全国のドクター9,177人の想いを取材
クリニック・病院 161,377件の情報を掲載(2020年6月05日現在)

  1. TOP
  2. 千葉県
  3. 成田市
  4. 成田駅
  5. 医療法人社団 つかだファミリークリニック
  6. 塚田 雄大 院長

塚田 雄大 院長の独自取材記事

医療法人社団 つかだファミリークリニック

(成田市/成田駅)

最終更新日:2020/04/01

59160

成田山新勝寺の最寄り駅として知られる、成田駅と京成成田駅。駅前は通勤・通学をする人や参拝客で賑わうが、車で数分離れると、閑静な住宅街が広がるベッドタウンに入る。その一角にあるのが「つかだファミリークリニック」だ。現院長である塚田雄大(たけひろ)先生の父、塚田正男先生が1978年に開院してから、地域住民の健康を見守り続けてきた。院内での診療をはじめ、多くの患者宅を訪れ、訪問診療にも携わっている。「この地域の患者さんと、家族のように長くお付き合いをしていきたいんです」と語る塚田院長。同院のこれまでの歩みや在宅医療のこと、今後の展望などを中心に話してもらう間も、患者に対してさまざまな気配りをしていることが垣間見えた。
(取材日2016年6月16日)

まさに「ファミリー」のようなクリニック

この医院の沿革を簡単にお話しいただけますか?

父が1978年に、ここで外科と胃腸科の診療所として開業しました。僕も大学病院に勤めていた頃から手伝っていました。名前に「ファミリー」と付けたのは、5年くらい前のことです。患者さんと家族のように、身近なお付き合いができたらと思って付けました。その後、2013年には建物を新しくし、駐車場も広くして現在に至ります。

理学療法室がある外科と内科のクリニックというのは珍しいですね。

父がもともと外科医師として簡単な整形外科の治療や理学療法も行っていたので、建て替えた際もそのための部屋を作りました。この地域は基本的に車社会なので、いろいろな病院にかかるには、ご本人が運転するか、ご家族に送り迎えをしていただかないといけないんです。それに、今までやってきたものを「建物が変わったのでできなくなりました」というのは、あまりに冷たいなと思ったので、続けることにしました。整形外科の先生にかかったほうがいい場合はもちろんご案内しますが、ちょっとした膝や腰の不調程度であれば、対応していきたいと考えています。

こちらにいらっしゃる患者さんの年齢層はどのあたりでしょうか?

小さいお子さんからご高齢の方まで幅広い年代の方に来ていただいていますね。1歳未満の場合はやはり小児科さんのほうが望ましいと思いますので、お断りさせていただいているのですが、それ以上の方は診させていただいています。父と同世代でずっと来てくださっている方は、僕の小さい頃のことも知っているので、「あなたも、昔はこんなに小さかったのにね」なんて笑われてしまうことも多いですね。うれし恥ずかし……というところでしょうか。ご自分の畑で採れた野菜をおすそ分けしてくださったり、良いお付き合いができているかなと思います。

先生のご専門分野について教えていただけますか。

2

もともとは循環器や不整脈を専門としていました。そして不整脈の研究を深くやっていくうちに、突然死の研究や救急医療にも携わるようになったんです。ここの常勤になる前は、大学病院のER(救急科)にいました。ERでは整形外科や消化器科、その他の科の先生と協力することも多くて、多くの分野について学ぶことができました。それが今も役に立っているなと思いますね。

医師だけでなく、関連職と連携してよりよい診療を

こちらの診療方針を教えてください。

3

当院では外来診療から訪問診療まで、患者さんの一生の健康を支えることをモットーにしております。そのため、専門である循環器と消化器の診療に加えて、生活習慣病などの治療にも力を入れております。高血圧、糖尿病や喫煙など動脈硬化の危険因子を包括的に管理することで心血管病予防につながります。また、専門である不整脈治療や心不全コントロールだけではなく、心筋梗塞や脳梗塞の二次予防にも努めています。他にも、消化器の悪性疾患については定期的な内視鏡や超音波検査などの画像検査を行うことで防げるものも多く、そこをしっかり受けていただくことでこの地域の健康寿命を延ばすことに貢献していきたいですね。

訪問診療にも積極的だそうですね。需要はいかがでしょうか?

