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福富 悌 院長の独自取材記事

福富医院

(岐阜市/岐阜駅)

最終更新日:2024/03/19

福富悌院長 福富医院 main

自然豊かな岐阜市安食にある「福富医院」。1953年に開業してから、地域に寄り添った医療の提供に努めているクリニックである。2022年3月には同じ安食地区内に移転開業した。リニューアルした院内は以前の倍の広さになったため、人と人の距離を十分に保ちながら快適に過ごすことができるだろう。福富悌院長は早くから医療と福祉に着目し、日々の診療に加えて訪問看護や病児保育、障害者支援などさまざまな取り組みに尽力してきたドクターだ。「この地域に住む各世代の方々をしっかりと支援できるように、デイサービスや病児保育園、訪問看護ステーション、療養型病床を併設しました。今後も患者さんの声を聞きながら環境を整えていこうと思います」と話す院長に、今回は診療や地域住民への思い、今後の展望について語ってもらった。

(取材日2023年5月12日/情報更新日2024年3月8日)

医療と福祉を柱に、多面的に貢献してきたベテラン医師

まずは、福富院長の医師としての歩みについて教えてください。

福富悌院長 福富医院1

大学時代は麻酔科を専門に学び、卒業後は救急科に注力する大学の附属病院に勤めていました。その際、救急医療では交通事故や脳梗塞など命の危険が高い患者さんに比べて、子どもの発熱などは優先順位が低く二の次にされてしまいがちだと気がついたんです。体調が悪くてつらそうなお子さんと不安げな顔をする親御さんを見て、「この親子のように苦しい思いをする人たちのためにできることがあるのではないか」と考え、小児科に尽力する岐阜大学医学部附属病院へ行き小児科医師としての研鑽を積むことを決意。そこでは一般的な小児科の診療に加えて、人工呼吸器を必要とする重症な子どもの対応も行ってきました。その経験から、子どもと障害がある人の支援により貢献したいとも思い当院を開業し、医療と福祉、そして子育て支援に注力した診療の提供に努めているのです。

こちらのクリニックは、幅広い分野の診療をされているのですね。

ええ。当院は小児科・内科・外科・リハビリテーション科・アレルギー科を診療しています。漢方の相談・処方も行っているので、興味がある方はぜひお話しだけでも聞きに来てください。さまざまな分野を診ている中でも、特に小児科に力を注いでいます。急な体調不良の診療から、子育てや子どもの発達に関する相談にも対応可能です。今後は、早産児や低出生体重児のフォローも院内で行えるようにしたいと考え準備中なんですよ。早産や低出生体重で生まれてきたとき、どう育てていけば良いかわからず不安になる親御さんは少なくないですからね。そういう悩みを抱える親御さんに対して、医師や看護師は医療知識を、栄養管理士は食事の考え方を、保育士は触れ合い方を伝えられる体制を整えていこうと思います。

小児科の他に、注力している取り組みは何かありますか?

福富悌院長 福富医院2

障害がある方への支援にも注力してきました。就学前から成人に至るまで、継続した支援がこの地域でできるように施設・体制を整える取り組みを行ってきたのです。また、一人でも多くの方に支援の重要性を伝えるための啓発活動も続けてきました。こうした取り組みが功を奏し、現在少しずつ岐阜県内の制度が整ってきたように感じますね。今後は、当院のグループ内だけで障害がある方の一生涯をサポートできる体制を整えようと考えています。少しずつ、「障害があってもこの地域なら安心して過ごせる」と思う方が増えたらうれしいです。

移転し環境を整え、今後も地域のニーズに応えていく

2022年3月にクリニックを移転したと伺いました。

福富悌院長 福富医院3

そうなんです。患者さんもスタッフも、みんながより快適に過ごせる院内にしたいと思い移転することに。新しい院内は窮屈に感じないように、待合室や廊下、診察室など、すべてのスペースを広めにすることを意識しました。人と人との距離を十分に保てるようになったので、感染症のリスク軽減にもつながっています。設計には、私の意見だけではなくスタッフの意見も取り入れたいと考え、スタッフと設計士で直接話し合ってもらったんです。ですから、2階にあるスタッフルームは天井が高く、大きな窓があって見晴らしが良い、しっかりとリラックスできる空間に仕上がりました。他にも受付や入院室などは、現場を知るスタッフならではの視点を参考にしたため、スタッフは働きやすく、患者さんは利用しやすい院内を実現できたでしょう。

