医療法人かしわ会 かしわざき産婦人科

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柏崎研院長

医療トピックス

不妊治療から海外での代理母まで
子どもを持つための選択肢

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自由診療

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不妊治療を受けている夫婦にとって、妊娠にたどり着くまでの道のりはつらく苦しい。不妊治療は必ずしも結果が出るわけではない上、治療中に受ける周囲からのプレッシャーが、その苦しみに輪をかけることもある。そんな夫婦を救う努力を続ける柏崎祐士副院長に、不妊治療の種類からアメリカで行われている卵子の第三者提供や代理母まで、子どもを持つための選択肢について取材した。(取材日2015年10月8日)

人工・体外受精といった不妊治療から米国での卵子の第三者提供や代理母まで、「子を持つ」選択肢はさまざま

不妊の原因にはどのようなものがありますか。

54699 mt 1 q1 1446715760 ▲図も使いながら丁寧に説明してくれる 大雑把に言うと、「排卵しない」「卵管が詰まっている」「精子がない」の3つが主な原因で、4分の3を占めています。また、原因が不明なケースも多いのが不妊の特徴です。いずれの原因も腹痛などの自覚症状が出るわけではないので、日常生活では気付きにくい。そのため当院には、20代で不妊治療を受けに来る人は少なく、30代や40代になって妊娠できないからと検査に来る方が大多数です。治療方法ですが、「精子がない」場合は基本的にはありません。ただし、精子が少なく動きが悪いことが原因で精索静脈瘤という病気ならば、手術で大きく改善させることが可能です。その場合は泌尿器科で治療を受けていただきます。

不妊を調べる検査には、どのようなものがありますか。

54699 mt 1 q2 1446715760 ▲男性、女性ともに検査が必要だ 女性の場合は、大きく4つです。卵胞を観察するための超音波検査、排卵の有無や卵の育ち具合を調べる血液検査、子宮卵管造影検査、ヒューナーテストです。子宮卵管造影検査では、膣から造影材を入れ、子宮の形や卵管の通り具合を調べます。レントゲン室のベッドに横になって行います。ヒューナーテストは性交後試験ともいいますが、頚管粘液と精子の相性を調べる検査です。排卵日付近に性交を行い、12時間以内に来院してもらって子宮頚部の精子の数と運動性を観察します。男性の場合は、ヒューナーテストと精液検査を受けてもらいます。精液検査では、採取した精液から精液量、精子の濃度や運動率、奇形率を調べます。

培養室で行う人工授精や体外受精に進むタイミングは?

54699 mt 1 q3 1446715760 ▲院内には培養室や手術室などの設備が整っている タイミング療法を3周期続けても妊娠に至らない場合は、人工授精に移ります。人工授精の妊娠率は10-15%と高くないですが、人工授精で妊娠した患者さんの9割は、5回以内で妊娠しています。これでも受精に至らない場合は、体外受精に移ります。体外受精の費用は1回40万円からとなります(保険外診療)。人工授精がうまくいかない段階で、腹腔鏡手術により卵管の癒着などを検査する場合もあります(4泊5日の入院)。年齢によっては腹腔鏡検査はせず、すぐに体外受精を行います。当院の体外受精成功率は一般より少し高めですが、それでも40~44歳の患者さんの成功率は30歳後半の半分以下。逆に流産率は年齢とともに上昇します。

不妊治療でうまくいかなかった場合、別の選択肢はありますか。

54699 mt 1 q4 1446715760 ▲卵子の第三者提供や代理母という方法もある 卵子の第三者提供や代理母という選択肢があります。日本の法律では禁じられていますので、当院では患者さんにアメリカのクリニックを紹介しています。当院で行った検査結果を先方に持っていくことも可能です。通訳などもしてくれるエージェントも合わせて紹介します。ただし、この選択肢には問題があることも事実です。提供卵子の場合、生まれてきた子供にアイデンティティーの問題が生じます。生みの親を探したいと思い始めるかもしれません。だからといってその行為を認めてしまうと、提供卵子を担おうというドナーがいなくなってしまう可能性もあります。未来に生じる問題も踏まえて選択することが大事だと思っています。

なぜアメリカのクリニック紹介まで行っているのですか。

54699 mt 1 q5 1446715760 ▲「少しでも選択肢を広げたい」と真摯に患者と向き合う 日本ではまだ、「結婚すれば子どもは生まれて当然」という声を身内から言われたり、結婚しているのに子どもがいない夫婦は肩身が狭い思いをしたりすることが多いと感じています。子どもを強く望むカップルはそんな価値観がプレッシャーとなり、深く傷ついているのです。長年、不妊治療に携わる中で、カップルの強い願望を認め、子どもを持つための選択肢を少しでも広げてあげたいと思ってきました。卵子の第三者提供や代理母は、あくまでも選択肢の一つとして提示しています。

料金の目安

体外受精/1回40万円

ドクターからのメッセージ

柏崎祐士副院長

子どもができないことだけでも十分な苦しみなのに、「子どもはまだ?」「なんで子ども作らないの?」といった周りの声がプレッシャーとなり、さらに心を痛めていく人をたくさん見てきました。本音では子どもを希望していないけれど周囲が望むから仕方なく不妊治療を受けている、という方まで。とても悲しいことです。そして、それぞれの方がさまざまな思いを抱いて不妊治療を続けても、全員にいい結果が出るわけではありません。治療をいつ終わらせるかも新たな悩みです。経済的負担も大きい。多方面から患者さんを支えられるよう、当院には医師だけでなくカウンセラーも相談に乗っています。抱え込まずにまずは悩みを打ち明けに来てください。

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