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澁谷 きよみ 院長の独自取材記事

渋谷医院

(名古屋市瑞穂区/総合リハビリセンター駅)

最終更新日:2022/09/12

澁谷きよみ院長 渋谷医院 main

名古屋市営地下鉄名城線・総合リハビリセンター駅より10分ほど歩くと現れる、立派な日本家屋。その建物こそが心療内科のクリニック「渋谷医院」が診療を行う場である。院長の澁谷きよみ先生は、夫が院長を務めた産婦人科の閉院後、父の所有であった住宅を利用し、2020年10月に移転という形で同院を開業。同時に、かねてからニーズの高まりを感じていた心療内科への方向転換を決意した。澁谷院長は「一度興味を持ったら探求したくなるタイプ」だと語るとおり、産婦人科・心療内科だけでなく、麻酔科や漢方治療など、幅広い知見の持ち主。あらゆる角度からの複合的な視点と、思わず何でも話したくなる朗らかな雰囲気で患者にそっと寄り添う澁谷院長に、クリニックの特徴や、診療で大切にしていることについて話を聞いた。

(取材日2022年7月9日)

産婦人科を経て、心療内科に重点を置いたクリニックへ

移転前は産婦人科がメインのクリニックだったそうですね。

澁谷きよみ院長 渋谷医院1

夫の母が産婦人科を営んでおり、そこを夫とともに受け継ぎました。当時から心療内科的な範囲も扱っていましたが、もっとメンタルサポートに力を入れたほうがいいのではと考えることも多くなって。そのタイミングで、私がかつて通っていた大学に心療内科の教室ができたんです。すぐさま入り直し、心療内科や漢方治療について勉強しました。夫から、産婦人科のクリニックをたたむと相談を受けたのはその後です。その時は悩みましたが、これを転機と考えてもいいのかな、と思って。当時診ていた患者さんを見守りたいという想いもあったので、これまでの経験を生かしてみようと、心療内科として移転することを決意しました。

現在は、どんな患者さんが来られますか。

幅広いですね。もともと産婦人科に加えて心療内科もやっていた背景もあり、最初は女性の患者さんが多く来られると思っていたのですが、こちらで心療内科・精神科をメインにし始めてから、男性も多く来てくださるようになりました。あと、当院は予約がいらない日もあるので「前を通っていてたまたま看板を見つけた」と言って、ふらっと来られることもありますね。

予約がなくても診察が受けられる日もあるのですね。

澁谷きよみ院長 渋谷医院2

ええ。完全予約制のみにしていないところは、私のこだわりの一つです。予約制だとどうしても、来院が1週間後、1ヵ月後、半年後と先送りになってしまうことがあります。今、すでに困っている状態なのに手を差し伸べられないのは心苦しいですし、日がたつと様子も変わってしまいますよね。「今困っていて助けてほしい」という方の状況を少しでも改善したいという想いで、予約優先の日と予約なしでも来院できる日を分けて設けています。

患者さんの主訴はどのようなものが多いでしょうか。

女性の場合は、頭痛や月経前症候群(PMS)、更年期症状など身体的なつらさを抱えて来られる方が多いですね。ほとんどがストレス性によるものである印象です。もとを辿ればホルモンバランスの乱れや更年期障害が起因している場合もあるので、その時は産婦人科の経験を生かして診療します。ストレスの場合は薬を使わず、対話など精神療法からのアプローチもできますし、漢方薬を処方することもできます。どんな原因であれ、ちょっとした不調でも放置すると悪化する可能性もあるので、早めに診察を受けてほしいですね。リワークや復職をめざす方が来られることも多いです。職場に戻っても、再び休職を余儀なくされることがないよう、プログラムを組むこともあります。

通り一遍の診療ではなく、一人ひとりの背景に寄り添う

心療内科以外での経験が、今の強みになっているのでしょうか。

澁谷きよみ院長 渋谷医院3

そうですね。複合的に診られる点は大きいと思っています。私は最初、麻酔科からスタートし、その後産婦人科、心療内科や漢方治療と学んできました。順番に積み重ねたものを総合的に生かせる場として、最終的に心療内科にたどりついたと思っています。心療内科は、内科的または産婦人科的な不調ではないかを見極める必要があり、一通り調べて何もないとなってからが出番ですから。当院全体としての強みは、まず経験豊かなスタッフ陣です。公認心理師、産業カウンセラーも常時在籍しています。看護師は移転前から長い付き合いの人もいて、連携が取りやすくて助かっているんです。あとは何と言っても、この建物。この古き良き雰囲気も当院ならではの魅力だと思っています。