病児保育園やデイサービスなど、併設施設も充実していますね。

移転前から、デイサービスや病児保育園、療養型病床、訪問看護ステーションを併設しています。その中でも、この辺りは両親ともに働いているご家庭が多いことを受けて、子育てと就労が両立できるように病児保育園に注力してきました。急に仕事を休めない気持ちも、子どもを一人家に残す不安な気持ちもわかる医師・看護師・保育士が、優しく家庭的な保育の提供に努めています。小学6年生までお預かり可能なので、お子さんが入院を必要としない程度の病気やけがを患った際にはぜひ遠慮せずにご連絡ください。当院が少しでも子育ての負担を和らげられるように努めてまいります。

移転後、患者層に変化がありましたか?

福富悌院長 福富医院4

移転前から、子どもは生後数週間の子から中高生の子まで、成人や高齢の方は風邪などの日常的な体調不良から生活習慣病の定期検診まで、幅広い世代の方がさまざまな目的で来てくださっています。移転後は駐車場や各施設を広く設けて利便性が向上したためか、患者数、特に子どもの受診数が増えた印象です。これからもより多くの方に受診していただけるように、現状に満足することなく、研鑽と環境の整備を続けていこうと思います。

適切な医療提供をめざしスタッフや病院との連携を重視

診療において大切にしていることは何でしょうか。

福富悌院長 福富医院5

適切な診療につなげるために、患者さんの本当の悩みを把握することを大切にしています。そのためには情報を正しく十分に得ることが重要なので、話を丁寧に聞くことを強く意識していますね。歩き方や話し方などの動作からも状態をくみ取れる場合があるので、患者さんが診察室に入ってきた時から細心の注意を払っています。また、病院との連携も大切にしていることの一つ。近くにある総合病院にお願いして、勉強会に参加させてもらったり、重症な急性期の患者さんを送ったり、逆に症状が落ち着いてきたらこちらに戻してもらったり連携を行ってきました。無理に当院だけで医療を完結しようとしないので、患者さんには安心してもらえるのではないでしょうか。もちろん、病院に移動するほうが負担が大きいケースもあることを考慮し、ある程度の処置であれば当院でも対応できるようにしてあります。

スタッフの皆さんについて教えてください。

現在、医師は私の他に2人在籍していて、日々の診療をサポートしてもらっています。さらに、入院中の患者さんを診てもらうために、週に何度か大学病院の医師にも来ていただいているのです。また、当院は併設施設がたくさんあるので、医師や看護師の他に、介護士や保育士、ケアマネジャーなど、さまざまな職種のスタッフが在籍しています。すべてのスタッフが医師の指示を待っていては患者さんへの対応が遅れてしまう恐れがあるので、「自主性」を持つように伝えてきました。一人ひとりが「何をすべきか」を自分で考え臨機応変に動いてくれるのでとても助かっています。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

福富悌院長 福富医院6

最近は、昔より「子どもを大切に育てていきたい」という思いが強く、インターネットなどで情報を収集し子育ての勉強に励む親御さんが多いように感じます。子育てに意欲的なのは良いことですが、インターネットに載っている情報は誰にでも当てはまるとは限りません。うのみにするのではなく、目の前にいるお子さんの個性を踏まえた上で、どう接していくべきなのかを考えることが大切だと忘れないでいただきたいです。当院は子どもを思う親御さんの気持ちをしっかりと受け止め、その子にとって最適な子育てについて一緒に考えていける体制が整っていますのでご活用ください。小児科の他にも内科やアレルギー科など幅広く標榜しているので、親子だけではなく、健康に悩みを持つ方はぜひ来ていただけたらうれしいです。これからも地域の思いや期待に応えられるようなクリニックをめざしていこうと思います。

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