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林原 義明 院長の独自取材記事

林原皮フ科医院

(川越市/鶴ヶ島駅)

最終更新日:2023/09/28

林原義明院長 林原皮フ科医院 main

「林原皮フ科医院」は、東武東上線鶴ヶ島駅より徒歩3分の医療モール内にある。同院は地域密着型の身近なかかりつけ医として、30年以上、地域の人々の健やかな皮膚状態を守るために診療を続けてきた。皮膚科ということもあり、医院には乳幼児から高齢者まで幅広い年齢層の患者が訪れるが、今では開業当時は幼かった子どもが社会人になって受診したり、親となって子どもを連れて受診したりすることも多いという。開業前は大学病院に勤務し、皮膚がんなどの治療に携わってきた皮膚に関する専門家である林原義明院長。同院では、湿疹や虫さされ、あせも、アトピー性皮膚炎、ニキビ、イボ、じんましんなどの皮膚のトラブルや病気全般に対応している。「患者さんの生活に合った治療法を考えたい」と話す院長に、診療で大事にしていることなどを聞いた。

(取材日2023年8月29日)

乳幼児から高齢者まで幅広い年齢層の患者に対応

この地域で開業した経緯や、開業後30年経過して感じる変化などがあれば教えてください。

林原義明院長 林原皮フ科医院1

皮膚科の医師として、いずれは開業して自分の医院を持ちたいとずっと考えていました。開業前には大学病院に勤務していたのですが、当時住んでいたこの地域の医療モールに空きが出て、皮膚科を探しているという話を聞いたのです。ご縁をいただいたと思い、そのタイミングで開業に踏み切りました。それから30年が経過し、この地域もだんだんとお子さんや若い世代より高齢の方が増えてきていると感じます。一方で長く続けているからこその喜びもあり、子どもだった患者さんが就職し社会人になって受診されたり、お母さんになってお子さんを連れて来られたりすることもあり、そういう時は驚くと同時にうれしい気持ちになります。祖父母、子ども夫婦、孫と3世代で受診してくださるご家族などもいますね。もちろん新規の患者さんもいらっしゃいますが、長く通ってくださっている患者さんが多いです。

どのような患者さんが、どのような病気やトラブルで受診しているのでしょうか?

皮膚科ですので、小さいお子さんから高齢の方まですべての世代の患者さんが受診されています。午前中は高齢の方、午後はお子さんや学校帰り、仕事帰りの方が多い傾向があります。症状やご相談は患者さんの年齢や季節などによっても異なりますが、高齢の方で多いのは湿疹や皮膚炎で、特に冬場は乾燥などによる皮膚炎が多いですね。小さいお子さんはあせもや虫さされ、水イボ、アトピー性皮膚炎の他、夏場はとびひなども多いです。もう少し大きくなるとニキビで悩む学生さんも。また、ここは近くに大学があり、一人暮らしの学生さんも多く住んでいる地域なのですが、小さい頃アトピー性皮膚炎だったという方が、思春期になって一度落ち着いたものの、生活環境の変化などによって再び悪化して受診するということもあります。

先生のご専門についてお教えください。

林原義明院長 林原皮フ科医院2

大学時代に腫瘍やあざを専門とする先生の教室にいたこともあり、大学病院では皮膚がんの患者さんを多く診ていました。現在、当院を受診される患者さんでは、湿疹やかゆみなどの皮膚トラブルで受診される方が一番多いですが、皮膚がんの患者さんにも対応できます。吹き出物がなかなか治らないと受診された方などで、診察の結果がんの疑いがある場合には、大学病院などに紹介可能です。また、大学病院で手術などの治療を終えた後に当院で定期的に診察し、再発がないかなどをチェックすることもできます。がん治療後の経過観察はとても大事ですが、そのたびに大学病院に行くのは大変です。大学病院と連携しながら当院で診察できれば、患者さんも通いやすく、負担を軽くすることにつながると思っています。

生活や仕事なども考慮して適切な治療法を考えていく

診察する時に必ず患者さんに聞くことなどはありますか?

