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佐久間 徹 院長の独自取材記事

ひのきこどもクリニック

(大垣市/荒尾駅)

最終更新日:2020/04/01

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のどかな地域にある「ひのきこどもクリニック」は、白に統一された洋風の外観がひときわ目を引く。1993年、生まれ育った場所に開業し、地域の健康を見守ってきた佐久間徹院長は、日本小児科学会小児科専門医。大学病院や市中病院での研究や臨床を通して小児科疾患の見識を深めてきた医師だ。子ども自身の言葉を尊重し全体像を見越した客観的な診断・検査が特徴で、病院との連携を取りながら適した治療の提案に努めている。感染症やアレルギー、発達障害など、幅広く柔軟に対応し、不安がる保護者に寄り添う診療を心がける。「小児科は総合医療です」と語る佐久間院長の願いは、患者が心を開き何でも相談してくれることだという。優しい口調で真摯に答えてくれた。
(取材日2019年9月12日)

小児の発達心理に着目し、患者や家族に寄り添う診療を

開業の経緯をお聞かせください。

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私は、名古屋市立大学を卒業後は、大学病院や四日市や名古屋、尾張旭の市中病院で勤務しながら経験を積んできました。途中までは開業を考えていなくて、大学でずっと続けていこうと思っていたんですけどね。お子さんとのふれあいが楽しいと感じ、次第に研究職よりも臨床に興味が湧いてきて、35歳を過ぎてから地元に戻り開業医として働きたいと思い始めました。ちょうど40歳になったのを機に、生まれ育った地で開業したんです。小児科を専門として選んだ理由は、大学時代の指導医の中で小児科の先生が一番考えが合った人で、ずっとついていきたい、その先生のもとで働きたいというのが一番の動機でした。先生の患者さんへの接し方を見ていて、こういう先生が本当の医師なんだと感じたことから、私は小児科が向いているのかもしれないと思いました。やればやるほど小児科はとても興味深く面白い分野です。

この辺りで目を引く建物ですね。どんなこだわりをお持ちですか?

外観を決める際には、周りにはない変わった雰囲気にしたいということで、アメリカナイズした感じを少し入れてほしいと設計士さんに依頼しました。遠くから見ても、看板を立てなくてもぱっと見ただけでわかるようにしたかったんです。開業した以上ここにあることは知ってもらわないといけないですから、印象づけることも必要ですからね。開業当初、この辺りは田んぼに囲まれていて道もないような場所でした。「建物は見えてるんですがどうやって行けばいいんですか?」と、患者さんから電話が入るくらいの場所だったんですよ(笑)。院内はドアやソファーなどグリーンのパステルカラーを基調にして、やわらかく落ち着いた感じにしました。家にいるようなアットホームさを感じていただけたらうれしいです。

患者さんの待合室での過ごし方にも配慮されているそうですね。

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開業して26年間、待合室にはテレビやビデオを一切置いていません。ここでは、親御さんがお子さんと話をしたり一緒に絵本を読んだりして、少しでも親子で触れ合う時間を過ごしてほしいんです。最近は親御さんのスマートフォンを見ているお子さんが増えていますが、それはなるべくやめてほしいとも伝えています。ずっと子どもの発達心理を勉強していますから、そんなことも考慮しながら子育てについてアドバイスしていきたいと思っています。また、早い時期から自動電話予約システムを取り入れておりますので、待ち時間はかなり少なくなっていると思います。開業当初は、予約のために早朝から並ぶ家族の方が多くいらっしゃって、何とかしたいという気持ちが予約システムの導入のきっかけになったんですよ。その他、車の中で待ちたいという患者さんのために、呼び出し用のベルをお渡ししています。

患者の声に耳を傾け、適した治療の提案を心がける

小児科ひとすじでいらっしゃいますが、どんなところに興味深さを感じますか?

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小児科の診療では、お子さんの言うことをまず信じていくことが大切だと思います。例えば、症状に関しても、大人の方に比べてお子さんのほうが素直にそのまま伝えてくださる印象があります。痛いのに「痛くない」とは言いませんし、表情でだいたいわかるんです。そういった客観的な診療をしやすく、しっかり自分で考察して判断しながら診察が進めていけるという部分が一番好きですし、興味深いですね。

診療において大切にしていることは何でしょうか?

