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三輪田 博介 院長の独自取材記事

Family Clinic みわた小児科

(名古屋市西区/浅間町駅)

最終更新日:2019/08/28

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名古屋城の西、地下鉄鶴舞線浅間町駅から北へ徒歩5分の住宅地に、どこか懐かしい雰囲気の「FamilyClinic みわた小児科」はある。2代目の三輪田博介(みわた ひろゆき)院長は、チョイ悪な雰囲気で冗談を言って笑う気さくでユニークな人柄。研修医時代は救急医療にも携わり、大学ではウイルス学や感染症を深く勉強、肝生検も行ったという大ベテランだ。「子どもの症状の危険を察知するアンテナが一番大事」と話す院長。診療時間外も可能な限り電話で対応してくれ、子育て相談にも乗り、病児・病後児保育の拠点であるため毎朝8時半から外来を行う。そんな超多忙な中でも常に患者と真剣に向き合い、笑いとやさしさで包み込んでくれる院長から、慕われる理由や医療にかける想いを聞いた。
(取材日2016年6月16日)

慕われていた父を継ぎ、子どもだけでなく家族を診る

2005年にお父さまの跡を継いで2代目の院長になられたのですね。

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そもそも僕が小児科の医師になったのは、亡くなった父のような医師になりたいと思ったから。ここは父が1964年に開業した小児科医院で、幼い僕にとっては遊び場の一つでした。父が子どもたちと仲良くしている姿を見ていて、それが普通だと思っていました。大学病院に入ってからは、他の先生のようにクールな医師をめざそうかなと思ったこともありましたが、やっぱり無理で、父と同じように子どもと戯れています(笑)。振り返ると、僕はずっと父を目標にしてきています。今でも困った時などは、「親父ならどうするだろう」と考えるんです。今は、父の患者さんが親になって子どもを連れてきてくれます。「お父さんにはお世話になりました」とおっしゃるので、「親父も近くで聞いてるかな」と言うと、ウルッとしている。すごく慕われていたんだなと思いますね。

医院名に「ファミリークリニック」と付いていますね。

小児科は、半分以上親御さんを診るという面があります。一つは、子どもが風邪をひいたら親にもうつったりするので、お母さん、お父さんも一緒に診ますよということ。もう一つ、僕の治療の仕方は、例えば病気と闘う子どもがいて、その家族も一緒に闘っている、その中に僕がちょっとした武器を持って入って一緒に闘うという感じなんです。家族というのはさまざまで、微熱でものすごく心配する家もあれば、全然気にしない家もある。だから同じ病気でも、家族に合わせて対応の仕方も少し変えるんです。不安が強すぎるようであれば安心するように薬を出したり、逆に心配しなさすぎの時は「もっと様子を見て」とアドバイスしたり。治療とともに、ご家族のメンタル面のサポートも重視しています。そういう意味でのファミリークリニックですね。

家族に寄り添っていらっしゃいますね。

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患者さんとはいろいろな話をしますからね。子どもたちとは普段からよく雑談をするし、お母さんも子育てをしていく上でいろいろ悩みが出てくるから、話を聞いたりします。これは心配ないなという場合には「そんなの“へ”とも思わん」とさっと流すので、お母さんは気が楽になるようですよ。反対に、子どもの状態に気づいていないお母さんには診療後に「ちょっとお子さん、悩んでいるみたいだよ」とアドバイスすることもあります。スタッフに「先生、よろず相談所になっていますね」と言われます。大体、子どもとちゃんと向き合っている親は、過保護であろうが、ある程度放っておこうが問題ない。しつけているようで、心がほかへ向いているのは良くありません。見ていると、そういう時はわかります。

