物でしたので、小さい頃から医師として診療する親の姿を間近に見て育ちました。また、二人ともたいへん患者さんに親切で皆から慕われていたので、子ども心にとても誇らしく感じていたのを覚えています。子どもから見ても、こんなやさしい目を見たことがないというくらい、患者さんにはいつもやさしく親切に接していました。私は両親から「医者になれ」と言われたことは1度もないのですが、尊敬できる姿をずっと見せてくれたことが、自然に医師を志すきっかけになったと思います。進路を決める高校2年の頃には、自分も身近な人が病気になったり健康に不安を覚えたときには役に立てる存在になりたい、そう思うようになり、医学部をめざしました。

消化器科を専門に選んだ理由はなぜでしょうか?

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もともと最終的には開業しようと考えており、幅広く診るということで内科をやることは決めていました。中でも消化器科を専門に選んだ理由は、内視鏡、X線透視、超音波などの検査技術を駆使して、自分で病気を診断、治療していくところに医師としての醍醐味を感じたからです。また、研修医の時代に最初に指導してくださった先生が消化器内科で、とても尊敬できる臨床医だったことも決め手になりました。消化器内科では胃腸からの出血や胆石による黄疸、胆のう炎などの緊急処置も多く、それを実際に手を動かして内視鏡で治療したりします。その、どこか外科的な側面も性に合っていたような気がします。

患者の希望と検査目的に応じ、内視鏡検査を選択

内視鏡の種類と、それぞれのメリット・デメリットを教えてください。

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胃内視鏡には、経鼻内視鏡と経口内視鏡の2つがあります。胃カメラが苦手な人の多くは、カメラを入れるときや検査中に「咽頭反射」といって喉の奥に物が触れると「オエッ」となる反応が出やすいことが原因です。鼻から入れるカメラは太さ5.4ミリで、口から入れるカメラの7.9ミリに比べて細く、挿入ルートの違いからも咽頭反射が起こりにくいため検査が楽に受けられます。ただ、鼻の中がもともと狭かったり、鼻炎や手術の影響で挿入しにくい人では鼻痛や鼻出血を起こしたり、稀にカメラを挿入できない場合もあり、すべての人に経鼻内視鏡が適している訳ではありません。メディアで経鼻内視鏡がよく取り上げられるせいか、最近は若い方を中心に経鼻内視鏡での検査を希望する方が増えているようです。

内視鏡検査の際、特に注意していることは何ですか?

最近では経鼻内視鏡も性能が向上し、病気を見つける精度という意味では経口内視鏡と変わりないと報告されています。ただ、内視鏡検査をする側から言わせていただくと、やはり経口内視鏡の方が見えやすいですね。また、経鼻内視鏡だと、異常を見つけた時に組織検査を行いにくい部位があります。より精密な検査が必要な場合、鼻より口からの検査になるというのは今も変わりません。ですから、若い人や過去に経口内視鏡で苦しかった経験のある人には経鼻内視鏡を、症状が強くて病気である確率が高そうな人や既にバリウム検査で異常を指摘されていて精密検査の必要な人には経口内視鏡での検査をおすすめしています。

大腸ポリープ切除を外来で行っているそうですね。

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大腸ポリープ切除は、一般には1泊か2泊の入院で行われる場合が多いです。しかし、私は開業前に名古屋逓信病院で3年間、外来(日帰り)でポリープを切除していました。そこでは、出血など特に心配がある場合は入院してもらいますが、それ以外は基本的に外来で手術するというスタンスでやっていたんです。それに慣れていますので、現在も大腸ポリープの切除は特に大きなものを除いては基本的に外来でやっています。入院した場合検査で1回、手術でもう1回と、2回も内視鏡を入れることになりますが、外来なら検査して異常があればその場で切除できるので1回で済みます。患者さんにとっても、身体的負担、費用、時間の面でメリットが大きいと思いますよ。

内視鏡検査で「がんの早期発見」に努める

先生が診療する上で心がけていることは何でしょうか?

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まず患者さんの話をよく聞いて、医師としてだけでなく、人としても信頼されるように接することです。例えば慢性疾患で定期的に受診する患者さんのときは、病気以外の話にも耳を傾け、その人の実際の生活ぶりを想像しながら診察するようにしています。そうすると、患者さんの方から今興味を持っている健康法や旅行の話などもしてくれるようになり、お互いを身近に感じられるようになるんです。医師になりたての頃、母から「目の前の患者さんを自分の身内だと思って診療すれば間違いないよ」と教えられました。常にそういう気持ちを忘れないように心がけています。

今後の展望についてお伺いします。

2016年の10月から名古屋市の胃がん検診にも内視鏡が導入されることになりました。50歳以上の方は2年に1回、自己負担500円で内視鏡検査を受けることが可能になります。そうなると、今までバリウムで胃がん検診を受けていた人も、内視鏡に切り替えてくるケースが増えるのではないかと思います。そういう方にも、なるべく苦痛が少なくて精度がいい内視鏡検査を提供していけたらいいですね。なぜなら、早期の胃がんや食道がんを見つけるのは内視鏡の方が有効だからです。また開業医として地域の皆さんのお役に立つには、自分の専門分野以外のところをどれだけ診れるかが問われるのではないでしょうか。引き出しを多く持ち、何かあったときには気軽に相談できる身近な存在でありたいと思っています。

ドクターズファイルの読者にメッセージをお願いします。早期にがんを発見するには?

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2014年のデータでは、女性のがん死亡の1位は大腸がん、2位は肺がん、3位は胃がんです。ご家族にがんになった人がいる方や、たばこやアルコールなど、がんの危険因子となる嗜好がある方は特に注意してください。気をつけたい症状としては、大腸がんでは血便や便秘、肺がんでは長引く咳や血痰、胃がんでは胃痛や食べ物のつかえ感などが挙げられます。早期発見のためにも、定期的に各種のがん検診を積極的に受けることが大切ですね。胃がんと大腸がんの場合、内視鏡検査で早期発見できれば、身体への負担の少ない内視鏡による治療で治せる可能性も大きくなります。健康の心配がある方、ぜひ一度来院してみてください。しっかりとお話を聞かせていただきます。

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