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山本 平 先生の独自取材記事

めぐみケアクリニック

(横須賀市/京急久里浜駅)

最終更新日:2021/10/12

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京急久里浜駅、久里浜駅から徒歩5分ほどの「めぐみケアクリニック」は、地元出身の大木誠院長が1996年に開設したクリニック。大木院長の専門である耳鼻咽喉科をはじめ、内科、循環器内科、整形外科、リハビリテーション科など幅広い診療に対応する地域に根差したクリニックだ。循環器内科では、順天堂大学病院から派遣された医師による専門性の高い診療も受けられ、高次病院との連携や術後管理も徹底している。同科を非常勤で担当する山本平先生は、「高度な循環器領域の治療を広め、必要とする患者さんにつなげたい」と地域医療に積極的に取り組む。そこで山本先生に循環器疾患の診療や、同クリニックの循環器内科の特徴について聞いた。

(取材日2020年5月25日)

高度な循環器医療の普及をめざして地域医療に取り組む

まず、先生のプロフィールを教えてください。

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私は和歌山出身で、実家は代々農家でしたが、伯父2人が医師だったこともあり、父に勧められて医学の道に進みました。順天堂大学卒業後は、研修医として虎の門病院に勤務し、その後、順天堂大学病院で診療や研究、教育に携わってきました。心臓血管外科に進んだのは、消化器領域などに比べて、当時は遅れている領域だったところにやりがいを感じたからです。周囲からは「頭の中は、内科寄り」と言われていたのですが(笑)。今は、主に大動脈弁狭窄症という病気に向き合い、海外で可能になった先進的な治療をどうすれば日本人に適した治療にできるかという研究にも取り組んでいます。そして、非常勤医師として、このめぐみクリニックと千葉県のクリニックで循環器内科診療を行っています。

こちらのクリニックで診療されるようになったきっかけは?

もともと地域貢献にも取り組みたいという思いがあったことと、大学病院での医療を地域医療の中でどこまで当てはめていけるかという挑戦をしてみたいと考えたことがきっかけです。というのも、心臓外科領域では研究が進み、新しい医療機器や医療材料も開発され選択肢も増えてきました。従来の心臓手術は負担が多く時間もかかるので、ギリギリまで薬物治療を行うという認識でしたが、最近の手術は時間が短縮されて患者さんの負担も軽減され、入院期間も短くなりました。私の専門である大動脈弁狭窄症の場合も、術後1週間で退院して社会復帰できるケースが70%以上とのデータもあります。しかし、そうしたことが開業医の先生方にも十分に知られていないので、新しい治療を受けられる人と受けられない人の医療格差が生まれています。そこで、私たちのような専門の医師が早期に介入していくことにより、新しい治療を広めていきたいと考えています。

専門性の高い医師が、地域で診療するメリットについて聞かせてください。

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身近なクリニックで早期に病気を発見して高次病院での適切な治療につなぎ、また、退院後の管理もこちらで行うことで、患者さんやご家族の負担もかなり軽減できると思います。通院や相談がしやすいこと、わざわざ遠くの大きな病院に行かなくても、専門的な医療につながるというのがメリットですね。その結果として、より多くの方に適切な治療を受けていただき、より良い人生を送っていただければと思っています。手術は、順天堂大学病院で行うこともありますし、患者さんが近くの施設を希望される場合は、横須賀共済病院やうわまち病院などに責任を持ってご紹介しています。幸い、順天堂には私も信頼をおく外科医師がいますので安心して手術を受けていただくことができるでしょう。

整形外科と連携し、健康寿命の延伸にも尽力

こちらでの診療にはどのような特徴がありますか。

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まず、気軽に診療を受けていただけること、他の診療科や検診を受けた方の循環器疾患も見つかりやすいことですね。大木院長は耳鼻咽喉科が専門ですが、地域のかかりつけ医としての視点で患者さんをよく診られているので、循環器系の病気もよく見つけてくださいます。ちょっと診てほしいと紹介された方が、重症の循環器疾患だったということもあり、さすがだなと感じています。また、整形外科と連携できるのも大きな強みですね。というのも、循環器疾患の患者さんは、高齢になっても元気に生活できるかどうかは脚力にかかっています。足の筋力が落ちると動脈硬化が進んで心臓の機能も低下しやすくなりますし、肺活量も落ちて肺炎にもなりやすいのです。循環器の治療とともに、膝など足の問題にもアプローチして脚力を鍛えることで、健康寿命の延伸を図ることができます。そうした点で理想的なクリニックだと思っています。

