保護者に代わり病児をケアする
病児保育サービスを利用しよう

「一億総活躍社会」の時代に、病気の子どもを安心して任せられる保育サービスを

Q病児保育を始めた経緯を教えてください。

A

▲医療と保育の連携を大切に考えている福富院長

1995年にこのクリニックを継いで以来、これからは医療と福祉の2本柱をしっかり考えないといけないと考えてきました。例えば、シングルマザーの方。一生懸命仕事をしながら、お子さんの世話も頑張っている。彼女たちには頭が下がります。しかし、小児科の医師としてお子さんを診察して「明日も来なさいね」と声をかけても次の日やってこない。どうしても仕事が休めなくて、お子さんを自宅に残して仕事に行っているんですね。また、この地域は昔から家族総出で働いている方も多いんです。これではいけないと地域貢献の思いも込めて、1998年4月1日、国が制度をつくったと同時に、すずらん病児保育園を開園いたしました。

Qどのような症状の時に預かっていただけるのでしょうか？

A

▲一人ひとりの子どもに合わせて過ごす

基本的には保育園や幼稚園、小学校に通っているお子さんが、入院を必要としない病気やけがの場合に自宅でケアをしたくても、保護者が仕事などで難しい場合に一時預かりをしています。病気のお子さんを自宅へ残して仕事に行かれるのは、保護者も残されるお子さんも不安でしょう。重症ではない軽い風邪のような症状でも気兼ねせずにご相談ください。今まで受け入れをお断りしたことは一度もございません。岐阜市から補助が出るのは小学校3年生までですが、小学校6年生までお預かりしています。預かり時間は8時から18時までとなります。

Q専門の保育士さんにケアをしてもらえるのでしょうか？

A

▲子育て世代・働き世代を支える病児保育

私も理事を務めている、全国病児保育協議会が認定する病児保育専門士の資格を持つ看護師2人と保育士1人がケアをいたします。病児保育専門士の資格は、2年以上の保育士勤務経験者に同協議会の講習を受けて論文を提出し、口頭試問を受けてもらい、病児保育にあたって一定以上の水準に達した者が取得できるものです。医師が来園児を全員診察後、病状に合わせた遊びや熱がある子は横になって静養してもらいます。検温は2時間おきに1日5回行い、急変など病状の変化をしっかりチェックしています。薬が苦手なお子さんも保育士さんの前では頑張って飲んだりもしますよ。保護者の方が迎えに来た際には保育記録をもとに1日の様子を説明いたします。

Qほかの病気がうつらないか心配です。

A

▲看護師と保育士が子どもをケアしてくれる

お子さんを預けるにあたって、他の子の病気がうつらないかが保護者の方の一番の心配事ですよね。お預かりをしているお子さんの症状で一番多いのは風邪、季節性インフルエンザといった感染症ですので、コロナ禍以前から感染症対策は特段注意をして行っています。病気やけがなど、症状の種類によって4室ある保育室を完全に分けています。おもちゃはお子さんが使うたびに必ず消毒、建物内部も次亜塩素酸水を使い、施設内で人が触れるようなところは毎日朝晩拭き掃除を徹底しています。施設全体の換気も行い、ウイルス対応の空気清浄機も数を増やしました。職員全員のマスク着用、うがい手洗いの徹底も義務づけています。

Q利用までの流れと、必要な持ち物を教えてください。

A

▲保護者に安心してもらえる病児保育園をめざす

保険証と乳幼児医療費受給者証は必ず持参ください。事前登録がベストですが、お子さんの急な体調の変化もあるでしょう。登録がなくても、まずは電話連絡してください。当日登録も受けつけています。利用申込書に昨日から今朝までの体温や下痢や嘔吐の有無などを記入していただき、診察いたします。入院が必要な重度の疾患ではない場合に入園可能となります。食物アレルギーがある場合は、できるだけ食事やおやつを持参してください。普段飲まれているミルクや着替えなど持参いただくものがありますので、詳しくは岐阜市や提携自治体の該当ホームページをご覧になるか、医院にお問い合わせください。