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太田 多美 院長の独自取材記事

太田皮フ科クリニック

(名古屋市南区/桜本町駅)

最終更新日:2021/11/18

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桜本町駅から徒歩5分。新郊通三丁目の交差点にほど近い「太田皮フ科クリニック」を訪ねた。太田多美院長は、三重大学生物資源学部を卒業後、いったんは生物の検査会社へ入社するが、将来を考え直し、医学部を受験して医師になったというユニークな経歴の持ち主。東海大学医学部専門診療学系皮膚科学科で助教、アレルギー性疾患の外来も担当し、生まれ育った名古屋に帰ってきた。明るく気さくな雰囲気の太田院長に、クリニックの特色や治療の方針、皮膚科受診のメリットについて、またクリニックの今後の展望についても詳しく聞いた。

(取材日2021年10月27日)

一般企業勤務から、父の背中を追って医師に転身

先生はユニークなご経歴をお持ちと伺いました。

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三重大学生物資源学部を卒業後、生物の検査会社に入社したのですが、検査と分析に没頭して一日中誰とも話をしない、という環境に疑問を持つようになったんです。もともと人とコミニュケーションすることが好きでしたし、医師である父の影響も大きかったと思います。高校生の頃、父の仕事ぶりをそばで見て医療の世界の面白さに惹かれていました。それで会社を辞めて医学部を受験し直し、東海大学医学部へ入学したのです。大学卒業後は東海大学大学院へ進み、同大学の皮膚科学科で助教を務めた後、さらに研鑽を積むために関東の複数の皮膚科のクリニックに勤務しました。15年ほど関東で診療経験を積み、当院を開院するために生まれ育った名古屋に戻ってきたのです。

クリニックがあるこの地域の特徴、印象は?

名古屋市南区は市内で最も高齢化が進んでいると言われますが、当院へは乳幼児から高齢者まで、幅広い年齢の方が通ってくださっています。長く暮らしている方も多く、個人商店も結構あって人情味の感じられる温かい雰囲気の場所ですね。学生時代の友人が来院してくれたり、父の代に通ってくれた患者さんが顔を出してくれたり、本当に地域の方の優しさに囲まれています。待合に飾っている写真は、父の代から通ってくださっている患者さんが撮影したもので、季節ごとにすてきな写真を撮ってくださるんです。御年90を超える人生の大先輩の作品が、待合スペースを明るい雰囲気にしてくれていますね。

クリニックの特徴を教えてください。

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患者さんにとって居心地の良いクリニックにしたいと思い、キッズルームを設置しています。診察を待つ間、お子さんには元気にキッズルームで遊んでもらい、ほかの患者さんは待合室でゆっくり過ごしていただいています。あと、診療面ではさまざまな治療機器を活用していますが、自分が納得したものを使いたかったので、機能はもとより患者さんへの負担の少ないものを吟味して選んでいます。例えば光線治療器は、ピンポイントに照射できるものを使えば作用が出やすいかもしれませんが、長時間、服を脱いだままで治療を受けていただかないといけない場合も多く、患者さんは疲れてしまいます。ですので、当院ではあえて広範囲に使える光治療器を導入しています。このように、院内環境でも診療面においても、患者さんが通いやすく過ごしやすいクリニックをめざしています。

子どもの皮膚疾患に注力

最近増えている症状や疾患はありますか?

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一年中、冷暖房環境下で生活しているために、ドライスキンの方が増えたという印象です。「何を塗っても乾燥する」と訴える患者さんが多いですね。ドライスキンは、油分を与えるだけでは効果がありません。適度な水分を与えて加湿し、しっかりと汗をかくことも大事です。肌が荒れて、湿疹ができると、そこからアレルギーの原因物質が入っていきますので、小さいお子さんをお持ちのお母さん方には気をつけて見てあげてください。赤ちゃんは生後3〜6ヵ月ぐらいから皮脂の分泌量が急速に減っていき、乾燥しやすくなります。また、手でかいたり衣類などでこすれたりすると湿疹ができやすくなるということも、今後小さいお子さんを持つお母さんたちに啓発していきたいと思っています。

子どもの皮膚疾患にはどのようなものがありますか?

