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林 敬一郎 院長の独自取材記事

宮根はやしクリニック

(名古屋市千種区/茶屋ヶ坂駅)

最終更新日:2019/08/28

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茶屋ヶ坂駅より車で10分の場所にある「宮根はやしクリニック」。丁寧に清掃された院内は、バリアフリー設計で、駐車場も完備している。待合室は清潔で明るく、観葉植物とソファが配置されたシンプルな空間だ。院長の林敬一郎先生は、糖尿病治療を得意とし、投薬と食生活の改善、運動療法を組み合わせた治療を行う。時には厳しく指導することもあるという林先生が重視しているのは、治そうとする患者の姿勢。頑張って治そうとする患者を全力でサポートするその姿勢は、まるでスポーツ選手の熱血コーチのよう。同クリニックでは内視鏡検査にも対応しており、苦痛の少ないとクチコミで来院する患者も多いという。患者思いで熱心な林先生に、診療や独自の取り組みなどについて聞いた。
(取材日2016年8月9日)

自信のある糖尿病治療。無理のない生活改善が鍵

診療する上でこだわっている点はありますか?

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月1回プロに掃除をしに来てもらい、明るく清潔な院内になるよう、臭いの対策も行っています。院内が暗くて不衛生だと、体調不良の患者さんも余計に滅入ってしまうでしょう? 院内はバリアフリー設計なので、車いすで入っていただけます。これは開業前に勤務していた病院がバリアフリー設計だったので、自然と意識するようになっていましたね。診察用ベッドは電動で、足腰の悪い高齢者の方でも上がりやすいようにし、診察時に高さ調整しています。電動ベッドは、看護師にとっても介助しやすく、たいへん便利です。

患者層や主訴を教えてください。

40〜70代が中心です。当院では訪問診療は行っていませんが、必要な患者さんはすぐに在宅専門の医療センターへご紹介しています。自分で診察できる範囲かどうかも速やかに見極め、専門医療が必要かどうかを紹介先で判断してもらい、無理に診察を推し進めないことが大事です。クリニックで力を入れているのは、糖尿病や高血圧といった生活習慣病と、消化器などの慢性疾患です。僕は自分が責任を持って診察できることに全力を注ぐ主義で、当院では容体を判断しにくい小児科や整形外科は診察しません。予想で薬だけを出すことはしたくないからです。

中でも得意としている分野はありますか? 

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糖尿病は以前からとても関心があり、自信を持って診察しています。糖はきちんと取り込んで有効活用するという、基本的な考え方にのっとって薬の処方を行っています。糖尿病は単に血糖値を抑えれば良いというのは間違いで、投薬だけでなく、運動療法、食生活の改善を並行しながら、患者さんごとに適した治療を考えなければなりません。一番大事なのは、無理のない範囲で行うこと。患者さんが途中で投げ出さず、継続しやすいような治療の提案を心がけています。

治療結果を出すために工夫されていることを教えてください。

生活習慣の改善と服薬は継続することが重要なので、患者さんのモチベーションを上げられるよう励まし、時には厳しく注意することもあります。症状の重い方には、今まで当院が行ってきた治療実績を見せています。回復度合いを知らせることも効果的で、変化が励みになり、「自分もやればできるんだ。それなら頑張ろう」と思う方がほとんどです。治療は難しいことを言っても続きません。僕自身も食事のカロリー計算をしていた時期がありましたが、毎日のことだから大変でした。そこで考えたのが、間食をしない、毎日15分歩くという2つのルール。週3日30分歩くだけでも構いません。最低でもこの2つを続けるだけで、ずいぶん治療成果が違うはずです。

自身の減量体験をもとに、的確なアドバイスを提供

高血圧の治療はどうでしょうか? 