建物が旅館のような雰囲気で、とてもすてきですよね。

患者さんからも「リラックスできる」と言っていただけることが多いです。もとは父が建てた家なので、天井や庭など細かいところにも、日本家屋好きの父のこだわりがたくさん詰まっています。心療内科は少し敷居が高いと感じる方が多いのですが、こうした隠れ家のような雰囲気で、人目にもつきにくいところが、かえって落ち着くと言っていただけます。実家に来た、おばあちゃん家に来た、というような感じでしょうか。中庭もあるので換気もスムーズにできますし、四季の移り変わりも感じていただけると思います。

診察時に心がけていることは何でしょうか。

澁谷きよみ院長 渋谷医院4

通り一遍の診療とならないよう、よく話を聞き、患者さんの背景を知ることです。ストレスによる病は、それぞれ症状が異なります。たとえ同じような症状だとしても、それからどうなっていくか、どう治療をすればいいかは同じではありません。背景、生育歴、家族編成、どんな人と暮らしているのかを知るため、よく耳を傾けます。とはいえ無理に聞き出すことはしません。また、私だけではなく、他のスタッフに話していただいても構わないようにしています。実際に、スタッフのほうが話しやすいという方もいます。「院内で話したことはすべて私の耳に入りますが、いいですか」と伝えた上で、クリニック全体で連携してサポートします。信頼関係を築き「話してみよう」と思われるようになれば少しずつ状況が変わっていくので、背景を知るために丁寧に話を聞く姿勢は大切にしています。

心につらさを抱える人を幅広く受け入れたい

診療では検査を大切にされているそうですね。

澁谷きよみ院長 渋谷医院5

はい。検査がすべてではありませんが、必要な人には必ず検査をします。特に大人、子どもに関わらず、発達障害の診断には検査が不可欠。子どもの場合は親に子どものことを聞く検査というものもあって、そうしたものも含めてちゃんと検査をします。何もなければカウンセリングで他の原因を探っていくし、ちょっとでも数値が出たら、何が苦手で、どう補うべきかを可視化しながらカウンセリングしていく。そうした面でも、検査によって何が問題になっているかを明確にすることは重視していますね。

今後、さらに力を入れていきたいことはありますか。

復職支援については、オンラインを活用してより注力していきたいです。復職まではもちろん、復職後も再びぶり返すことがないように。復帰・休職を繰り返すと、さらに自分を追い込むことにつながりかねないので、主治医としてやれることは何かを常に考えています。今は新型コロナウイルス感染症の影響もあってか、職場の人員を減らされて仕事がきつい、なんて話も聞きます。それをストレスに感じている人も多いでしょう。ストレスをゼロにすることは難しいですが、その人なりのストレス解消法や付き合い方を鍛えることはできます。「こうしてみたら?」というカウンセリングやコーチングを通じ、復職を支援する体制をより充実させていきたいですね。

最後に読者へメッセージをお願いします。

澁谷きよみ院長 渋谷医院6

一番伝えたいのは「自分の調子が良くない、おかしいなと思ったら来ていい」ということです。「些細なことで行っちゃダメ」なんてことはありません。当院は最初に採血を行うので、もし別の病気なら他の病院を紹介できます。病気でなければ「良かったね」で終わりますし、すぐに薬に頼ることもしません。特に多いのは身体的・精神的なエネルギー不足ですが、漢方で改善をめざすことも可能です。会社を休みたいなら、その原因を一緒に探すこともできる。エネルギーを補充すれば行けるかもしれないし、ダメな時はまた一緒に考えればいい。話を聞いてほしいけれど、なかなか一歩踏み出せないという方は多いと思いますが、もっと力になりたいです。患者さんに喜んでもらうことは私の喜びでもあるので、気軽に相談に来てほしいですね。

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