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野沢 健一 院長の独自取材記事

野沢医院

(札幌市東区/北18条駅)

最終更新日:2023/04/13

野沢健一院長 野沢医院 main

北18条駅から徒歩6分に位置する「野沢医院」。内科・小児科を標榜する地域密着型の医院だ。院長の野沢健一先生は、ベテランらしい頼もしい雰囲気と気さくな口調が印象的。院長の専門は循環器内科で、東京で経験を積んだのち地元の北海道に戻り、長年地域医療に貢献してきた。一般的な内科疾患や生活習慣病から心臓や腎臓のことまで、幅広く対応しているのが同院の特徴。時には院内に寝泊まりしながら患者を診てきたという野沢院長の献身的な姿勢に寄せられる信頼は厚く、慢性疾患の患者をはじめ多くの患者が長年通院しているという。新型コロナウイルス感染症に関しても積極的に発熱患者の受け入れ検査をしたり、ワクチン接種にも対応してきた。どんなときでも患者に寄り添う姿勢の野沢院長に、医師としてのやりがいや今後の展望を聞いた。

(取材日2022年11月28日)

風邪や生活習慣病から循環器内科まで対応

こちらの医院の特徴について教えてください。

野沢健一院長 野沢医院1

内科や循環器内科、小児科を中心に幅広く対応していて、かかりつけ医院として地域の皆さんに親しんでいただいています。胃カメラや超音波検査、全身のCT検査などにも対応し、地域の健康をサポートできるよう尽力してきました。私はもともとこの辺りが地元で、高校から東京に進学し医師となってからは東京やロサンゼルスなどで経験を積んできました。「いつかは北海道に戻ってきて開業したい」という思いはずっとありました。開業当時はまだ地域に医師が少なかったので、患者さんのニーズに応えるかたちで医療を提供したかったのです。今はそれがかなって、かかりつけ医院として地域の慢性疾患や急性期の患者さんなどを中心に、外来と入院の両方に対応しています。

院内設備のこだわりはありますか。

頸動脈エコーでは首の頸動脈を診ることができます。全身の血管の動脈硬化度を反映しているのが、首なのです。当院では、首の頸動脈の内中膜の厚さを測定することで、心血管疾患のリスクを判定したり、動脈硬化の早期診断につなげています。内科では珍しいかもしれませんが、眼底カメラや視野計も備えています。目の奥の網膜や網膜の血管の状態を調べると、高血圧、動脈硬化、糖尿病などの進行状態がわかるので、治療方針の決定に役立てています。

こちらの医院は地域医療でどんな役割を担っていますか。

野沢健一院長 野沢医院2

当院は地域密着のかかりつけ医院ですから、できるだけ幅広い疾患に対応できるように体制を整えています。私の専門は循環器内科ですが、その他の内科疾患にも対応できますし各種検査も実施しています。開業医として地域の皆さんに頼りにされるためには幅広い知識が欠かせません。ですから、開業前に内科全般や消化器についても勉強しました。当院の患者さんも症状はさまざまで、循環器、呼吸器、内分泌疾患の方もいれば、肝臓の疾患や糖尿病の方もいます。必要に応じて近隣の大学病院とも連携しながら、今後も地域医療の窓口でありたいですね。

医師だった両親の教えを大切に守り続ける

循環器内科を志した理由を教えてください。

野沢健一院長 野沢医院3

私が診療科を選択した当時は、ちょうど循環器内科の治療が盛り上がってきた時期と重なります。それと当時師事していた先生が循環器に精通していた方で、私も影響を受けて循環器内科を選びました。患者さんの命に関わるような重大な場面でも、心臓や腎臓といった循環器の知識があれば助けられる可能性があるのです。さらに循環器の勉強をしてきたおかげで、急変した患者さんにも慌てることがなくなりましたね。知識があって本当に良かったと思います。余談ですが、今は循環器内科以外ではあまり聴診器を使わないようです。ですが私は往診のときには必ず聴診器を持っていて、何かあったときにはすぐに心臓や肺の音を聞けるようにしています。万が一聴診器を忘れたときはわざわざ取りに戻りますし、もはやお守り的なアイテムになっているんです(笑)。

