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山本 篤志 院長の独自取材記事

山本眼科医院

(平塚市/平塚駅)

最終更新日:2021/10/12

山本篤志院長 山本眼科医院 main

JR平塚駅近くで60年以上も診療を続けてきた「山本眼科医院」に、これまでも同院で診療を行っていた山本篤志先生が2019年4月に院長に就任。父親の山本隆憲先生と協力しながら、さらに専門的な医療も提供する体制を整えた。山本篤志院長は、白内障や緑内障など自覚症状に乏しい目の病気は多く、患者は自分の見えづらさに気づかないこともよくあると話す。「しかし治療によって視力が回復すると、よく見えるようになったと喜ばれ、以前より食事や外出も楽しめるなど生活の質は向上します」。このため病気の早期発見と治療に力を入れ、高齢者に多い白内障の治療にも力を入れる。大学病院で習得した技術を地域医療に生かしたいと語る篤志院長に同院の診療の特色などを聞いた。

(取材日2019年4月23日)

新築移転したビルを眼科や内科など地域医療の拠点に

こちらの眼科医院の成り立ちや診療方針を教えてください。

山本篤志院長 山本眼科医院1

当院は私の親戚が戦後間もなく開院した眼科医院がルーツで、以来60年以上も平塚駅近くで診療を続け、地域の皆さんにも親しまれてきました。1980年に私の父が院長として当院を承継し、数年前からは私も大学病院での診療と並行して当院を手伝ってきました。それと前後して開設当初の土地を離れ、現在の場所に新築移転したのですが、設備等には私の希望も生かされています。そうやって少しずつ準備を整え、2019年に私が院長に就任しました。担当日は少し減りますが、父も当院で診療を続けますし、これまでの診療方針や患者さんへの接し方などを大切にしながら、医療の進歩に合わせて時代に即した医療を提供する眼科医院として進化し続けていきたいと考えてます。

診療面ではどんな特色があるのでしょうか?

当院は私と父、常勤の医師2人、大学病院から来ている非常勤の医師4人の8人で多様な眼科診療に対応しています。私自身は大学病院で長年診てきた網膜疾患が専門で、眼球内部の大部分を占める硝子体や、網膜中心部にある黄斑の病気、網膜剥離などの外科治療を得意としています。加齢黄斑変性症の患者さんも多く診療し、高齢の方に多い白内障の診療経験も豊富です。さらに当院全体では白内障、網膜硝子体、緑内障、眼瞼下垂、角膜屈折矯正手術といった手術に力を入れ、入院設備もありますので、必要なら手術後に入院ができる点も特色といえるでしょう。もちろん白内障や網膜硝子体の手術は日帰りでも可能ですが、手術後は1日ほど安静にされることが望ましく、特に高齢の患者さんは万一を考えると入院した方が安心というお考えも多いようです。

移転新築された医院はどんな点にこだわりましたか?

山本篤志院長 山本眼科医院2

当院をリニューアルする際、3階建ての医療モールビルをしました。この「YAMAメディカルパーク」は、ガラス面を多用した壁などで院内を開放的な雰囲気でまとめています。「パーク」と名づけたのは、隣にある公園のように地域の皆さんが安心して集まれて、心安らぐ空間にしたいと考えたからです。当院はこのビル3階に診療室と検査スペース、入院室を配置し、2階には白内障治療などに使う手術室を配置しています。さらに地域の医療拠点となるよう、2階には高齢の患者さんのニーズが高い整形外科、1階は生活習慣病を専門とする内科のクリニックに入っていただきました。例えば眼科で糖尿病網膜症が疑われる患者さんが見つかれば内科で検査をお願いしたり、視力が落ちて転倒した患者さんは整形外科をご紹介したりと、モール内でも連携を図っています。

画像・映像を使って病気や現状を分かりやすく説明

診療の際に大切にしている点を教えてください。

山本篤志院長 山本眼科医院3

患者さんがご自分に合った診療計画や治療法を選ぶ参考となるよう、症状を丁寧に説明した上で、医師としてどの治療法を勧めるかの助言まで行うようにしています。診察室には大きなモニターを設置し、これに患者さんの目の状態を示す画像、眼底・眼圧の検査結果、白内障になった水晶体の様子、OCTで網膜の断面図を写した画像など、さまざまなデータを組み合わせてご提示しています。例えば黄斑変性症なら網膜の断面図が凹凸していて、外部からの光をうまく受け止められないなど、画像・映像を使って説明すると症状の進み具合や治療経過も一目瞭然です。そうやって納得した上で治療を受けていただいた患者さんはその後の通院も熱心にしてくださったりと、結果として良好に進んでいけることが多いのです。

