北村 大介 院長の独自取材記事
北村医院
(川口市/東川口駅)
最終更新日:2026/10/13
東川口駅から徒歩6分。けやき通り沿いに建つ「北村医院」は、2026年6月に院内の改装を実施。中に入るとナチュラルな雰囲気の空間が広がり、アクセントカラーのライムグリーンが心を落ち着かせてくれる。北村大介院長は専門の内視鏡内科、消化器内科と肛門外科に加え、内科、外科、小児科、皮膚科と、幅広い診療に対応。地域のかかりつけ医として多様な相談に応じる他、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医の資格を持ち、胃と大腸の内視鏡検査に力を入れる。大学関連病院などでがんの発見が遅れた患者を診てきた経験から、「病気の早期発見・早期治療をめざし、川口市からがんで亡くなる患者さんをゼロにしたい」と話す北村院長。内視鏡検査の特徴や重要性、検査時の取り組みなどについて話を聞いた。
(取材日2026年8月22日)
がんの早期発見のために内視鏡検査に注力
これまでの経歴や開院の経緯について教えてください。

順天堂大学卒業後、同大学の第一外科に入り、消化器外科医として大学病院および関連病院で消化器がんの治療や手術、内視鏡診断・治療で研鑽を重ねました。がんが早期に見つかれば内視鏡で切除し、進行していれば腹腔鏡手術などを行い、術後は抗がん剤治療や緩和ケアといった形で携わってきました。しかし、発見の遅れによって亡くなる患者さんを診るたびに、早期発見・早期治療の大切さを痛感していました。がんが早く見つかっていれば、治療することができた可能性が高かったからです。がんで亡くなる方を1人でも減らすための取り組みを広めたいという思いが募り、開院の道を選びました。
診療の基本方針について聞かせてください。
診療方針は大きく分けて二つあります。一つは、親身に患者さんに向き合う地域のかかりつけ医であること。私は消化器内科や肛門外科を専門とし、加えて当院では内科、内視鏡内科、外科、小児科、皮膚科を標榜しています。大学に在籍していた頃は、先輩が開院したクリニックで非常勤医師として勤務し、小児科や皮膚科など幅広い診療に携わりました。その経験から、一人の患者さんを多角的な視点で支える姿勢を大切にしています。もう一つは先ほど話したとおり、がんの早期発見・早期治療のために内視鏡検査に力を入れていることです。内視鏡検査は一度受ければ終わりではなく、定期的な受診が望ましいので、このクリニックならまた受けてもいいと思っていただける検査を提供できるように努めています。
2026年6月に院内を大幅にリニューアルしたそうですね。

壁や床、天井の仕上げをすべて撤去し、院内を基礎と柱や梁だけにしてから設計を一新しました。目的は、患者さんが内視鏡検査を受けやすい環境を整えるためです。最も大きな改装は、大腸の内視鏡検査を受ける際に、下剤を院内で服用するための前処置室を2部屋つくり、専用トイレを設けたことです。リカバリー室と更衣室も増やし、検査ベッドはストレッチャーなので、検査後は患者さんが歩いて移動することなくリカバリー室で休むことができるようになっています。クリニック全体としては、診療室を2部屋から3部屋に増やし、新型コロナウイルス感染症のようなパンデミックに備えて、感染症専用の診療室も新たに設けました。待合室はナチュラルな雰囲気の開放的な空間にしたことで、患者さんもあまり緊張せずに受診していただけると思っています。
専門の技術と熟練スタッフの支援で苦痛の少ない検査を
内視鏡検査の特徴や強みはいかがですか?

