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三輪田 博介 院長、三輪田 俊介 先生の独自取材記事

Family Clinic みわた小児科

(名古屋市西区/浅間町駅)

最終更新日:2020/07/29

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名古屋城から西、下町情緒が漂う住宅街にある「Family Clinic みわた小児科」は、半世紀以上にわたり地域の健康を支える歴史ある小児科クリニックだ。2020年の改築で装いも新たとなった同院で診療を行うのは、2代目の三輪田博介(みわた・ひろゆき)院長と、長男の三輪田俊介先生。三輪田院長は救急医療や小児科全般の研鑽を積み、ウイルス感染症の研究で医学博士号を取得した経験豊富な医師で、気さくな人柄が印象的だ。俊介先生は名古屋大学大学院にて白血病の研究に従事しながら、2016年より同院の診療に加わり、小児科医師としてのキャリアを着実に積み上げている。親子二人三脚で励む二人に、小児医療への思いを語ってもらった。(取材日2020年6月18日)

新しい知見を取り入れ、温かな医療で家族を支える

院長は2005年にお父さまの後を継がれたそうですね。

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【三輪田院長】僕が小児科医師になったのは、亡くなった父のような医師になりたいと思ったからです。ここは父が1964年に開業した小児科の医院で、幼い頃は父が子どもたちと仲良くする姿をよく目にしていました。クールな医師をめざそうと考えた時期もありましたが、無理でしたね。いつも子どもたちと戯れながら診療しています。振り返ると、僕はずっと父を目標にしてきました。今でも困った時は「親父ならどうするだろう」と考えるんです。父の患者さんが親になって子どもを連れてきてくれることもありますよ。すごく慕われていたんですね。
【俊介先生】父が祖父を目標としたように、僕も父の姿に憧れて小児科の医師になるのを決めました。現在は名古屋大学大学院で小児の白血病を研究していて、当院では木曜午前の診療を担当しています。父は小児科医師、そして町医者としての大先輩。診療を通じてたくさん学ばせてもらっています。

2020年5月にクリニックを改築されましたが、院内づくりでこだわった点を教えてください。

【俊介先生】患者さんとご家族、当院で働くスタッフ、当院に集うすべての人にとっての「居心地の良さ」を追求しました。リニューアルに伴い、スタッフの皆さんから意見をもらって、それを参考に診察室などの配置、動線を組み立てました。中でもこだわったのが1・2階に設けた待合スペースです。1階待合スペースの中央に受付カウンターを据え、クリニック入り口には、看護師専用の待機場所を用意しました。患者さんが来院されたら待機する看護師が検温と受診理由をお聞きして、受付後適切な待合スペースにご案内します。1階では感染症が疑われる患者さんとそうではない患者さんが別エリアで待機でき、予防接種や健診で来院した患者さんは2階でお待ちいただけます。また、1階中央に大型の空気清浄機を設置し、全館の除菌・加湿を行っています。「予防接種を受けに行きたいけれど、風邪がうつったらどうしよう」といった不安も軽くなったのでは、と思います。

緻密な計算のもとでつくられた空間なのですね。

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【俊介先生】私自身、先進の感染対策が敷かれた医療の現場にも身を置いていますから、そこで得た知識を今回の改装に役立てました。すべての待合スペースに壁面を背に座る仕様のベンチを備えつけたのも、患者さん同士が向かい合わないようにするため。ベンチには仕切りがついていて、お隣同士で顔を見合わせることもありません。1階待合スペースのベンチの向きは、腰かけると受付や診察室の方向に顔が向くように設計しました。受付や診察室からも、患者さんやご家族の顔を確認しやすいんですよ。
【三輪田院長】受付スタッフや看護師も「○○ちゃん、調子悪いです」と、待っている間の様子をすっと伝えてくれます。うちのスタッフは優秀ですね。僕らは診察室の中だけでなく、来院からお帰りまでの時間すべてが「診療」と考えていて、それを体現できる環境になりました。

「家族を丸ごと診る」を信条に、医療の手を差し伸べる

医院名にある「ファミリークリニック」が示すものとは何ですか?

