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林 正敏 理事長の独自取材記事

大宮林医院

(さいたま市大宮区/大宮駅)

最終更新日:2022/09/15

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大宮駅から歩いて13分の場所にある「大宮林医院」。開業から今年で95年、産婦人科の診療を始めて55年の歴史あるクリニックだ。林正敏理事長は埼玉医科大学の総合周産期母子医療センターや県内の産科病院で、多くの症例に携わってきた。20年前に同院を受け継いでからは「おなかの中よりあたたかい場所」をコンセプトに、母子の健康と幸せをサポートしている。スタッフ皆がホスピタリティーを大切にしているのも同院の特徴だ。「妊娠・出産は女性にとって人生の一大イベント。少しでもリラックスした状態でお産に臨んでいただけるよう努めています」と語る林理事長に、ソフロロジー式分娩など同院の取り組みについて、また地元に対する思いについても話を聞いた。

(取材日2022年8月24日)

開業から95年。大宮の地で診療を続けるクリニック

こちらは95年の歴史をもつクリニックだと伺いました。

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当院の歴史は昭和の初めにさかのぼります。私の祖父が、まだ無医村だったさいたま市大宮区三橋2丁目に林医院を開業したのが1927年のこと。当時は内科を中心に診療を行っていました。1967より2代目院長として父が産婦人科を始め、私に代替わりしたのは2002年です。祖父の開業から95年、父が後を継いで55年、私に代替わりして20年と、今年は当院の節目の年にあたります。昭和・平成・令和と、地域の皆さんに支えられてここまで診療を続けてきました。現在はお産やその前後のケアである産科診療をメインに対応し、ソフロロジー式分娩にも取り組んでいます。

先生が産婦人科の医師を志したのは、やはり先代理事長の影響が大きいのでしょうか?

そうですね。進路について父から助言を受けたことはありませんが、産婦人科の医師家庭で育ったという環境は大きかったと思います。今でも覚えているエピソードが一つあります。それは小学生の頃、クリニックの前で弟とキャッチボールをしていた時のこと。小さいお子さんの手を引いたお母さまが通りかかり、当院を見上げて「あなたはここで産まれたのよ」と話しかけていたのです。赤ちゃんが元気な声で泣いたこと、親戚も集まってみんなで喜んだこと、とてもうれしそうに話していました。何げなく聞こえた会話ですが、不思議な気持ちでもあり、父の仕事について誇らしくも思ったものです。大学を卒業した後に産婦人科を選んだのは、この時の思いが頭の片隅に残っていたからかもしれません。

先生はこの地域のご出身なのですね。

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生まれも育ちもこの場所で、この大宮という街が大好きです。サッカーの大宮アルディージャも応援しています。歴史ある大宮氷川神社、緑豊かな大宮公園、もともと鉄道の街ですが、35年前の東北、上越新幹線の開業を機に大宮駅前の景色が一変しました。まさに交通の要所ですので、どこに行くにも便利。近年は大宮エリアの人気が高まっていますね。あるアンケートでは都内の人気エリアをもしのぐほどでした。高層マンションの建築やニュータウンの開発も盛んで、若いファミリー層も増え続けています。子育て世代が多いということは、出産される方も多いということです。当院が大宮でお産に携わって半世紀、これからも時代のニーズに応えながら、新しく「大宮っ子」に仲間入りされる赤ちゃんをお迎えしていきたいと思います。

母性スイッチをオンにする「ソフロロジー式分娩」

院内の温かい雰囲気が印象的です。

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当院のコンセプトは「おなかの中よりあたたかい場所」。ここは生まれてきた赤ちゃんが人生の最初の数日間を過ごす場所になるんです。クリニックならではのアットホームな雰囲気で出産に臨むお母さまをサポートし、赤ちゃんたちを温かくお迎えしています。スタッフ皆で心がけているのはホスピタリティー。私たちの接遇や言葉遣いが患者さまやご家族の安心感につながります。当院はお産にあたって特別なことをしているわけではありません。スタッフ皆が患者さまに丁寧に向き合い、リラックスして過ごせる空間を提供しています。このホスピタリティー精神が当院の特徴の一つです。