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高血圧の人は、たとえ数値が高めでも、きちんと一定にコントロールすることが大事です。180の時もあれば、110の時もあるといった上下の差が激しい状態が危険で、これが脳卒中や心筋梗塞を引き起こすこともあるんですね。なので、まずは薬を処方し、数値が下がってきたら薬を緩やかにしていきます。正しい血圧を知るには、診療時に血圧を測るだけでは不十分。クリニックで測ると緊張して上がっていることもあるでしょう? ですから、血圧を毎日自己測定してもらい、ノートに記録して診察時に持って来てもらいます。1ヵ月毎日続ければ、正確な数値が得られます。この日々の記録が高血圧の治療には重要で、記録をつける習慣づけが、僕の診療におけるこだわりです。

先生ご自身の経験を踏まえたアドバイスも行っているそうですね。

高血圧の場合、減量できれば血圧も下がってくるんです。実は僕は大学病院時代に88kgあり、動くと心臓がつらいくらいでした。減量して75kgになりましたが、それでも体調不良が続き、食生活をがらりと変えて最終的に67kgまで落としました。以前は、バス停1つ歩くだけでしんどい状態でしたが、今はその3倍歩けます。これまで僕のアドバイスで20kg減量できた方が10人。根気強く続けていくのがポイントですが、成功すると体が楽になりますから、患者さんご本人が何よりうれしそうですよ。痩せる大変さや減量で得られるメリットを僕自身が身をもって知っているからこそ、患者さんにも的確なアドバイスができるのだと思います。患者さんも僕が20kg痩せた話をするとすごく驚きますね。肥満は、高血圧にも糖尿病にも共通しますから、僕を参考にしてほしいといつも伝えています。

患者さんの治療経過をデータにまとめているとか。

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紙カルテに、個人データを全部残しています。紙カルテが分厚くなったらまとめるという作業を繰り返して、長期的な経過観察を行うんです。初診からずっと採血するごとに記録して、治療経過を振り返るようにしています。これは、データを参考にし、「こう治療すれば良かったな」とか、「この検査が必要だったのでは?」など、僕が治療内容を内省し、次へ生かすためでもあります。治療を終えた時に患者さんに初めて手渡すのですが、「ここまでやってくれていたんですか?!」と皆さんとても喜ばれますね。2014年11月には、糖尿病患者さん60人の統計をまとめました。統計を出すと、どれだけの患者さんの健康をコントロールできているかがわかる。これは、僕が現状を知りたくて始めたことです。一生懸命努力されている患者さんを治してあげたいと責任感を感じていますから、個人のデータ管理も統計も僕の楽しみになっています。

治そうと頑張る患者を、全力でサポート

糖尿病治療におけるポイントを教えてください。

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糖尿病と診断した場合、あるレベル以上のひどい症例では、直ちにインスリン投与を開始し、最高でも3ヵ月続けてもらいます。ほとんどの方が改善されますから、その時点で経口薬による治療に切り替えます。最初からインスリンを使うと、正常に戻るのも早いんです。当院では、経口薬も不要になった患者さんが4〜5人いて、いずれもきちんとアドバイス通りに生活習慣を見直してくれました。今は、3ヵ月に1回検査をして経過観察しています。ですから、当院の治療方針としては、インスリン・経口薬・生活習慣改善と、3段階を踏んで治療していきます。

内視鏡検査にも対応しているそうですね。

開業して25年、内視鏡検査は3000例ほど手がけました。何か症状があるなら、余計な検査はせずに内視鏡検査をしたほうが良いと思っていますから、患者さんにもそのように伝えています。僕はもともと外科が専門でしたが、患者さんにも内視鏡検査は上手だと言われます。評判を聞いて、初診で内視鏡検査を希望する方もいますね。内視鏡検査は見よう見真似ではいけないと思い、腕を磨くためにがんセンターで1年間のトレーニングを受けました。その経験があるので、きちんと自信を持って、患者さんの負担が少なくて迅速な内視鏡検査を実現しています。

今後の展望などをお聞かせください。

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糖尿病は、今後も積極的に診ていきたいですね。僕は、医療はサービス業ではないと思っています。すべての病気を治すのは患者さんご自身です。前向きに治そうとする気持ちや姿勢が大事。時には厳しいことも言いますが、それは患者さんを治したい気持ちがあるから言えることで、治そうとしている患者さんを全力でサポートしていきます。医師である僕が関われるのは投薬だけですから、患者さんがアドバイスを受け入れてくれないなら、意味のないものになってしまう。だから厳しく言うんです。薬を飲んでいるから安心ではなく、自己管理と治そうとするスタンスを大切にしてほしい。医師はあくまで手助けをする役割。そういう気持ちで受診していただきたいと思います。

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