佐々木 大樹 院長の独自取材記事
佐々木医院
(船橋市/滝不動駅)
最終更新日:2026/09/28
滝不動駅から徒歩5分ほどの住宅地に構える「佐々木医院」は、戦後すぐの開業から3代にわたって続く歴史あるクリニックだ。現在は消化器内科を専門とする佐々木大樹先生が3代目院長として診療にあたっている。祖父の代から「町のかかりつけ医」として担ってきた総合的な診療を継続しつつ、自身の専門性を生かし、胃や大腸の内視鏡検査にも注力する佐々木院長。院内にはAIによる補助解析機能を備えたエックス線検査システムや先進の内視鏡設備を備え、病気の早期発見に努めている。クリニックの歴史を守りながら、AIチャットボットやメッセージアプリの活用、キャッシュレス決済の導入など、時代の変化にも柔軟に対応する佐々木院長に、クリニックの特徴や内視鏡検査などについて聞いた。
(取材日2026年6月24日)
総合内科診療に加え、専門である消化器内科に対応
現在は、どのような患者さんが多く来られていますか?

最近は地域の方々がクチコミでいらしたり、内視鏡検査を受けた患者さんのご家族が後日来てくださったりと、以前と比べると患者さんの層もかなり広がりました。他院からの紹介で内視鏡検査を受けに来られる方も増えています。地域の先生方とは顔の見える関係を築いてきており、当院の存在が地域の中に少しずつ浸透してきているのかなと感じます。当院は小児の消化器疾患も専門的に診ていますので、腹痛や下痢などが続くお子さんを小児科の先生からご紹介されることもあります。やはり内視鏡検査は消化器疾患の診断に重要で、当院では中学生以上の小児の患者さんにも内視鏡検査を行っています。近隣に小児の内視鏡検査を行っているクリニックはほとんどありませんので、その点でも地域医療に貢献できているのではないかと思います。
御院は長い歴史をお持ちだと伺っています。
もともとは祖父が戦後すぐに内科医院として開業したのが当院の始まりで、1960年代にこの場所に移ってきたと聞いています。私自身祖父と父の姿を見ながら育ち、幼い頃から「自分も医師になって、地域の人々の身近な存在として患者さんの役に立ちたい」と、思い描いていました。前院長である父は専門が整形外科ですから、整形外科を中心に内科、小児科の診療を手がけていました。院長交代を契機に、診療科目に私の専門である消化器内科を加え、地域のかかりつけ医としての診療と消化器内科の専門性を生かした診療の双方に対応しています。
AIなどを活用して診療環境のアップデートも行っているそうですね。

はい。最近では、ホームページ内にAIチャットボットを導入しました。診療時間やアクセス、内視鏡検査の進め方や費用など、よくある質問についてAIが自動でお答えしています。診療時間外や休診日でもいつでも質問できますので便利だと思います。何か知りたいことがあっても、その情報がホームページのどこに掲載されているのか探すのが面倒という場合も、AIに質問すればすぐにお答えできます。ただし、個別の診断や緊急時などはお電話でご連絡をお願いします。また、当院のことをより広く知っていただけるようメッセージアプリでの配信に加えて、写真を共有するSNSも始めました。
AIを活用したカルテ作製システムも導入されたそうですね。
これは診察の時の患者さんとの会話をすべてAIが記録し、その内容を要約してカルテ化するというシステムで、診断書や紹介状なども自動で作れるようになっています。事務作業が軽減し、診察中、カルテを打ち込む作業がないので、これまで以上に患者さんの目や表情を見ることができ、診察に集中できます。患者さんとの会話記録はあとで読み返して確認することもできます。その他、会計時の利便性を高めるために、二次元バーコードやバーコードを用いた決済を導入しています。
内視鏡検査の心身の負担軽減に注力
注力されている内視鏡検査についてお聞かせください。