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【三輪田院長】二つの意味を込めています。一つは、子どもが風邪をひけば親もかかる可能性があるので、お母さんやお父さんも一緒に診ますよということ。もう一つは、その家族に合った治療を考えるということ。例えば親御さんの不安が強すぎるなら、薬を出して安心させたり、逆に心配しなさすぎなら「もっと様子を見て」とアドバイスしたり。病気と闘う子どもがいて、家族も一緒に闘っている。そこに僕らがちょっとした武器を携えて加わって一緒に闘う。医院名で当院の診療の在り方を示しました。子育ての悩みもよく聞いています。特に心配なければ「そんなの“へ”とも思わん」とさらりと受け流すので、気が楽になるようですね。反対に子どもの状態に気づいていなさそうなら、診療後に一声かけることも。スタッフに「先生、よろず相談所になっていますね」と言われます。

お話を伺うと、ご家族に真剣に向き合っていらっしゃるのだとわかります。

【三輪田院長】頑張り屋の親御さんは、自分のことは後回しにして我慢してしまうんですよね。ですので、例えばお子さんの診療時にお母さんが「私も診てください」と言ってきたら、いつも以上に診療に気合を入れます。よくよく我慢された上での相談でしょうからね。それと、当院では24時間365日、いつでも患者さんからの連絡を受けています。その場ですぐの診察は難しくても、アドバイスぐらいはできるので。実は僕自身、家族の大病から患者の家族という立場を経験したことがあり、患者さんの不安、心配な気持ちが本当に身にしみました。だから僕は相談があれば「大丈夫」「任せてください」と、臆せず言います。その言葉で安堵できるでしょうから。

病児・病後児童保育室もあり、働く親御さんには心強いでしょうね。

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【三輪田院長】保育室は、名古屋市病児・病後児デイケア事業の委託を受け、2015年から取り組み始めました。実は病児保育を始めるか迷っていた時、背中を押してくれたのが俊介先生でした。病児保育をスタートしてから、皆さんから思ってもみなかった感謝をされて、その時初めて「ああ、父を超えられたかな」と思えましたね。保育士・医師・看護師のチームで病児を見守っています。

二人で力を合わせ、地域に貢献していく

小児科の診療において、何が大切とお考えですか?

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【三輪田院長】お子さんの病気のほとんどは自然と快方に向かいます。だからこそ重症を見逃さないのが重要で、100%見逃してはいけません。この子は大丈夫か、重篤な病気が隠れていないか、死の危険性はないか、細心の注意を払う。それが役目だと思っていますし、僕は危険感知のアンテナが抜群に働くんです。普段のその子やお母さんを知っているからこそ、異変に気づけるんでしょうね。
【俊介先生】父の言うように、普段の様子は僕らにとって大事な情報源です。ですので、親御さんにも「クリニックは必ずしもすごく体調が悪くなったときに受診する場所ではない」とお伝えしたいですね。ちょっと気になる様子があるとか、些細なケガでも気軽に足を運んでください。目の前のお子さんと親御さんだけでなく、おじいちゃんやおばあちゃんなど周りを取り巻く人たちにも安心してもらえる医療をめざすのも役目と考え、わかりやすい説明は常に意識しています。

点滴や採血がとてもお得意だと伺いました。

【三輪田院長】もし全日本点滴選手権というものがあれば3連覇していると思います。いや、冗談ですよ。点滴、採血、アレルギーの検査などは主に僕がやっています。赤ちゃんのぷっくりした腕でも刺し直しがないように注意して、子どもが注射を怖がらないよう心がけています。そういえば、前に学校健診に行った時、子どもたちがカーテンの向こうで当院の注射の噂をしていました。注射が嫌いな大人も予防接種で結構いらっしゃるんですが、「あれ、もう打ったんですか」と言われるのも珍しくないですよ。

今後の展望をお聞かせください。

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【三輪田院長】これまでは、何かあれば「親父だったら」と考えていましたが、最近は「俊介先生なら」と考える機会が増えました。これからどんどん経験を積んでいってもらいたいです。
【俊介先生】僕としては、2人でできるうちは父と一緒に頑張っていきたいです。父は根っからの医師ですし、まだまだ現役。それに2人なら、できる医療の幅も広がりますから。一つ一つの診療を丁寧に進めつつ、できる限り早く安心してお帰りいただけるような医療を実現していきたいですね。

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