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松岡 篤史 院長の独自取材記事

小林整形外科

(名古屋市千種区/今池駅)

最終更新日:2021/10/12

松岡篤史院長 小林整形外科 main

開院から22年。名古屋市の中心部と、東部に広がる人気の住宅地をつなぐ今池駅から南進した、環状線の大通り沿いにある「小林整形外科」。子どもから高齢者まで、町の人々の健康を守るクリニックとして長きにわたり信望を集めている。創業者である小林昌義理事長の意志を受け継ぎ、2018年から院長に就任した松岡篤史先生に、医療へかける思いからクリニックの診療の特徴、オフタイムのリフレッシュ法に至るまで、さまざまな話を聞いた。

(取材日2020年10月16日)

祖母を救った医療の力に心を打たれ、医師の道へ

医師の道を志したきっかけについてお聞かせください。

松岡篤史院長 小林整形外科1

中学生の頃、祖母が交通事故に遭い、頭蓋骨陥没骨折という大ケガを負いましたが、幸いなことに一命を取り止めることができました。10時間以上にもわたる手術、その後も献身的に治療にあたってくれた医師や看護師の方の姿を見ていて、いつか自分自身も医療に関わる仕事で、人の役に立ちたいと強く感じたことを覚えています。

へき地医療の充実を理念とする自治医科大学のご出身ですが、もともとへき地医療への関心があったのですか?

山や海など自然が好きという根本的な性格もありましたし、へき地医療の精神については、医学をめざす上での自分の信念と合致する部分がありました。大学在学中は、自治医科大学の建学の精神でもある総合診療のできる医師をめざし、幅広い診療内容に関する基礎を学びました。整形外科に特化して学びを深めたのは、研修医時代です。大学卒業後は、へき地医療に従事することが決まっていたので、諸先輩方のお話なども踏まえながら、高齢者の多い地域では整形外科が特に役立つのではないかと考え、整形外科の専門的な知識や技術の習得に力を注ぎました。

実際にへき地医療に従事されたご経験についてお聞かせください。

松岡篤史院長 小林整形外科2

愛知県の三河湾に浮かぶ、一色町の佐久島という離島の診療所に赴任し、3年ほど従事しました。島の方々との心が和むふれあいなど、たくさんの思い出があります。お宅に招いていただいて一緒におしゃべりを楽しんだり、畑で採れた野菜や島で獲れる海の幸を頂いたり。そういった日常の交流からも、地域の温かさを肌で感じました。医療の面でも、都心部の大規模病院とは異なり、ゆっくりとお話をする時間がとれるので、健康面で気になることなど、じっくりとお話を伺いながら心の不安も取り除けるように日々、心がけていました。

各分野の医師と連携。総合的な診療で地域の健康を守る

小林整形外科に入職された経緯についてお聞かせください。

松岡篤史院長 小林整形外科3

佐久島診療所の派遣期間が満了になった後は、名古屋市内の総合病院や大学病院に着任し、急性期医療の現場にも従事しました。日々の診療にはやりがいを感じていたのですが、少し体調を崩してしまったことがきっかけとなり、図らずも、ふと立ち止まって自分の医師人生を見返す時間を得ることができました。その時、もう一度患者さん一人ひとりと膝を突き合わせながら、しっかり向き合う姿勢で医療に携わってみたいという思いが強くなったのです。そういう思いを抱いていた時、ご縁に恵まれて小林整形外科で勤めさせていただくことになりました。

現在の主な診療科についてお聞かせください。

私の専門である整形外科を中心に、理事長である小林先生が院長を務めていらっしゃった時の診療科を継続しています。大学時代から、総合的な診療を提供するため幅広く学んでいましたので、内科や皮膚科など私が診られる範囲のことは診療させていただきます。佐久島にいた頃も、島に診療所は一つしかないため、当然のように診療科の枠を超えて島民の皆さんの健康状態を診ていましたから、そういった経験も今に生かされていると感じます。加えて、より専門性の高い診療をご提供できるよう、週1回、火曜の午前中には皮膚科の医師による診療枠も設けています。

こちらでは、整形外科診療の一環で、靴に関する相談も受けているそうですが、どのような相談が多いですか?