苦痛をなるべく感じさせない検査方法を心がけており、胃と大腸どちらの内視鏡検査においても、ウトウトしている状態で検査を受けるために鎮静剤を使用することができます。胃の場合は経口内視鏡以外に、強い吐き気や嘔吐反射を引き起こすことが少ない経鼻内視鏡を選択することもできます。大腸内視鏡検査の場合は、軸保持短縮法と呼ばれる挿入法で行っていることが特徴です。内視鏡を腸に押し込みながら進めていく一般的な挿入法とは異なり、腸をじゃばらのように縮めながら内視鏡を進めていくため、検査時の苦痛を軽減することができます。この技術の習得には、ある程度の経験を重ねる必要がありますが、こうした工夫によって、過去に痛い思いをして大変だったという方や、大腸内視鏡を大腸の奥まで入れることができなかった方にも、安心して治療を受けていただけたらと思っています。
スタッフにはベテランの看護師が多いと聞きました。
消化器内視鏡の専門的な知識を持つ看護師が3人在籍しており、検査前の説明もわかりやすく丁寧に行うなど、患者さんの検査に対する不安を取り除けるよう体制を整えています。「下剤をきちんと服用することができるのか」「痛いのではないか」大腸内視鏡検査の場合は「恥ずかしい」といった、メンタル的なケアにも対応しています。また胃の内視鏡検査を経鼻で行う場合、麻酔がうまくできないといったトラブルが起きた場合、経口へ切り替えるかを判断するのも、精通したスタッフがいるため迅速に行うことができます。なお、前処置室と専用トイレの部屋、更衣室には内視鏡検査のスタッフに直接つながる電話がありますので、わからないことや不安があればいつでも相談することができます。
内視鏡検査はどのような人が受けるべきですか?

胃の場合、自治体の胃がん検診の対象者や胃痛や胸やけといった症状のある方はぜひ受けていただきたいですね。大腸の場合、健康診断の便潜血検査で陽性だった方は、必ずを受けていただきたいと考えています。また、血便や便秘と下痢を繰り返すなど便通の異常がある方、ご家族に大腸がんの方がいる場合も、検査を受けることをお勧めしています。一般的に40歳を超えると大腸がんになるリスクが高まり、ポリープが大きくなって大腸がんになる場合があります。もし内視鏡検査でポリープが見つかっても、小さいものはその場で切除できます。ポリープが大きい場合は入院治療が必要になるため、連携している病院を紹介します。症状がなくても大腸がんの予防のために、40歳を過ぎたら検査を受けるのがよいでしょう。
精密な診断のために先進の機器とAIを活用
内視鏡検査の診断精度を上げるための工夫について教えてください。

内視鏡検査の最大の目的は、重大な病変の早期発見です。そのため検査機器にはこだわっており、胃内視鏡・大腸内視鏡ともに先進のシステムを導入しています。そして、診断時は消化器内視鏡専門医である私の目で丁寧に観察を行うだけでなく、AIによる診断補助も取り入れているのが強みです。人間の知見だけに頼るのではなく、実用化されているデジタル技術を活用しながら、見逃しのない診断をめざしています。大腸がんの前段階となる病変である腺腫の発見にも力を入れており、精密に検査を行うことで、診断の精度を追求しています。
先生は日本大腸肛門病学会大腸肛門病専門医でもあると聞きました。
日本大腸肛門病学会認定の大腸肛門病専門医の資格を持っています。最近はリモートワークで座りっぱなしが多くなり、痔核(イボ痔)による痛みを訴える女性の患者さんが増えている印象です。大腸内視鏡検査で痔核が見つかり、当院で治療を受けられる方もいます。ただし、当院では切除するような手術は行っておらず、軽症であれば塗り薬や飲み薬で痛みの軽減や痔核の縮小・消失をめざす治療を行っています。またALTA療法も取り入れています。これは内痔核の4ヵ所に分割して治療薬を注射して、痔核を縮小させるための治療法で、痛みに配慮され、日帰りでできる点が大きな特徴です。このように中等症くらいまでは当院で対応し、手術や入院が必要な場合は連携する病院を紹介します。
最後に大腸内視鏡検査を躊躇している人にメッセージをください。

大腸内視鏡検査の下剤は院内で服用できますし、困ったことがあれば看護師がすぐに駆けつけます。またリニューアルした前処置室はプライバシーに配慮した設計ですので、女性の患者さんも受けやすいと思っています。「思っていたほど大変じゃなかった」と言っていただけるよう、苦痛や不安を減らす工夫を凝らしていますので、気楽な気持ちで受けてみてはいかがでしょうか。病変を早期発見できれば検査を受けてよかったことになりますし、何もなければ、安心して生活できるという意味においても内視鏡検査には十分な価値があると考えています。そして、定期的に受けることで、がんの早期発見・早期治療につなげることができるのです。
自由診療費用の目安
自由診療とは大腸内視鏡検査/2万2000円、胃内視鏡検査/1万8000円、人間ドック/3万6000円~