医師をめざしたきっかけをお伺いします。

昔からプラモデルで遊ぶような手先の器用な子どもでした。父が第2次世界大戦の頃から軍医として従事したり、母が眼科の医師だったこともあり、医師は身近な職業でした。小学校1年生のとき母に連れられて行った福島で、野口英世について学んで興味を持ったことも大きいと思います。当時は今よりもずっと医師が少なくて、嘘か本当か「ここより北には医者はいない」と父が言っていましたね。北海道に戻って3年ほど父と一緒に働きました。私も70歳を迎えましたが、今でも患者さんへの接し方や診療スタンスに両親の影響を受けていると感じます。

今もご両親の思いを受け継いでいるのですね。

野沢健一院長 野沢医院4

そうですね。父も母も患者さんのために懸命に働く人でした。父は消化器内科が専門で、患者さんに慕われる真面目な性格でした。時には雪の中、馬ぞりを引いて患者さんを迎えに行って診たこともあるそうです。母は眼科の医師で、高齢になって認知症になってからも「患者さんが良くなるのを見るのが喜びです」と話していました。眼科の医師は特に少なかったらしく、地域の患者さんに重宝されたのですね。子どもの私にも「人が喜んでくれるようなことをしなさい」とよく説いたものです。両親が共働きで寂しい思いもしましたが、私も医師として患者さんのために診療を続けた父と母の思いを受け継いでいきたいです。

新型コロナウイルス感染症の検査とワクチンにも対応

どんなときにやりがいを感じますか。

野沢健一院長 野沢医院5

一番やりがいを感じるのは、やはり患者さんが治療を終えて退院できたり、喜んでくれることですね。昔は院内に寝泊まりしながら患者さんを診ることもよくありました。医師として「目の前の患者さんを治さないと」という使命感が働くのです。何より患者さんが喜んでくれることが私のモチベーションになっています。これも亡くなった母の言葉ですが、「普通の道と茨の道なら茨の道を行け」と教えられたのを覚えています。私はあえて「茨の道」として循環器内科を専門に選んだのです。泊まり込みの診療も茨の道かもしれませんが、母の言葉を借りると「大変でも別に死ぬわけじゃない」し、その経験は無駄にはなっていないと思います。

新型コロナウイルス感染症への対応はいかがですか。

ワクチン接種と発熱者への検査に対応しています。受入数には限りがありますが、今も患者さんが訪れています。検査機器は核酸検出検査装置というもので、15分程度で結果が出る機器です。患者さんをあまりお待たせしなくて済むので助かっています。ですが、検査機器を導入するまでは本当に大変だったんですよ。新型コロナウイルス感染症が流行し始めた当初、CTで肺炎があることは確認できても当院には検査設備がありませんでした。だから、患者さんを毛布で包んで車に乗せて、窓を全開にして換気しながら外部の検査機関まで送っていった思い出もあります(笑)。当院で担当している患者さんが発熱しても検査できなかったら、「他の病院に行ってください」と言わないといけないですよね。でも、他といっても受け入れ先がない場合もあって患者さんも困るはず。そういう事態を避けるために、当院でも検査体制を整えることにしました。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

野沢健一院長 野沢医院6

当院は慢性疾患の患者さんが多いですが、今は自宅にいながら24時間心電図や血圧が測定できる機器もあります。リアルタイムで患者さんの病状を把握できるので、こういう先進の技術や新しい薬を活用したいです。そして、患者さんが楽しんで人生を送るお手伝いができたらと考えています。健康寿命を延ばすためには、病気の早期発見と早期治療が大切です。私たちもできるだけ良い医療の提供をめざしますので、患者さんもご自身で治療を中断することなく、継続的に治療に取り組んでいただきたいです。今後も地域の患者さんの健康を支えられるよう、親しみやすいかかりつけ医院であり続けたいです。困ったことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

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