林原義明院長 林原皮フ科医院3

長く通っている患者さんについては生活背景を把握できていることも多いですが、初めて受診される患者さんには、症状を診るのと同時に仕事や家族構成など、生活環境についてお聞きするようにしています。患者さんの生活背景を理解することは症状の原因を知る上でも重要なことですし、例えば、「車を運転する仕事を持つドライバーさんなどでは眠くなりやすい薬の使用は避けよう」とか、「一時的に少し強めの薬を使ってでも、かゆみをしっかり止めることをめざしたほうがいい」など、治療法を考える上でも大切なことだと考えています。患者さんの生活背景なども考慮した上で、それぞれの患者さんに適した治療法を考え、症状を改善することにつなげられればと思っています。

医師として、診療する上で大事にしていることを教えてください。

できる限り患者さんの要望にはお応えしたいと考えていますが、難しいこともあります。患者さんが「こういう治療をしたい」「こういう薬を使いたい」とおっしゃっても、皮膚科の分野を専門とする医師からすると、その患者さんにとってその治療が最善とは考えられないこともあるでしょう。例えば、効果が強いと見込まれるお薬は、副作用も強く出やすい傾向があるため、使用する際には十分な注意が必要です。患者さんの希望する治療と、医師としての見解が異なる場合には、きちんとその理由を説明して別の治療法をご提案します。しっかり説明すれば患者さんも理解してくださるでしょうし、結果的に、それが患者さんにとって良い結果につながると信じています。

地域の病院やクリニックと連携して診療することもあるのでしょうか?

林原義明院長 林原皮フ科医院4

先に述べたように、皮膚がんの患者さんは大学病院と連携して診ることも可能ですし、他の病気による小さな手術などは地域の形成外科の先生にお願いすることも可能です。開業前に勤めていた大学病院が近いこともあり、この近くで内科や整形外科を開業している先輩、後輩の医師もいるため、必要な場合には紹介したり、紹介されたりと連携して診療を行えます。付き合いも長いですし、定期的に会って情報交換もしており、地域の先生方とは信頼関係が築けていると思っています。

これからも地域の患者に貢献していきたい

先生とともにクリニックを支えるスタッフさんについて教えてください。

林原義明院長 林原皮フ科医院5

妻が事務長をしてくれていて、他に事務職のスタッフが2人、看護師が2人います。開業当初からずっと同じスタッフが勤め続けてくれています。コミュニケーションなどで心がけていることは特にありませんが、みんな真面目で患者さんのために一生懸命やってくれているので、安心して任せられます。

ご自身の健康のために心がけていることはありますか?

オン・オフを切り替えて休みの日にはしっかり休養することで、また月曜日に新鮮な気持ちで患者さんと向き会うことができると思っているので、休日には仕事を忘れてゆっくり過ごしています。歩くことが好きで、休日にはよく歩きに出かけます。とはいえ、行くのは山歩きではなく、もっぱら町歩き。特に商店街を歩くのが好きで、ちょっと駄菓子屋さんに寄り道したり、休憩しておいしいものを食べたりしながら歩きます。通勤も、以前は片道40分の道を歩いて自宅から当院まで通っていました。毎日同じ道でも、季節ごとにいろいろな花が咲いていたり、川沿いの道ではサギやカモなどの鳥がいたりと、四季折々に変わる風景を眺めながら歩くのは楽しいです。今はちょっと腰が痛くて歩いていませんが、健康のためにも、治ったらまた歩きたいですね。

今後の展望と、患者さんへのメッセージをお願いします。

林原義明院長 林原皮フ科医院6

大学にいた頃、10歳年上の、とても尊敬している先輩医師がいました。その先生はがんについて長年研究に取り組んでいたのですが、定年した後に、救命救急の医師になったのです。その先生の息子さんが地方の病院で救急の医師をしていて、自分も手伝いたいからと定年後に大学病院で2年ほど救急を勉強し、その後、救急の医師として仕事を始めたそうです。すごいことですよね。とても感銘を受けました。私はとてもそこまではできませんが、それでも必要としてくださる患者さんがいる限りは、これからもこの地で、医師として患者さんのお役に立ちたいと考えています。皮膚のことで悩みや困り事があれば、どのようなことでも、気軽にご相談いただきたいですね。

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