やはり高齢化の流れもあって、増えていると思います。現在当院では250人くらいの方のお宅へお伺いしているのですが、これはチームで行っているからこそできることです。僕は病院のERにいた頃、「これは訪問診療でしっかり診てもらっていたら、防げたんじゃないか」と思うような状況に何回も遭遇したので、そういった目で在宅医療へ取り組んでいます。そのために、院内・院外で同じ対応ができるよう、エコーや血圧計、採血などの機材はすべてポータブルのものにしました。CTやMRIについてはさすがに不可能ですが、この辺りには大きな病院が複数あって、いざというときは撮影させてもらえるので、連携しやすいですね。

在宅医療について、先生はどのようなスタンスを持っていらっしゃいますか?

患者さんが最期まで家で気持ちよく過ごせるようにすることが在宅医療の目的だと思っています。医師は医師、看護師は看護師、ホームヘルパーはホームヘルパーでそれぞれの得意分野がありますから、それぞれの得意な点を生かし、協力することで、より細かな点にも目が行き届くと思います。月に何人かは看取りをすることもありますし、ご本人やご家族が生活しやすいようにスペースを確保するためにはどうすればいいか、といったようなことも話し合います。

患者さんに接する際、最も心がけていらっしゃることはどのようなことでしょうか?

数十年通ってくださる方も多いので、人生の最期まで、一緒に年をとっていける存在でありたいと思っています。そのために、ご本人のお話から家族との関係や食事習慣などの生活背景を聞いたり、普段とどこか変わったところがないかを注意深く見たりしています。特にご高齢の方の場合は、どこか服装がおかしいとか、話がかみ合わないといったことがあると、認知の前触れや初期症状ということがありえます。そう感じた時は、後日ご家族に来ていただいて、お家での様子をより詳しく伺うことにしています。ご本人が僕と話す時はすごくしっかりしていても、自宅での様子はまったく違う、ということもありますから。認知症は初めのうちに対処することで、症状を軽減することもできますので、見逃さないように気をつけています。

患者と一緒に年をとっていくような存在でありたい

印象深い患者さんとのエピソードを教えていただけますか。

長い間小児がんで在宅医療を受けていた方です。だいぶ症状が進んでいて、胃ろうや酸素吸入などもされていたのですが、ご本人も自覚があったようで「最後に、中学の体育祭を見たい」とおっしゃいました。見学しに行ってしばらくして亡くなってしまったのですが、その方のお姉さんが看護師の道を選んだそうなんです。ご家族を亡くされたことは非常に悲しいことですが、それをきっかけに人を助けたいと思い、そういった仕事を選んだことは素晴らしいことだと思いますし、医療に携わる人間としてうれしかったですね。

大変お忙しいと思いますが、趣味やリフレッシュの時間はおありですか?

在宅医療を始めてからは、ほとんど休みをとっていませんね。昔はスノーボードやランニングなどもやっていたのですが、今は週に一度休めるかどうか……というところなので、休めた時は子どもと一緒に公園に行って遊ぶくらいです。その分、食事や体調管理には気をつけています。

今後の展望についてお聞かせください。

この地域で「交通手段や家族の付き添いが難しいから、通院できず医療を受けられない」という方の課題を、在宅医療を充実させることで解決できればと思います。こちらへ来られる間は来ていただいて、来られなくなった後はこちらからお伺いして、ずっとお付き合いをしていきたいですね。ここに来ることで、気分転換や体力維持にもなると思いますし、お年寄りの方は、ご自分のお孫さんの話をするとき、とても楽しそうにされるんです。僕もそういう患者さんを見ていると楽しいので、一緒に年をとっていけるような、そういう関係を続けていきたいと思います。

最後に、在宅介護をお考えの方に一言アドバイスをお願いします。

6

ご家族を在宅で介護することは大変ですが、最初の一週間から1ヵ月間を乗り切ると、軌道に乗ってうまくいくことが多いと感じています。自宅ならではの楽しさや安らぎを得ることもできますので、「大変そうだから」という先入観だけで判断せず、わからないことはどんどん聞いてください。僕たちもできる限りのことをやって、一番良い在宅での療養を続けられるようにお手伝いさせていただきたいと思います。

Access