危険を察知する抜群の「アンテナ」、病児保育にも尽力

お話を伺うと、患者と真剣に向き合っていらっしゃることがわかります。

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父に「小児科をやる以上、診療時間は関係ない」と言われたので、僕は24時間365日、患者さんからの連絡は受けます。でも私も人ですから、「ごめん、今酔っぱらってて診られん」と言ってしまう時もあるけれど、アドバイスぐらいはできる。電話に出てくれるだけでいいと言う人もいます。実は僕自身、家族が大病をして患者の家族という立場を経験し、医師としてのスタンスを非常に考えさせられたことがありました。患者さんの不安、心配な気持ちが本当に身に染みた。だから「大丈夫」「まかせてください」という言葉は、普通は保証できないからあまり言わないと思うけど、僕は言いますよ。「僕がついているから大丈夫。まかしとけ」と。だって患者さんが安心するでしょう。

小児科として大事だと思われていることは?

来院するほとんどの子が治る病気ですが、その中で、重症を見逃さないことが一番大事ですね。100%見逃してはいけない。その子の命がかかっているわけで、医師の仕事はプロの仕事の中で一番厳しいと思います。この子は大丈夫か、死の危険性はないか、そこだけは細心の注意を払う。僕はそういう危険を感知するアンテナが抜群に働くんです。それもファミリークリニックである強みですね。普段のその子もお母さんも知っている。お母さんの不安な様子がどこか違う、そうすると子どもの状態もやはりいつもと違うわけです。そうやって全体の雰囲気も診るんです。受付の人や看護師も「○○ちゃん、調子悪いです」「今日、苦しそう」と待っている間の様子をすっと伝えてくれる。うちのスタッフは優秀ですよ。

病児・病後児童保育室を併設されていますね。

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名古屋市の子育て支援事業の委託を受け、2015年から医院の隣で始めました。名前は映画に出てくる子守唄から「LaLaLu(ララルー)」に。医院とはウッドデッキでつながっているので、気になる子は昼間も見に行きます。市から義務づけられてはいませんが、預かるお子さんがどういう状態か把握して責任を持って対応したいからです。病児保育をやって、皆さんから思ってもみなかった感謝をされて、その時初めて、ああ、父を超えられたかなと思えましたね。

「地域の患者のために」、将来は長男が思いを継続

点滴や採血がとてもお上手だと伺いました。

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“全日本点滴選手権”で3連覇しています。いや、冗談ですよ(笑)。就任以来、点滴、採血、アレルギーの検査などは僕がやっています。赤ちゃんのぷっくりした腕でも、何度も刺すことのないよう注意して点滴を行っています。注射も子どもが怖がらないよう心がけていますよ。今日、学校健診に行ったときは、子どもたちがカーテンの向こうで当院の注射の噂をしていました(笑)。注射が嫌いな大人も予防接種で結構いらっしゃるんですが、「あれ、もう打ったんですか」と言ったりしています。

ご多忙の中、何か運動はされていますか。

スポーツは大好きで、これまで野球、テニス、サッカーをしてきましたが、今は日曜日にゴルフをしています。昼休みの2時間と診療後の1時間はゴルフの練習。趣味というより、頭を切り替えたいからですね。1日100人以上の診察を集中して行うので、終わるとどっと疲れます。それでたどり着いた方法が、医院を離れて体を動かすという生活のリズムです。この間、名古屋市医師会のゴルフ大会があって3連覇をめざしたんですが負けてしまいました。でもまあ2連覇ぐらいにしておかないと「仕事しとるんか」と言われてしまいますからね(笑)。

今後のことなどを教えてください。

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親父ならどうするか、と思う話は最初にしましたが、最近は息子ならどうするか、と考えるときもあります。長男が総合病院で白血病の治療をしていて、いずれ小児科の医師として、ここを継ぐことになっているんです。僕が父を見ていたように、長男も僕を見てくれていたのかなと思うとうれしいですね。その際は医院も建て替えるつもりです。長男も名古屋大学小児科の医局にいたので、3代続けて同じ医局にいたことになりますね。実は病児保育も、迷っていた僕に長男が「地域のためになるんだったら、やればいい」と言ってくれたんですよ。長男に医院を任せたら、僕は遊びに行きますよ。だって“不良”ですから(笑)。

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