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小西 孝彦 院長の独自取材記事

久喜耳鼻咽喉科

(久喜市/久喜駅)

最終更新日:2023/10/04

小西孝彦院長 久喜耳鼻咽喉科 main

JR宇都宮線の久喜駅から徒歩約5分。閑静な住宅街にある「久喜耳鼻咽喉科」は、乳幼児から高齢者まで幅広い層の患者から長年頼りにされてきた耳鼻咽喉科のクリニックだ。どこか懐かしい雰囲気が漂う院内には、患者手作りの工芸作品などが飾られ、アットホームな空間となっている。小西孝彦院長は、穏かな物腰と優しい人柄で多くの患者から慕われ、近隣の学校の学校医も務める人物。長年勤めていて患者の背景もよく知るスタッフの存在も頼もしい。旅行好きで、有名な温泉地はほとんど網羅したという小西院長に、診療にかける思いや気をつけてほしい疾患についてなど、さまざまな話を聞いた。

(取材日2020年1月23日)

幼い頃からの憧れをかなえ、耳鼻咽喉科の医師に

ご開業までのいきさつを教えてください。

小西孝彦院長 久喜耳鼻咽喉科1

出身は広島で、大学は徳島ですが、縁があって東京大学で研修を受けましたので、その流れからこの地で開業させていただきました。今もこのエリアには耳鼻咽喉科のクリニックが少ないのですが、私が開業した当時はさらに少なく、地域の患者さんのお役に少しでも立てれば、との思いからこの地で開業させていただきました。以来25年以上、頼もしいスタッフと優しい患者さん方に恵まれてここまできました。自分で鼻をかめないような小さなお子さんから、ご高齢の方まで幅広い年齢層の患者さんが継続して来てくださっていますし、車で近隣の市町村からわざわざ来てくださる方もおり、ありがたく思っています。

どうして耳鼻咽喉科の医師になられたのですか?

私は小さい頃から中耳炎や副鼻腔炎で耳鼻咽喉科に通うことが多く、一番身近に感じていた職業が耳鼻咽喉科の医師でした。その時感じた興味や憧れから進路を医学部にしたのですが、研修医としてさまざまな診療科を経験してもやはり自分に合うのは耳鼻咽喉科だと確信して、この道に進みました。また外科系の診療科のうち、小規模ではありますが開業しても手術などを行いやすいのは、耳鼻咽喉科だと思ったのも、この道に進んだ理由の一つですね。当クリニックでは鼓膜切開や鼻腔焼灼術の処置は行います。規模の大きな手術は久喜総合病院や自治医科大学附属さいたま医療センター、獨協医科大学埼玉医療センターなどへご紹介しています。

日々の診療におけるポリシーを教えてください。

小西孝彦院長 久喜耳鼻咽喉科2

小さいお子さんも多く来院されますので、怖い思いをせずきちんと治療を受けてもらえるように、優しく丁寧な対応を心がけています。また具合が悪い時や、調子が悪くてぐずる子どもを連れて何回も来院するのは大変でしょうから、できるだけ早く快方へ向かうよう、素早い診断と効率的な治療を心がけています。それはスタッフも同様で、看護師も受付のスタッフも同じ思いで対応してくれています。治療においては、複数の治療法がある場合や、いくつかの治療法や投薬法を組み合わせたほうが良い場合など、それぞれのメリットやデメリットを踏まえつつ患者さんや親御さんと相談させていただいて、ぴったりの方法で治療できるようにと考えています。

長年の付き合いから生まれる患者との信頼関係

小さいお子さんはどのような疾患の患者が多いのですか?

小西孝彦院長 久喜耳鼻咽喉科3

私自身小さい頃にたくさんお世話になりましたが、鼻水、鼻詰まり、中耳炎や副鼻腔炎のお子さんが多いですね。特に中耳炎や副鼻腔炎は慢性化してしまうと治るまでに時間がかかってしまいますので、早めに対処したいところです。特に副鼻腔炎はこじらせると手術になるケースもありますから注意が必要です。中には、これまでの経験から白衣の大人を怖がったり、クリニック独特の雰囲気が苦手であったりするお子さんもいますが、怒ったりせず、静かに優しく声がけするようにしています。

長年通院している患者も多いそうですね?