内視鏡検査は、スコープによって胃や腸の内部を実際に確認できますので、適切な診断が可能になります。エックス線検査やバリウム検査ではわかりにくい病変の早期発見にも有用です。しかし、内視鏡検査に対して、「つらそう、痛そう」といったイメージをお持ちの方も、まだ多いかもしれませんね。検査のハードルを下げるために大切なのが検査技術と検査方法の工夫だと思います。当院では、病変を見つけやすくするための特殊な光を備えた機器や高解像度のモニターを活用して、病気の発見率を高められるよう努めています。また、嘔吐反射が起きにくい経鼻での胃内視鏡検査にも対応していますし、ご希望に応じて眠っているような状態のうちに検査を終えるために鎮静剤を使うことも可能です。
大腸内視鏡検査は不安やストレスを感じる患者さんも多いのでは?
前もって消化の良い食事に切り替えたり、錠剤や液体の下剤を一定量飲んだりして準備をしていただく必要があり、患者さんはなかなか大変だと思います。大学病院時代から私がずっと気になっていたのが、こうした前処置の都合で検査時間が午後のスタートになって、患者さんを長時間拘束せざるを得なかったことです。そこで、当院では検査当日、少しだけ早起きしていただいて、前処置を午前7時くらいから始めることで、お昼前には検査を受け、終了後に遅めの昼食を食べていただけるように調整しています。また、患者さんの体調や普段の便通の状態に応じて下剤の種類を選択したり、腹部の手術歴なども考慮しながら、一人ひとり無理なく受けていただけるよう努めています。私が当院長に就任して5年たちましたが、当院で大腸内視鏡検査を受けたいと希望される方も多く、ありがたいですね。
身近なクリニックで検査体制が整っていると、検査が受けやすくなりますね。

患者さんのご事情に応じて小回りの利く対応ができるのは、町の個人クリニックならではの強みだと思います。万が一検査で異常が見つかった場合は、1センチメートル以下の小さなポリープでがんの疑いがなければ、当院で日帰り切除にも対応しています。当日の帰宅後の生活に多少の制限はありますが、翌日には出血や合併症を起こしていないかなど、電話でフォローいたします。大きなポリープについては近隣の病院をご紹介しますし、私自身、船橋二和病院で非常勤医として内視鏡検査・治療を担当していますから、ご希望があれば同院の設備のもと、私が執刀することもできます。また胃、大腸疾患だけでなく、小腸や胆嚢、膵臓の疾患の疑いがあれば、船橋二和病院での内視鏡検査や手術なども対応可能です。
不調がある時に気軽に頼れるクリニックでありたい
診療の際、どのようなことを心がけていますか?

当院は、地域にお住まいの方々が体の不調についてどんなことでも気軽に相談できるクリニックでありたいと考えています。だからこそ、患者さんと対話する時間はとても大事です。目と目を合わせて言葉を交わし、表情や話し方を含めて注意深く拝見するようにしています。また、話す時には専門用語を使わず、できるだけわかりやすい表現に置き換えるように意識しています。例えば、喉の腫れであれば、咽頭炎とは言わずに、「喉の風邪ですね」と言い換えています。私自身もそうですが、人は相手がわかりにくい言葉を使っていると、内容がすんなり頭に入ってこなくて、つい聞き流してしまうものですよね。医師の言葉のわかりやすさは、症状に対する患者さんの理解を促す上でも大事な要素だと思います。
スタッフさんについても少し教えてください。
診療にあたる父と私、看護師を含め、総勢8人体制です。自ら行動できる人がそろい、さまざまな改善策などを提案してくれるんですよ。医師もスタッフも意見を出し合いながら、患者さんが当院をより快適に利用できるように、みんなで考えているんです。父も私も保険点数の算定を済ませた上で会計に回すなど、患者さんにとってスムーズな受診環境をつくるために一工夫しています。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

内視鏡検査による疾患の早期発見も大切ですが、何よりも地域のかかりつけとして機能することが当院の立ち位置として最も重要と考えています。この周辺は医療機関が少ないので、内科だけでなく幅広い疾患に対応する必要もあると考えており、今後さらに研鑽を重ねていこうと思っています。その上で、症状に応じて適切な医療機関に紹介するなど、地域の医療的なコンシェルジュとしての役割を果たしていければと思っています。何か不調があったらとりあえず行って相談してみようと思える、そんなクリニックとして多くの方にご利用いただきたいです。

