加齢により誰にも起こり得る白内障
日帰り手術の術前から術後まで
ルミネはたの眼科
(藤沢市/藤沢駅)
最終更新日:2024/08/06


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さまざまな原因の中でも、加齢が多くの原因となる白内障は、誰にとっても他人事ではない目の異常。以前は入院が必要だった手術も、今は日帰りで行うことが可能になった。しかし目の手術は患者にとって恐怖を伴うなど、精神的な負担が大きいのも事実。「患者さんが受けたい時に受けるのが理想」と語る「医療法人湘陽会 ルミネはたの眼科」の秦野寛院長に、今回は白内障の日帰り手術について話を聞いた。
(取材日2015年11月27日/情報更新日2023年2月14日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q白内障について症状など詳しく教えてください。
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A
白内障は、目の中でカメラのレンズのような役割を果たす水晶体が白く濁って、視力が低下する状態のことです。初期段階では、光がまぶしい、目がかすむ、眼鏡をかけても視力が出ないといった症状があらわれます。
- Q白内障になりやすい年齢や、検査すべき年齢は?
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A
白内障は加齢に伴って発生することが多いです。早ければ40〜50代から発症し、患者さんは70代がもっとも多いですね。まぶしい、目がかすむ、といった具合に、見え方に異常を感じたら受診するのがお勧めです。
- Qどのような治療が行われるのでしょうか?
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A
白内障の進行を抑えるために点眼薬を用いることもありますが、生活や仕事に支障を来す状態では手術が必要です。手術では、超音波を利用して濁った水晶体を取り除き、そこへ人工の眼内レンズを移植するという方法が主流。眼内レンズの種類は、大きく分けて単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズの2種類あります。一般的に保険診療で用いるのは、1点の距離に焦点を合わせられる単焦点眼内レンズ。一方、近方と遠方どちらにもピントを合わせたい場合は多焦点眼内レンズを使用します。眼鏡をかけずにスポーツを楽しみたい方などにお勧めです。また、乱視がある場合はトーリック眼内レンズを用いることで、ある程度乱視のカバーも見込めるでしょう。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1もしかして白内障? 自覚症状をチェックする
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まぶしい、目がかすむ、眼鏡の度が合わない、などの自覚症状を持っていることも多いため、今、どのような状態なのか、どんな症状を感じているのか丁寧に確認していく。
- 2視力検査、眼圧検査などで目の状態を把握する
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正しい診断をするためにも、目の状態を正しく把握することが重要だ。そのため近視、遠視、乱視などの程度を調べるための視力検査、緑内障の有無を調べるための眼圧検査、網膜の状態を調べるための眼底検査などで目の状態をチェック。
- 3結果をもとに診断。患者の希望に応じて治療法を選択
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白内障の手術が必要と判断される時期は、視力の低下だけではなく、色彩もなんとなくクリアでなくなるという。そこで、3Dカメラや広角断層カメラなどで眼底なども含めて検査し、自覚症状などで総合的に判断。目の検査結果と合わせて、白内障の手術が必要かどうかを診断していく。手術を受けるか、薬を使って病気の進行を遅らせながら経過を観察するか、患者と医師が相談した上で、治療法を決定。
- 4手術で水晶体の白濁を除去し人工の眼内レンズを挿入
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白内障の手術では、水晶体の周りの薄い皮だけ残し、白濁した部分を超音波で砕いて外に吸い出し(超音波乳化吸引術)、袋状の水晶体の中に人工の眼内レンズを挿入。痛みもほとんどなく短時間で終了するという。終了後は、そのまま帰宅していいとのこと。また、翌朝は起きたら必ず抗菌薬を点眼するようにと手術後の注意点が伝えられる。
- 5手術の翌日に来院し、術後の経過をチェック
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手術の翌日に来院。視力検査や眼圧検査をはじめとする各種検査で、目の状態をチェックする。この後も定期的に術後の検査を続け、合併症がないか、きちんと見えるようになっているかを確認する。
自由診療費用の目安
自由診療とは多焦点眼内レンズ/片眼23万1000円〜37万9500円(※レンズの種類によって費用が異なります)