松岡篤史院長 小林整形外科4

主にインソール、靴の中敷きに関する相談になります。インソールの作製は、整形外科では一般的です。人は加齢によって筋肉が減少し、骨格を支える働きが低下するため骨格が変形していきます。中でも、体を支え続けている土台である足はその変形が顕著であり、扁平足、タコ、外反母趾など足の病気につながります。また、足が変形することで、膝痛や腰痛を引き起こす原因に。そこで、足の大きさ、アーチの形状、足の変形具合を見て、その方に合ったインソールを作ることで、足のアーチを正し、体重を足の裏全体で支えるよう促し、痛みや疲労の軽減を図っていきます。より実用性の高いご提案ができるよう、水曜の午後と金曜の午前に義肢装具に関するプロフェッショナルを招き、診療結果に応じてインソールのご相談をしていただける機会を設けています。

リハビリテーション室の機器、骨密度検査機など、設備面も充実していますね。

骨密度については、腰椎や大腿骨頸部という直接骨折を起こしやすく、骨折すると厄介な部分を検査できる新しいタイプの検査機を備えています。またリハビリテーションルームの機器についても、理学療法や運動療法など、それぞれの症状に適した治療法を選べるよう、多彩な機器を備えています。特に関節や筋肉をほぐす超音波治療器や衝撃波による治療器など先進の治療機器も各種導入していますので、患者さん一人ひとりに合わせた治療が可能です。

慢性的な痛みを抱える患者の気持ちに寄り添う治療を

診療の際に心がけていること、ポリシーなどについてお聞かせください。

松岡篤史院長 小林整形外科5

わかりやすく丁寧に説明することを心がけています。へき地医療などを通じ、大勢のお年寄りの方々と接する中で実感したのは、患者さん自身が現状をしっかり理解しているということが大切だということです。納得をした上で治療を受けていただけるよう、患者さんの視点に立ち、理解しやすい言葉で説明するように留意しています。ただ、そのためにほかの患者さんを長時間お待たせしてしまうなど、ストレスになってはいけませんので、待ち時間が長くなり過ぎないように、バランスを取りながら診療にあたっています。

医師として、整形外科医師としてやりがいを感じるのはどのような瞬間ですか?

例えばケガをされた方は、必死に痛みをこらえながら来院されることが多くあります。でも治療を行っていくに従って、表情が和らぎ、笑顔が増えてくるんです。そういう変化を見ているだけでうれしくなりますし、患者さんが頑張ろうという気持ちになっていただけることがとてもうれしいと感じますね。ただ、整形外科の特性でもあるのですが、特に腰痛や肩凝りなどは、痛みに波があり、良くなったり悪くなったりを繰り返す慢性的な患者さんも少なくありません。治療が長引く方の気持ちに寄り添いながら、親身になって治療を続けていくことも大切なことです。

院長としてどのようなクリニックをめざしていますか?

松岡篤史院長 小林整形外科6

根本にあるのは、地域の診療所として常に相談しやすい存在であり続けるということです。大規模病院とは違い、できることには限界があります。だからこそ、症状の大小に関わらず、健康に関することはいったんなんでも相談していただける存在でありたい。その上で、手術や精密検査が必要な状態の場合には即座に見極め、当院では対応が難しいと判断すれば速やかにほかの医療機関を紹介することも、私たちにとって重要な責務の一つです。私はこれまで小さな診療所から、大学病院、大きな総合病院などさまざまな医療現場に携わってきました。そのネットワークや知識を生かし、適切な紹介先を判断しています。紹介先については、単純に設備や規模だけではなく、患者さんの状態や要望を総合的に考慮した上で、近くてすぐに行ける大規模病院が良いのか、より専門性の高い医療機関が良いのかなどを慎重かつ迅速に判断しています。

読者へ向けてメッセージをお願いします。

若い方や今、特別な疾患を抱えていないという方にも気をつけていただきたいのが、骨粗しょう症です。多くの方は、高齢になってから骨粗しょう症について考え始めますが、実際には急に発症するわけではなく、若い時からの生活習慣が響いてくる病気です。ぜひ今すぐにでも食生活を正すこと、特に過度なダイエットを避けること、適度な運動をすることなどを心がけてください。そして、名古屋市が発行している骨粗しょう症検診クーポン券なども有効に活用し、ぜひ気軽に骨密度の検査に来てください。

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