医師として心に残るエピソードや思いを聞かせてください。

私は、医師になりたいという強い思いがあったわけではなく、研修医時代、担当した患者さんが亡くなったときに自信をなくしてこのまま医師を続けていいのかと悩んだことがありました。その時、先輩に「将来、何がしたいのか」と問い詰められて、医師という仕事と向き合おうと覚悟を決めて歩んできました。今は、若い医師を指導する立場でもありますが、昔のやり方を押しつけるわけにはいきませんし、医療の進歩で大きく変わった部分もあります。ですから、時代を経ても変わらない医師としてのあり方と、進化した部分を理解してもらいながら、一緒に進んでいきたいと考えています。

どのような点が進化して変わったのでしょうか。

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例えば大動脈弁置換術の場合、昔の医師は、術後1ヵ月ぐらい泊まり込みで患者さんを診るのが当たり前でした。しかし、現在は入院期間が短く、チーム医療が浸透していますから、医師の働き方改革も可能になってきています。また手術時間が長いため体力勝負といわれてきましたが、今は手術時間も短くなっているので、男女関係なく活躍できる環境になっています。医師を希望される女性の方も多いので、女性医師の活躍を期待しているところです。当院の嶋田晶江先生も、家庭と両立しながら心臓外科医師として頑張っているドクターです。下肢静脈瘤治療にも詳しいので頼りにしていただきたいですね。

地域と高度な循環器医療をつなぐ、架け橋として

これからの展望や取り組みたいことなどを聞かせてください。

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大動脈弁狭窄症は、80歳ぐらいから病状が進むことが多く、心臓が悪いのか高齢のせいなのかがわかりにくい病気です。欧米では潜在的な患者が多いことがわかり、カテーテル治療が広まっています。日本でも潜在的な患者は多いと考えられますから、当院でも早期の患者さんを見つけて適切な治療につなぎ、健康寿命を全うしていただきたいと考えています。また当院では、整形外科の先生や理学療法士の皆さんと連携して、足腰がなるべく衰えないように、心臓機能をコントロールしながらの運動療法にも取り組みたいと考えています。訪問リハビリテーションも行っているので、将来的には、オンラインで心拍数などを管理しながらの運動療法なども実現したいですね。

循環器疾患の予防には、どのようなことに気をつければよいのですか。

まずは、適度な運動や適切な食生活を心がけて肥満を予防し、生活習慣病を管理すること。特に血圧の高い人は定期的に循環器内科を受診してください。またストレスは、高血圧や、自律神経失調症による不整脈など循環器疾患にも大きく影響します。特に女性の方はストレスを感じやすいので、ストレスをうまく解消して自律神経を整えるような工夫をしていただきたいですね。今は新型コロナウイルスの影響が大きいですが、そこからまた新しい治療法や科学技術が生まれ、さらにより良い生活や人生につながることもあります。私は「ステイホーム」の次は「ゴーホーム」だと思っているんですよ。早く家に帰って、家族で家事や育児を分担して、ストレスがたまらないようにしていただきたいですね。

最後に、地域の皆さんへのメッセージをお願いします。

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横須賀市は高齢化が進む地域ですが、前向きで開放的な方が多い印象があり、高齢でも積極的に治療を受けたいという方も多くやりがいを感じています。ただ車社会で運動不足の人が多いのか、肥満の方が目立ちますので気をつけていただきたいところです。また高齢の方の循環器疾患は年のせいと見逃されがちで、いつの間にか進行することがあります。高齢のご両親と離れて暮らされている場合など、たまには一緒に歩く機会をつくってください。「歩くのが遅くなった」「階段や坂がつらそうだ」と感じたら、ぜひ循環器内科を受診するように勧めてください。早いうちに治療を受けてもらえれば、ご本人もご家族も安心して過ごしていただけると思います。

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