水イボや尋常性疣贅(ウイルス性イボ)のほか、虫刺されで患部をかいた結果、そこから細菌に感染してとびひになるケースが多いですね。子どもの皮膚トラブルを見ると、すぐにアレルギーではないかと疑う親御さんも多いのですが、大半は汗や乾燥が原因の湿疹です。トラブルの原因が何なのか、どんな疾患なのかを把握した上で、その疾患に合った治療を行うことで、症状が悪化するのを抑え比較的早い完治をめざしていきます。また、昨今さまざまな種類の塗り薬が市販されていますが、薬の選択を間違ってしまったら、当然作用も十分に発揮されません。ですので、まずは皮膚科を受診し、症状・程度に合った薬を処方してもらうのが良いと思います。3歳までは特に皮膚が薄く、トラブルを起こしやすいので、気になったらすぐ受診してくださいね。

受診や治療を嫌がるお子さんも多いのでは?

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注射の嫌な思い出があるのか、白衣そのものが怖いと思っているお子さんはとても多いですね。診察室に入れない子もいるので、そうした子を待合スペースまで迎えに行くこともあります。でも、どうしても治療を嫌がる子に対しては無理強いするようなことはせず、今日できる最低限の治療だけを行うなど、状況に応じて柔軟に対処するようにしています。一方で親御さんの悩みや負担も軽減できるよう心を配ることも忘れません。例えば、塗り薬が硬くて塗りにくいという方には、形状の違う塗りやすい薬に変えることもあります。それによって薬の強さが弱まることもありますが、日々続けられるほうが大切ですからね。お子さんや親御さんの気持ちに寄り添って、しっかりと完治まで導いていけるよう工夫しています。

新しい治療法も含め、さまざまな選択肢を提案したい

先生が患者さんに対して心がけていらっしゃることを教えてください。

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わかりやすい説明を心がけています。例えば塗り薬を処方する際は、塗り方によって成果に差が出ますから、塗り方の説明はとても重要で、特に初診の方には丁寧にお伝えするようにしています。特に保湿剤はしっかりと塗れていないケースが多く見られます。分量で説明してもわかりにくいと思うので、「塗ったところにティッシュペーパーを1枚乗せて、逆さにしても落ちない程度に塗ってください」とお伝えしています。あと、患部に触れることも大切だと感じています。目で見た状態だけでなく、触った感触でわかることが多いので、触って確かめることは怠りません。この症状は進行しているのか、これから悪化するのか、治りかけなのか、微妙な差異を把握して治療を進めていきます。

皮膚疾患の症状を見極めるには、触診が重要なんですね。

皮膚科の疾患は、血液検査をしたり、何かの数値で判断したりすることが少なく、「見た目」「触った感じ」が診断の基準になります。患者さんが患部を引っかけば見た感じも変わりますから、経験の蓄積も重要です。自分の皮膚に何らかの異常や違和感があると感じたら、まずは触ってみると良いかもしれません。ざらざらしていたり、いつもと感触が違っていたりするときは、すぐに皮膚科を受診いただければと思います。皮膚疾患は薬の治療が大半ですが、場合によっては外科的な処置を行うこともあります。長年気になっていたできものが解決につなげられるケースもありますので、もっと気楽に皮膚科を利用してほしいですね。

最後に、読者へのメッセージとクリニックの今後の展望を教えてください。

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常に新しい情報をアップデートして患者さんにお届けし、治療の幅を広げる努力をしたいと思っています。治療機器や薬は日々進化していて、例えば、アトピー性皮膚炎は注射による治療も可能になっているんですよ。まだまだ高額で2週間に1回は接種の必要があるので、すべての人にお勧めする治療ではありませんが、強い症状に悩まされている人には大きな助けになると思います。これからも患者さんの利益につながるような新しい治療法についてしっかりとアンテナを張り、たくさんの選択肢から適切な医療を提供できるよう精進していきたいと考えています。

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