一番大切にしていることは、お子さんの話をしっかり聞くことです。先ほど言ったようにお子さんの話に嘘はないと思っているんです。親御さんが「それ違うんじゃないの」と言われたとしても、親御さんの話されることも客観的な見方として捉えつつ、まずはお子さんの言葉を念頭に置いて診察を行っています。それと、入院や専門的な検査が必要な方には、大垣市民病院と連携を取りながら当院でできることと、できないことのすみ分けをしっかりしていくことを心がけています。小児科医師として患者さんの経過をできるだけ長くすべてを診ていきたいという気持ちはありますが、一人ひとりの患者さんに適した治療を選んで提案することが、最も重要だと考えているんです。

どんな患者さんが多いですか?

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大垣市の方はもちろん、垂井、関ヶ原、養老、海津の遠方から来られる方も多いです。何か気になることがあれば診させていただき、検査や診断の上、適切な治療法を提案することが当院の役目であり、そのための病院との連携体制づくりにも努めています。当院は小児科ですから基本的には乳児から中学生までですが、喘息やアレルギー、感染症など慢性疾患でずっと診てきた方で、他院へ行くのが不安だという方は高校生でも来院されます。また、発達障害など、病院で検査を受けたほうがいいと思われるお子さんは、相談に乗りながら進めていきます。ほかには、予防接種や健診で来院される方も多いですね。予約制ですが発育相談も行っています。この時間では例えば、低身長を心配している方などが相談に来られますね。一般の診察時間ではどうしても長い間話していられませんから、そういう特別な時間を設けているのです。

乳児から関わる小児科医師として地域医療の発展に貢献

スタッフの方々について教えてください。

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スタッフは看護師が6人、受付事務が4人で、長い人は10年以続けてくれています。私から特に要望していることは「子ども目線で接してほしい」ということですね。また、親御さんやおじいちゃん・おばあちゃんとのコミュニケーションを大切にして、話されることを十分に聞いてほしいとも伝えています。全体的な見立てをするためにも家庭の背景もある程度知っていかないといけませんから。小さい頃からずっと診てきた患者さんがご自分のお子さんを連れて来てくださり、スタッフと和気あいあいと話されている姿も見受けられ、ありがたいですね。

今後、地域医療のために力を入れていきたいことがあるとお聞きしました。

小児科で乳幼児の1ヵ月健診を請け負っていけたらという思いがあります。子どもの発達の問題の原因究明に興味があり、診断の精度を高めるためにも早期の取り組みが必要だと考えています。親御さんにも、問題がないなら「正常範囲です」、何らかの異変があれば「もう少し検査していきましょう」と伝えることで安心していただきたいのです。市町村の健診では、1ヵ月検診は産科で行っています。産科でも小児科のドクターが来て行っているところもありますが、そうでないところもまだまだ多いです。1ヵ月健診から小児科でしっかり診ていくことが、私の理想です。私が勤務医時代に新生児を担当していた頃、分娩の立ち合いまで関わっていく中で、子どもの発達の異変を一番最初に見つけられるのは、生まれてから1ヵ月が最も大切だと感じました。西濃小児科医会の活動も通して、少しずつでも地域医療を発展させていくために、一石を投じていくことが目標です。

地域の方へメッセージをお願いします。

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今はインターネットで得られる情報も多いですから、親御さんは非常によく調べられています。ただそれは、膨大な情報の中の一部に過ぎません。「お子さんにとって一番必要なことは何か」を考えながら、知識の上手な活用方法を説明することも私たちの役割だと思っています。何か心配なことがありましたら、こんなことを聞いていいのかということは考えず、フランクにご相談ください。答えられることは答えますし、また答えが出せるところをきちんと紹介することができますからね。また、予防接種や乳児健診、発育相談なども積極的に行っています。赤ちゃんから気軽に通えるかかりつけ医として頼りにしていただけたらと思います。

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