乳幼児の頃からずっと継続して成長を見守らせていただけるのも、私の大きな喜びとなっています。小さい子どもの頃に診ていた患者さんが成長し、大人になり、お母さんになって、また自分のお子さんを連れて来てくれることも多いのですが、本当にうれしいですよ。自分自身の子どもか孫のように思って、診察させていただいています。昔も今も、具合が悪くて不安な子どもの気持ちも、大切なお子さんが病気になって心配な親御さんの気持ちも、変わりません。できる限り力になりたいと思っています。

スタッフは長年お勤めの方が多いのですか?

小西孝彦院長 久喜耳鼻咽喉科4

開業以来ずっと務めてくれているスタッフもいます。患者さんも具合の悪い時によく知ったスタッフが対応すると安心してくださるようです。たまにスタッフがお休みしていると、患者さんのほうが心配してくれたりするんですよ。患者さんに対しては、体調が悪い中でも、少しでも快適に過ごしていただいて気持ちよくお帰りいただけるよう配慮してもらっています。感謝の印というほどではありませんが、年末には忘年会、夏には納涼会を開いて親睦を図っています。クリニックはチームワークが命。スタッフが仲良く働いてくれているのも私の誇りです。

「聞こえ」に不安があったら様子を見ずにすぐ受診を

難聴疾患にお詳しいそうですね?

小西孝彦院長 久喜耳鼻咽喉科5

時折、芸能関係の方などがかかられるのでご存じの方も多いと思いますが、突発性難聴には注意が必要です。これは若い方から高齢の方まで年齢や性別に関係なく発症する疾患です。発症してから早く治療に取りかかることが重要な疾患で、これを2週間以上放置するなどこじらせてしまうと実に厄介なのです。少ししたら治るだろう、と様子見をすることは多いでしょうが、「聞こえ」が悪くなったら、とにかく早く耳鼻咽喉科を受診していただきたいですね。突発性難聴には、睡眠不足や、疲れ、精神的なストレスといった要因も関係しているといわれています。主な症状としては、突然聞こえない、または聞こえづらくなること。「あれ?」と聞こえに違和感を感じたら、すぐに受診しましょう。

小さいお子さんで気になる疾患はありますか?

お子さんの場合は滲出性中耳炎に注意していただきたいですね。急性中耳炎なら多くの場合は痛みが伴いますから、気がつきやすく早めの受診に結びつきます。しかし、耳の中に滲出液がたまって起こる滲出性中耳炎の場合は、ほとんど痛みがなく本人からの訴えがありません。ですから親御さんでもなかなか気がつかないことがあるんです。親の呼びかけになかなか応えない、テレビなどの音を大きくしたがるなど、親御さんが「聞こえてるのかな」と気になることがありましたら、早めに受診してください。しかし日常生活では見つけにくいことも多く、学校健診で初めて見つかることも多いのです。お子さんの場合は、受診して何でもなければそれでOKですので、心配なことがありましたら遠慮せず受診してくださいね。

高齢者で気になる疾患は何ですか?

小西孝彦院長 久喜耳鼻咽喉科6

やはり難聴、いわゆる「耳が遠い」というものです。こればかりは治療法がありませんので、多くの場合は補聴器をお勧めすることになります。補聴器は「慣れ」を必要とするものなのですが、着け始めはそれまで聞こえなかったようなさまざまな音を急に拾うため、うるさく感じる方も多いようです。来客時だけ、外出時だけ、と日常生活では装着しない方もいらっしゃるのですが、うるさく感じる音も実は耳が遠くなるまでは聞こえていたもの。ようは「慣れ」の問題なのです。せっかく補聴器を作ったのですから、ぜひ日常生活で着けていただいて、快適な生活を送ってください。きちんと声が聞こえると会話もしやすいでしょうし、耳からの刺激を得るという意味で、認知症の予防にも役立つと考えられます。

最後に読者へメッセージをお願いします。

耳鼻科系の疾患は早めの治療が大切です。悪化させてしまうと治療が難しい疾患も多いので、違和感や不安を感じたら早めに受診してください。聞こえのほかにも、声がかすれてきたら喉頭がんのサインかもしれません。特に喫煙される方は、声のかすれにもご注意ください。また、難聴にも喫煙は良くありません。喫煙により血流が滞ってしまうと考えられるからです。当クリニックはできるだけ早く治して差し上げる、ということに注力しています。何か気になることがありましたら、お気軽にご来院ください。

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