白内障治療にも力を入れているそうですね。

白内障の主な要因は加齢で、程度の差はあっても誰もがかかる病気なんです。自然治癒はしないものの、現在は眼内レンズを入れる手術で視力回復が見込めるため、手術を希望される患者さんは多いと考えています。眼内レンズには保険診療の範囲では単焦点レンズ、自由診療となる多焦点レンズがあり、ご本人の考え方によって選んでいただけます。もちろん手術をしないという選択肢もあるため、前述のモニターを使って詳しく説明し、患者さんが自分で判断していただけるよう配慮しています。手術は2階の手術室を無菌状態にして、徹底した衛生管理のもとで行います。また多焦点レンズの手術は高い精度が求められるため、コンピュータ制御のレーザーによる手術にも対応しています。

そのほか注意すべき病気などはありますか?

山本篤志院長 山本眼科医院4

進行しても失明するケースが少ない白内障とは違い、治療が遅れると失明の可能性も高まる病気が緑内障です。緑内障は視神経が弱って物が見えにくくなる病気で、見えにくさは視野の周辺部から始まります。それが10数年かけて広がり、視野の中心部まで見えにくくなる末期にようやく自覚できるため、患者さんが気づくときは手遅れのことが多いです。早期発見には定期的に眼科で検診を受けていただくことが何よりです。また働き盛り世代に多いのがドライアイで、目がかすむ・疲れやすい、何かを集中して見ていると頭痛がするといった症状はこの病気を疑った方がいいかもしれません。幸いそうした症状を改善し、必要な涙の成分を補う点眼薬も出ていますので、こちらも早めの受診をお勧めしています。

充実した設備のもと大学病院の経験を地域に生かす

先生が眼科の医師をめざされたきっかけを教えてください。

山本篤志院長 山本眼科医院5

私の父は白内障や緑内障が専門で、早くから入院設備を整えて手術を行うなど先駆的な取組をしていました。また家に戻っても手術のビデオを見て勉強するなど、医療に真剣に向き合う姿も印象的で、私も自然と眼科の医師をめざすようになったんです。日本大学医学部卒業後は付属の板橋病院や駿河台にある大学病院の眼科で経験を積み、大学院修了後は網膜疾患の治療に関する研究にも携わりました。充実していましたが、父の後を継ぐことを考えて数年前から当院を手伝いはじめ、2016年から当院の常勤になったんです。新築移転で新しくなった設備等を活用して、これまで大学病院で習得した技術を地域医療に生かしたいと考えています。

お父さまの山本隆憲先生も診療を続けられるそうですね。

ええ、知人からは「親子で同じ医院にいるとうまくいかない」といった話もよく聞きますが(笑)、私が父を尊敬し、父は私に配慮してくれるためか、当院はまったく問題ないと感じています。父は難しいと思われる手術もさほど時間をかけず終えるので、腕は相変わらず確かだと思っていますし、患者さんやスタッフに優しいことも尊敬できる部分です。私が「これは無駄が多いので再検討が必要では?」と思うようなことも、「患者さんのニーズがあるなら、やってあげたらいいじゃないか」と父に諭されていますから。早くから手術に力を入れていた先見性を私も見習って、高度な眼科診療までカバーできる体制を整えていきたいですね。

地域の皆さんにメッセージをお願いします。

山本篤志院長 山本眼科医院6

白内障や緑内障、各種の網膜疾患は自覚症状に乏しく、気づかないうちに症状が進んでいることがあります。特に片方の目で病気が進行している場合、両目で見ているとなかなか分かりませんから、時には片目で遠くから近くまで見てみるなど、セルフチェックをしてはいかがでしょうか。また、高齢のご家族が「最近よくつまずく」「外出することが減った」「趣味だった読書や手芸を避ける」といった状況なら、白内障などで周囲が見づらいのかもしれません。以前とは生活ぶりが変わったとご家族が感じるときは、眼科の受診を勧めていただくといいでしょう。もちろんこうした異常がなくても、50歳以降は年1回くらいのペースで眼科検診を受けていただくと、白内障や緑内障の早期発見につながると思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

多焦点眼内レンズでの白内障手術 35万円~
有水晶体眼内レンズ 35万円

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