先生は問診を大切にされているそうですね。

そのとおりです。というのも患者さまにとっては一見お産と無関係に思えることが、診断のポイントになることがあるからです。私たちが携わっている周産期医療では「ノーリスク」という言葉は使いません。妊娠・出産は当たり前の営みに見えて、実は母体にとても負荷のかかるものなのです。ですから「ローリスク」か「ハイリスク」かの見極めになるのですが、これがとても重要なこと。問診で患者さまの既往歴や背景を知り、想定されるリスクをあらかじめ把握して、当院でお受けできるかどうかを判断しています。その上で、マンパワーや設備の整った高次医療機関である周産期母子医療センターでのお産が患者さまや赤ちゃんにとってより安心と判断した場合には、その理由をわかりやすく説明した上で責任をもってご紹介をさせていただきます。

ソフロロジー式分娩について教えてください。

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妊娠中から母性を育み、優しく穏やかな気持ちで出産に臨むのがソフロロジー式分娩です。私は著書の中でこれを「母性スイッチをオンにする」と表現しました。「母性」の捉え方は人それぞれで良いのです。全身の力を抜きリラックスして、おなかの中の赤ちゃんの存在を感じてください。そして、赤ちゃんが産道を通って外に出てくる瞬間をイメージしてみてください。ご自身と一緒に赤ちゃんも頑張っていて、一生懸命に家族に会いに来てくれるということを、より強く感じられるかもしれません。

診療の際に心がけていることはありますか?

患者さまに説明する際は、なるべくわかりやすい言葉を使うようにしています。これは私だけではなくスタッフ皆で心がけていることです。例えば妊婦健診では、食事や運動などの保健指導が重要になってきます。母子ともに健康なお産に臨むためには、きちんと理解して実践していただかなくてはなりません。おなかの中の赤ちゃんの状態や、出産方法などについてご説明する際も、難しい専門用語はなるべく使わず、患者さまが話しやすい雰囲気づくりにも努めています。

入院時は母児同室。個々のニーズに合わせてサポート

入院設備についても教えてください。

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入院用の部屋は、洗面スペース・テレビ・冷蔵庫・貴重品ボックスを備えた完全個室。今年の11月に院内の全面リニューアルを予定しており、壁紙や床材もすべて新しくなります。母児同室ですので、退院後の生活リズムの練習にもなるかと思います。おむつの換え方や授乳など、困ったことがあれば遠慮なくスタッフに聞いてください。食事にもこだわっています。味はもちろん、野菜をふんだんに使用して健康にも配慮しています。また以前は母乳育児を強く推奨していましたが、ここ最近はお母さまのニーズもお一人お一人異なり、ミルクとの混合を希望される方などニーズもさまざまです。患者さま一人ひとりのライフスタイルを考え、ご要望に合わせたサポートを行っています。

産後はどのようなサポートをしていただけるのでしょうか?

授乳に関するトラブル、育児のご相談、卒乳のご相談などを受けつけています。他にも週に2日、自治医科大学附属さいたま医療センターの新生児科の先生による新生児の外来を設け、生まれたばかりの赤ちゃんの回診や1ヵ月健診を行っています。産後の親子ヨガも開催しており、当院でご出産の方だけでなく、里帰り分娩の方もご参加いただけます。

最後に読者へメッセージをお願いします。

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少子化の影響はあるものの、埼玉県は他県に比べて分娩数の多い地域です。私も埼玉医科大学の総合周産期母子医療センターや県内の産科病院で、多くのお産に携わってきました。妊娠・出産は女性にとって人生の一大イベント。安心で安全なお産をめざすために、食生活を工夫して妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群などを防ぎ、適度な運動で体重をコントロールしましょう。これらはクリニック任せでは実現できないこと。ご自身での健康管理が不可欠です。私たちはそのサポートをいたします。不安なことがあれば何でもご相談ください。

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